自動車整備士の専門学校はトヨタ・ホンダなどメーカー系列がいい? 学費はどうなる?

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自動車専門学校では、自動車整備に関する専門的な勉強をすることができます。

このページでは、そんな自動車専門学校のカリキュラムや特色、卒業後の進路などについて詳しく見ていきたいと思います。

自動車専門学校とは

自動車専門学校とは、「自動車整備士」になるための養成課程がある学校のことをいいます。

自動車整備士は国家資格であり、この仕事に就くためには定められた養成施設で学ぶ必要があります。

高校を卒業したばかりで自動車整備の実務経験がない人を対象とする養成施設は、「一種養成施設」と呼ばれます。

一般的にいわれる自動車専門学校は、この一種養成施設のことを指しており、「2級自動車整備士養成課程(2年制以上)」課程を修了することによって国家試験である「2級自動車整備士」の受験資格が得られ、さらに修了した課程に対する実技試験は免除されます。

「1級自動車整備士」を目指せる自動車整備士の一般養成施設(4年制)の学校もあります。

自動車専門学校は、自動車整備士の国家資格を取得することを目標にしており、卒業後は自動車整備業界で即戦力となって活躍できる人材を目指します。

なお、自動車専門学校はトヨタや日産といった自動車メーカー系列の学校と、それ以外の学校に分類することができます。

自動車メーカーの直営校では、自社の施設を活用した実習が行われることも特徴で、実習車も基本的に自社のものを利用します。

卒業後は母体となるメーカーへ就職する割合が大きくなっており、各社が独自に定める社内資格を在学中に取得できる学校もあります。

そのような社内資格を取得することで、就職後に早い段階からキャリアアップの道が開かれていきます。

一方、メーカー系列でない自動車専門学校では、さまざまな実習車に触れることができ、メーカー系列校よりも幅広い業界や企業(運輸・旅客関係や損保会社など)へ就職する人の割合が比較的大きくなっています。

自動車専門学校で勉強すること、授業科目

自動車専門学校で勉強すること

自動車専門学校には、自動車整備士の養成課程が置かれています。

大きく分けると「2級自動車整備士」と、その上位資格である「1級自動車整備士」の養成課程があり、学校によっては両方の学科が設置されています。

この国家資格を取得することが自動車専門学校で学ぶ目標であり、同時に卒業後は即戦力として自動車整備業界で活躍できる人材を目指します。

工具や測定器具の扱い方からスタートし、エンジン構造や自動車工学、電子制御などについても学びます。

講義だけではなく、実習によって整備業務の一連の流れを身につけます。

また、お客さまに対するサービス力を身につけたり、社会人として求められるビジネスマナーなどについても勉強することができます。

自動車専門学校の授業科目

自動車専門学校では、学科科目と実習科目の双方のカリキュラムが組まれています。

たとえば、2級自動車整備士の授業科目には、次のものがあります。

1年次の学科科目の例
・自動車工学
・自動車数学
・エンジン構造
・エンジン整備
・電装品構造
・電装品整備

1年次の実習科目の例
・工作実習
・エンジン実習
・電気装置実習

2年次にはより専門的な学科科目と授業科目を受けることになります。

また、1級自動車整備士を目指す場合も、整備用機械に関する初等知識を始めとして専門的な学科科目、整備用の試験機・計量器及び工具の取扱いを始めとする実習科目を受けることになります。

特色ある学科を置く学校も

自動車専門学校のなかにはエンジンに特化した学科や、設計・開発技術者を目指せる学科、ハーレーダビッドソンの整備技術に特化して学ぶ学科など、特色ある学科を置くところがあります。

こうしたさまざまな学科でも自動車整備士の国家資格取得は目指せます。

プラスアルファで身につけたい知識や技術がある場合には、学校選びの際に各学校の特色をよく確認してみてください。

自動車専門学校では、自動車整備士として求められる知識や技術を、基礎から応用までしっかりと身につけていくことができます。

幅広く自動車ビジネスに携わるだけのスキルを磨くことで、多様な将来の可能性が広がっていくでしょう。

自動車専門学校から目指せる職業・仕事

自動車専門学校から目指せる職業

自動車専門学校は、簡単にいうと「自動車整備士」になるための学校といえます。

自動車整備士になるためのルートはいくつかありますが、高校を卒業したばかりで自動車整備の実務経験がない人を対象とする養成施設は、「一種養成施設」と呼ばれます。

一般的にいわれる自動車専門学校は、この一種養成施設のことを指しており、その「2級自動車整備士養成課程(2年制以上)」課程を修了することによって国家試験である「2級自動車整備士」の受験資格が得られ、さらに修了した課程に対する実技試験は免除されます。

