リース業界(読了時間:9分19秒)

リース業界とは

商品のレンタルを事業とするリース業界は、金融業界に属する業界の1つであり、就職や転職に根強い人気を誇る業界です。

職種としては、他の業界にも多い営業や経理といった一般的なものから、資産管理といったリース業界に特有の職種まであるのが特徴です。

また、経理職でも税務処理を担当したり、法律や税制への知識が必要になったりなど、リース業界特有の仕事内容を任されることもあります。

金融業界の1つですので、派手というよりも堅実な雰囲気の企業が多い傾向にあり、給与にも期待ができます。

実際、平均年収ランキングの上位は、のきなみ700万円(※1)を超えているのです。

ただし、国内の需要は頭打ちになりつつあると考えられており、各社競合とのシェア争いは激しく、今後は統廃合などをする企業が出てくるともいわれています。

したがって、リース業界全体の動向として、海外への進出を強化しており、外国語に強いと重宝される可能性はあります。

まずリース業界の概要を知っておくと、就職や転職への理解がはかどりますので、リース業界のビジネスモデルや役割についてご紹介していきましょう。

リース業界の役割

リース業界が社会に果たしている役割は大きく、代表的な活躍のシーンは、新しく企業を立ち上げたり、公共施設を作ったりするときです。

上記のようなシーンでは、とうてい一度に支払いができないほどの資金が必要になることが多いです。

たとえば、企業を立ち上げるなら、机や椅子といったオフィス用品はもちろん、パソコンやコピー機など、その企業が売上を出すための商材以外にも、さまざまな物が必用になります。

そこでリース企業が商品を購入し、企業を立ち上げた人に、月々の利用料を課すことと引き換えに、商品を貸与(リース)するわけです。

特に、医療機器や航空機のように、単品で高価な物を取りあつかう業界での企業立ち上げになると、リース会社に頼らないのは難しいのが事実です。

そして、公共施設の建造といった、より大きな事業でもリース会社は活躍します。

出資や融資、資金計画の管理といったファイナンス面を担当し、社会にインパクトの大きな事業を陰ながら支えているのがリース業界の役割であり、やりがいだといえるでしょう。

