【お菓子研究家】「お菓子づくりは心が豊かになる」会社員から独立したmarimoさん

(読了時間:7分49秒)

お菓子研究家の活動内容

お菓子研究家の活動内容について教えてください。

美味しいお菓子のレシピを考えて、みなさんにお伝えする仕事です。

自身のレシピ本を出版したり、テレビなどのメディアに出演したり、食品メーカーにレシピを提案したり、お菓子教室を開催したり…伝え方にはさまざまな方法があります。

そんなお菓子研究家の業務内容は多岐に渡るのですが、書き出してみるとこんな感じです。

1.レシピ本、雑誌、WEBメディア掲載、メーカーのレシピ考案
編集者との打合せ・お菓子の試作・食材の買い出し・製作と写真撮影・レシピ原稿執筆・完成原稿チェック・完成後のSNS告知

2.TV、ラジオ、イベントなどへの出演
担当者との打合せ・必要に応じて会場下見・リハーサル・お菓子の試作・食材の買い出し・トーク原稿作成・本番

3.お菓子教室の開催
メニュー考案・食材やラッピング資材の買い出し・道具の準備・SNSでの告知&集客・参加者の入金確認・レッスン当日の準備・計量・本番・片付け・動画撮影・生徒さんからの質問対応・開催報告のSNS発信

4.その他
講習会などに参加してスキルアップを図る・新しくやりたい仕事や企画を練る・新規依頼への対応・アシスタントへの連絡やフォロー

また、私の場合は完成したお菓子の写真を自分で撮影しているため、お菓子の撮影方法について講師をすることもあります。

レモンケーキ

お菓子研究家のスケジュール

どれくらいの頻度でお菓子づくりをしていますか?

月によってバラバラですが、平均2日に1回はお菓子をつくって食べていると思います。

なので、食べ過ぎないように気を付けています(笑)。

どのようなスケジュールでお仕事をされているのでしょうか?