リース業界の企業の種類とビジネスモデル

リース業界は再編が進んでいる業界であり、まず以下のように種類分けができることを覚えておいてください。

・独立系
・銀行系
・商社・金融融合系
・メーカー・企業系

それぞれの詳細も確実に抑えていきましょう。

独立系リース企業

基本的にリース業そのものをメインの事業としているのが、独立系のリース企業です。

リース業界で最大手であるオリックス株式会社も独立系のリース企業となります。

なお、オリックスの他にも独立系のリース企業は多数あり、代表的な企業は以下の通りです。

・日本教育情報機器株式会社
・株式会社日本包装リース
・滋賀コープサービス株式会社

銀行系リース企業

メガバンクをはじめとした銀行が出資して立ち上げた企業が、銀行系のリース会社です。

銀行がルーツなだけに融資を得意とし、土地建物リースなどに強みを持ち、海外での収益が高い企業もみられます。

代表的な企業としては、以下の通りです。

・三菱UFJリース株式会社
・東銀リース株式会社
・芙蓉総合リース株式会社

商社・金融融合系リース企業

総合商社とその商社に関連のある旧財閥系の企業や銀行といった金融業の企業が融合してできたのが、商社・金融融合系のリース企業です。

業界1位のシェアの分野を持っていることもあり、多角的な専門性と販売チャネルを得意とした事業活動をしている傾向があります。

代表的な企業は、以下をご確認ください。

・東京センチュリー株式会社
・三井住友ファイナンス&リース株式会社
・JA三井リース株式会社

メーカー・企業系リース企業

大手メーカーをはじめとした企業がリースの分野に進出して立ち上げたのが、メーカー・企業系のリース企業です。

メーカーが運営している事業とは、もちろん密接な関係があり、メーカーの製品をリースしているケースも多々あります。

一方で、多国籍に展開している企業は、外国でトップシェアの分野を誇る企業も存在します。

もちろんメーカーの事業以外で、幅広い金融サービスを展開しているケースも多いです。

代表的な企業は以下をご参照ください。

・日立キャピタル株式会社
・リコーリース株式会社
・NTTファイナンス株式会社

リース業界の職種

営業

他の業界と同じく、リース業界においても営業職はメインとなり、人員の多い職種です。

各企業で参入している分野に合わせて、情報機器や不動産などの部門に別れている傾向にあり、もちろんある程度の専門性が求められます。

もっとも仕事内容は、リース契約をとることで共通しており、提案能力やコミュニケーション能力が求められるのは、他業界と共通しているポイントです。

審査・法務

審査・法務職は、リース契約を結ぶ際に、契約者が問題なく支払いができそうかなどを精査することをメインの仕事内容としています。

たとえばリース契約をした企業が経営破綻してしまうと、基本的に貸与している商品を買い取っているリース企業の被害は大きなものになりがちです。

上記のような状況をさけるために、与信業務の一切を担当しているので、金融業界らしい職種だといえるでしょう。

資産管理

資産管理職は、リース企業における資産、すなわち貸与している商品の契約の延長や終了、あるいは廃棄などを担当する職種です。

リース業は資産の運用管理で利益を上げていますから、資産管理職も金融業界らしいスキルの要求とやりがいを感じられる職種だといえます。

経理

リース業界の経理職は、リースの実施にともなう税務処理などを担当しています。

したがって、法律や税制への専門性が必要になり、幅広い知識の習得が必要になるのです。

他にも契約書作成を担当させる企業もありますので、リース業界特有の業務内容があることを覚えておいてください。

リース業界のやりがい・魅力

やりがい

リース業界のやりがいで代表的なものとして、まずさまざまな商材の提案を経験できるという点があげられます。

といのも、一般的にリース会社は、大物機械や設備の貸与をはじめとして、不動産投資や資金融資などさまざまなモノ・コトを提案するからです。

ある程度専門のジャンルは持つことも大事ですが、どの職種でもあらゆる分野について触れ、経験を持ちやすい環境だといえ、大きなビジネスと影響力を実感しやすいでしょう。

待遇

リース業界の平均的な待遇は、高い水準にあります。

冒頭でもご紹介したとおり、ランキング上位の企業は平均年収が700~800万円ですし、大手企業になると国内でも有数の資本をもつ企業との密接な関係があるため、福利厚生にも期待大。

ただし、外資企業をはじめとして、実力主義的な企業も少なくない傾向にあります。

逆にいえば、若くとも影響力の大きな働きをしていれば、給与面に期待もできるわけです。

将来性への期待

まずリース業界は、国内で確実な成長が期待されている業界ではありません。

リースの内需自体が頭打ちになりつつあると考えられている一方、既存事業で固定顧客を持つ企業が新規参入するケースなどが、一定数発生すると考えられています。

したがって、国内では競合他社とのシェア争いが激化し、統廃合の可能性があることは覚えておいてください。

一方で、海外への事業拡大は多くの企業で取り組みたいことであり、新たな分野への進出やサービスの創出には期待がよせられています。

リース業界の雰囲気

金融業界に属し、将来性や外資系企業も一定数存在することが影響し、どちらかというと堅く、実力主義的な雰囲気にでしょう。

とはいえ、事業内容が多岐にわたり、どの職種でもさまざまなジャンルの知識が要求されることから、コミュニケーション能力が高い人が多いです。

常に新しい商品やサービスが多く展開されていく業界でもありますから、向上心と勤勉さにあふれる人も多く、実力主義的ながらも助け合うことが多い傾向にあるといえます。

特に業界のメインの職種である営業職は、顧客や関連企業との信頼関係を築くことが要求されますので、コミュニケーション能力とプレゼン能力に長けた人が多いです。

リース業界に就職するには

就職の状況

リース業界は、年間の売上高が1つの企業で1兆円前後に達することも多い業界です。

必然的に人員も多く必用になります。

ただし、待遇面の良さから就職への難易度はそれなりに高く、特に大手ともなると募集に対して応募は多いものになりがちですから、決して入りやすくはありません。

一方で、中小企業も一定数あり、きわめて多くの分野にリース業界は進出していますから、何かしら自身の得意な領域と接点持つことができれば、採用の可能性は十分にあるでしょう。

就職に有利な学歴・大学学部

社会に与えるインパクトの大きさと高い売上高や資本金から、難関や名門とされる大学生が多数応募してくるのは間違いありません。

ただし、取りあつかうジャンルがとても多いことを考えると、そのときの募集状況次第で。専門性が学歴以上に重要視されることも考えられます。

各リース企業との接点が持てればいいので、学部は比較的自由度が高いです。

しかし、そもそも金融業界に属する業界ですので、経済学部や商学部などは接点を持ちやすいでしょう。

また、近年は海外への進出が業界全体の課題ですから、留学経験などがあると評価される可能性も高いです。

就職の志望動機で多いものは

さまざまな分野や業界と関わることが多く、また自ら関わりを持ちにいくことで仕事をつくるのがリース業界です。

上記のリース業界の特徴を正しく理解して、つながりを持つことで仕事を作りたいという志望動機が多い傾向にあります。

もちろん、各企業で強みやシェアの高い分野が異なりますから、自身の専門性や興味を結びつけてアピールするのは鉄板の志望動機です。

また、すでに何度か紹介してきているとおり、リース業界は海外への進出と事業拡大が課題とされています。

外国への理解や実現したいこと、あるいは企業が進出したいであろう国やシェアの高い国へのつながりや思い入れをアピールするのも効果的でしょう。

リース業界の転職状況

転職の状況

市場規模が大きいだけに、求人件数自体は多くありますが、ここ数年で全体の求人件数が増えているというわけでもありません。

積極的に中途採用を強化している分野としては、海外への進出全般と設備投資が多い傾向です。

海外への進出はすでに説明してきたとおり、確実な国内市場の見込みはないからであり、設備投資分野の収益が好調な企業が多くなっているためです。

転職の志望動機で多いものは

前職の経験を活かして、リース業界が世の中に与えるインパクトをより大きくすることや金融業界らしく関わる人全てにWin-Winの関係を築きたい、といった志望動機が多いでしょう。

また、あなた自身が海外で実現したいことと、リース企業が参入や強化をしたいことが一致していれば、ぜひとも志望動機に組みたいところです。

そして、さまざまな領域のビジネスに関わることになるので、刺激と変化を楽しみつつ社会に貢献するというリース業界のミッションとすり合わせることも心がけてください。

転職で募集が多い職種

リース業界で募集が多い職種としては、やはりメインの職種となる営業職が多い傾向にあります。

他に募集が多い職種としては、事務職やシステム部門、管理部門などが上げられますが、取りあつかっているジャンルが多いだけに、比較的幅広いボジションで募集がされています。

どんな経歴やスキルがあると転職しやすいか

リース業界をふくめ、金融業界の経験者からの転職者が多い傾向にあるのが現状です。

ただし、営業の経験やプロジェクトファイナンスの経験、あるいは、法人融資や審査などの経験があり、リース企業が注力死体分野への専門性があれば、採用される可能性は十分あるでしょう。

実際、特定の分野に特化したファイナンスの専門家という人材は、そう多くいないのです。

また、ビジネスレベルの外国語や現地でのコネクションなどがあれば、理想的です。

リース業界の有名・人気企業紹介

業界内で有名な企業は抑えておきたいので、特に人気な企業3社をご紹介していきます。

オリックス株式会社

独立系のリース会社にして、国内トップの売上高を誇る企業です。

国内だけでなく、海外にも事業を多数展開しており、実際36カ国に700もの拠点を有していますので、なにかとやれることは多いでしょう。

s右オリックス株式会社 ホームページ

東京センチュリー株式会社

商社・金融融合系リース企業の1つであり、特に幅広い商品展開をしているのが特徴の企業です。

チャレンジすることを社風として大切にしており、主体性を持ってリース業界に挑戦したいなら、うってつけの企業の1つでしょう。

東京センチュリー株式会社 ホームページ

三井住友ファイナンス&リース株式会社

航空機のリース事業に強みがある企業であり、600機以上の保有数を誇ります。

事業拡大のため、多様な個性を求めているとされますので、アピールできそうな専門性があるなら、ぜひ検討してみてください。

三井住友ファイナンス&リース株式会社 ホームページ

リース業界の現状と課題・今後の展望

競争環境(国内・国外)

リース業界の国内におけるの競争環境は、熾烈になっていくことが予想されており、実際過去に統廃合もおこなわれている業界だと覚えておいてください。

国内で時流にそったサービスや商品開発をしていくことはもちろん今後も重要ですが、やはり国外でいかにポジションを築き、収益を保つかが争点になることでしょう。

最新の(技術の)動向

リース業界のジャンル別の取扱高がもっとも多いのは、非製造業です。

中でも設備投資に注目されている傾向にあり、医療や介護といった分野への労働稼働率も上がると考えられています。

製造業のジャンルに絞ると、情報通信機器のジャンルが多い傾向にあり、中でもパソコンや輸送用機器などが多いことも特徴です。

業界としての将来性

国内での市場は頭打ちになりつつあると考えられていますが、あくまでも現状では、という想定なことを忘れてはいけません。

リースは金融とサービスの組み合わせ次第で、無数の新商品を開発することができ、現在のテクノロジーの変革はめざましいものです。

海外はもちろん、今後の国内でも需要が増す可能性を考慮すると、リース業界のポテンシャルは高いと考えることができるでしょう。

職業カテゴリー