決まったスケジュールがあるわけではなく、さまざまな業務をパズルのように組み立てたスケジュールになっている感じです。

仕事が楽しくて休む気にならず、忙しいときは月に数日休むかどうかくらいだったことも。

ただ、昨年に結婚したことをキッカケに仕事を減らし、現在は週1,2日休日をつくっています。

休日をどれくらいつくるかは自分で設定できるため、ありがたい職種だと感じています。

お菓子研究家を目指したキッカケ

お菓子を好きになった、つくり始めたキッカケを教えてください。

私の叔母が手づくりお菓子を出す喫茶店を営んでいて、大学時代にそのお店でアルバイトをしていました。

そこでお菓子づくりを教わりました。

実は私、市販のお菓子は甘すぎてあまり好きではなかったんです。

でも、自分でつくるようになったことで、自分でつくれば甘さの調整ができることが分かり、自分好みのお菓子をつくるようになりました。

そこから、お菓子のレシピづくりに夢中になって、いつの間にか家族だけでは消費しきれない量のお菓子ができてしまったんですよ(笑)。

つくったお菓子を友人にも食べてもらったとき、「お菓子づくりの才能あるよ!」と褒めてもらったことがとてもうれしく、どんどんお菓子づくりにのめり込んでいきました。

お菓子づくりを始めてから、自分の記録用にとブログにつくったお菓子の写真とレシピを投稿するようになりました。

そしたら読者の方に「とても美味しかった」とコメントをいただいたんです。

友だちや読者の方の言葉に影響され「もっと褒めてもらえるお菓子のレシピをつくりたい」と思い、毎日つくっていました。

それが大学生の頃(15年前)の話です。

そこからお菓子研究家の道を目指すようになったキッカケを教えてください。

大学生時代にお菓子づくりの魅力にハマっていった私は、「大学卒業後はパティシエの道に進もうかな」なんて考えていました。

そこで、試しにレストランのデザート担当のアルバイトを始めてみたんです。

デザート担当の仕事は楽しいかと思いきや、なぜか楽しくなくて……(笑)。

そこで毎日同じデザートをつくるのは性に合わないと気づきました。

「毎日“違う”お菓子のレシピを考える仕事(お菓子研究家)」をしたいと気づき、そのためにはある程度の経験や技術、資金が必要であると考えました。

お菓子研究家になるための土台となる社会人経験・貯蓄といった“準備”をすべく、大学卒業後は大手印刷会社に就職。

同時に製菓専門学校の通信課程に通い、お菓子について学ぶことにしました。

お菓子研究家の道のり

会社員として仕事をする前から、お菓子研究家を目指していたんですね。

ただ、「いつまでにお菓子研究家として独立する」といった明確な目標はなく、「いつかお菓子研究家として独立しよう」と漠然としていました。

会社員のときは、平日は会社の仕事をこなし、土日にお菓子の勉強をする毎日。

就職したことで仕事は「得意」を仕事にすると成果が出るし、楽しいというのを改めて思い知りました。

苦手な仕事を担当していたとき、全く結果が出ずに毎日が本当につらかったんです……。

「私はお菓子づくりが得意だから、お菓子づくりを仕事にすればいいんだ!」と確信を持つことができたのは、就職したからこそだと思います。

それからは、会社で働きながら社会人として吸収できることを存分に吸収し、成長させてもらいつつ、独立のタイミングをうかがっていました。

会社員を辞めて独立するにはかなりの勇気が必要かと思うのですが、踏み切れた理由があれば教えてください。

大学を卒業して社会人になってからもブログでレシピの公開を続けていたら、少しずつブログのフォロワーが増え、お菓子の仕事も入ってくるようになりました。

レシピ考案の仕事やレシピ本の出版の依頼など、少しずつお菓子の仕事が増えていったんです。

報酬がない依頼や少ない依頼も多かったのですが、実績を重ねることが重要だったため、苦ではありませんでした。

就職してから7年が過ぎたころ徐々に依頼が増え、会社休日だけでは依頼の対応が難しくなってきたため独立を決意しました。

報酬の額も少し上がっていましたが、会社員よりは少なく、収入に不安はありましたね……。

でも、お菓子づくりが「好き」であると同時に「得意」であるとも感じていたので、100%時間を注げば必ず仕事として成功できるだろうと思い、独立を決断しました。

クッキー缶

お菓子研究家のやりがい、つらさ

お菓子研究家の活動をする上で、どのようなやりがいや楽しさを感じていますか?

私の考えたレシピで、多くの方の生活が豊かになるのがとてもうれしく、やりがいを感じます。

今はSNSの時代なので、「美味しくできました!」「家族が喜んでくれました!」など、リアルな声が私のもとへすぐに届きます。

そういったリアルな声を目にすると、私自身も「また美味しいレシピを考えよう~!」とやる気が出ます。

逆につらいな、大変だな、と思うことはありますか?

理想の味になかなかたどり着けず、何度も何度も試作を重ねるときは大変です。

お菓子づくりはとても繊細で、材料・配合・つくり方・焼き方などの要素が複雑に絡み合い、完成します。

どこに改善のポイントがあるのか、検討して実験して……その作業がとても大変なんですよ。

そのぶん、完成したときの喜びは大きいですよ!

お菓子研究家としての目標

どのような想いを持ってお菓子づくりをしていますか?

お菓子づくりは楽しくて、人生を豊かにしてくれるステキなツールだと思っています。

「その楽しさをより多くの人に伝えたい」そんな想いを持って活動しています。

何より仕事をしていると自分自身がワクワクして楽しいので、日々「お菓子づくりは最高だな~」と思っていますね。

今後、お菓子研究家の活動を通して目指していることを教えてください。

現在はコロナ禍で対面のお菓子教室が難しい状況なので、動画を使用した通信講座に力を入れていきたいと思っています。

また、お菓子のつくり方だけでなく、完成したお菓子を美味しそうに写真撮影する方法を、もっとみなさんにお伝えしていきたいと考えています。

お菓子の写真を美味しそうに撮影できるととっても楽しいんですよ!

そして、秋には子どもが産まれる予定なので、将来的には子ども向けのおやつや子どもと一緒につくれるお菓子のレシピなども考えていきたいと思っています。

好きを仕事にしたい人に向けてメッセージを

最後に、好きを仕事にしたい方へメッセージをお願いします。

「好きなこと」だけではなく、「好きであり得意であること」が自然と上手く仕事になると思います。

例えば、歌うことが好きでも高音が出せない(得意でない)と歌手になるのは難しいですよね。

このように「好き」と「得意」は違います。

自分自身、何が得意か分からない場合は、「何時間続けても苦ではないこと」「ほかの人にとって難しいけど、自分はなぜか楽にできてしまうこと」「ほかの人から教えてほしいとお願いされること」などを考えてみると、何かしら思い浮かぶことが出てくるはずです。

それを仕事にできれば、とても楽しい毎日になると思いますよ!

私の場合は、お菓子のアイデアがどんどん思い浮かぶこと、想像した味につくること、お菓子の美味しさが伝わる写真を撮影することが得意という感じです。

得意だからこそ、無理せず上手くできてしまうので、ストレスもありません。

もちろんスキルアップのために好きなこと・得意なこと以外の勉強は欠かせませんが、それすらも楽しくワクワクすることであれば、その仕事は天職といえるのではないでしょうか。

チョコバナナロールケーキ

marimoさんが選ぶ好きなお菓子3選

1.『レモンケーキ』
甘酸っぱいケーキ生地と、コロンと可愛い見た目が気に入っています。

プレゼントするととっても喜んでもらえるお菓子です。

2.『クッキー缶』
さまざまなクッキーを詰め合わせたクッキー缶作りにハマっています。

見栄えも良いのでレッスンでも大人気のメニューです。

3.『チョコバナナロールケーキ』
チョコレートのお菓子が好きなのですが、チョコバナナロールケーキはチョコとバナナの組み合わせが美味しくて気に入っています。

メレンゲの入ったふんわり生地もポイントです。