1級自動車整備士を目指せる学校もある

「1級自動車整備士」を目指せる自動車整備士の一般養成施設(4年制)もあります。

この場合、2年間かけて2級自動車整備士資格を取得し、そこから2年間さらに学んですべての課程を修了することによって「1級自動車整備士」の受験資格が得られます。

また、修了した課程に対する実技試験は免除されます。

1級自動車整備士は自動車整備士の最難関資格ですが、この資格を持っていれば就職や転職の際にも大きく有利になります。

また、1級の養成課程を修了すれば「高度専門士」の称号を得られる学校が多く、その場合には大学院の入学資格が与えられます。

自動車専門学校から目指せる仕事

自動車専門学校からは、自動車整備士以外にも、自動車業界のセールスエンジニアや営業職などの仕事を目指すことができます。

自動車の技術に関する専門的な知識と売る力(セールススキル)の両方を身につけた人材は、自動車業界において多いに必要とされます。

とくに最近の自動車業界は技術革新も目覚ましく、自動車各社では新しい知識を備えた営業職の育成に力を入れているため、自動車専門学校で学んだ人材の需要は高まっているようです。

また、身につけた専門知識や技術を生かして、専門学校の講師や教員として働くような人もいます。

自動車専門学校では、自動車整備に関する専門的な知識と技術を、2年から4年という時間をかけて基礎からみっちりと学んでいきます。

自動車整備士になりたいと考えている人は、さまざまな専門学校を比較しながら自分に合う学校選びをしてください。

自動車専門学校の学費、費用

自動車専門学校の学費

多くの自動車専門学校には、「2年制(2級自動車整備士養成課程)」と「4年制(1級自動車整備士養成課程」)の2種類の課程が置かれています。

どちらの場合も、年間の学費は100万円~120万円程度がボリュームゾーンとなっているようです。

したがって、2年制では卒業までに200万円~250万円程度、4年制では400万円~500万円程度の学費が必要になるケースが一般的といえます。

なお、学費には入学金、授業料、実習費、施設設備費が含まれていることが多く、入学金は初年度のみ納入する必要があります。

基本的に、学費は入学手続き金や一定期間分の金額を一括納入することが求められますが、学校によっては延納や分納制度もあります。

自動車専門学校の費用

自動車専門学校で学ぶには、学費以外の費用もかかってきます。

そのおもな内訳としては、教科書代、実習服・実習工具代、資格講習料、健康診断費、学生保険料、卒業アルバム制作費などが挙げられます。

こうした諸経費も、学校によって金額が異なってきますが、年間で10万円~15万円程度見ておくとよいでしょう。

遠方から一人暮らしをして進学する場合には家賃や食費などの生活費もかかってきますが、格安での学生寮が利用できる学校もあります。

学費サポート制度について

自動車専門学校では、さまざまな学費サポート制度が用意されています。

学校独自の奨学金や特待生制度を設けている学校が多く、人物や学業が優秀と認められると、返済の必要がない奨学金が与えられるような学校もあります。

また、自宅からの通学が困難な学生に対する奨学金制度や、女子学生に対する奨学金制度などを設ける学校もあるようです。

こうした学費サポート制度は学校によって内容や、応募資格なども異なってきますので、各学校の学費に関する情報をよく調べてみてください。

自動車専門学校の学費は、学校によっては異なるのはもちろん、2年制と4年制のどちらに進むかによっても大きく変わってきます。

自分が取得したい資格や将来目指す姿をイメージしながら、必要なお金についても計画的に準備しておくとよいでしょう。

自動車専門学校の就職先、就職率、卒業後

自動車専門学校の就職先

自動車専門学校のおもな就職先としては、自動車ディーラー(販売店)を中心に、整備工場や修理業務を行うガソリンスタンドなどが挙げられます。

自動車メーカー系列の自動車専門学校を卒業した場合は、自社メーカーのディーラーに就職する人の割合が大きくなっています。

このほか、大型のトラックメーカーやバス会社、建設機械メーカーなどでも自動車整備士の有資格者が求められることがあります。

また、自動車メーカーや部品メーカーでで車両開発エンジニアとして働いたり、エンジニア損害保険会社の調査スタッフになったりする人もいます。

自動車専門学校の就職率

自動車専門学校の就職率は、きわめて高いものとなっています。

その理由としては、カリキュラム自体が「自動車整備士」という国家資格の取得を目指すものとなっており、課程を修了することで確かな専門知識と技術を身につけることもできるからです。

入学直後から就職を見据えた進路指導やガイダンス、企業説明会、面接対策なども頻繁に行われるため、しっかりと準備をして就職活動に臨むことができます。

また、自動車専門学校は自動車整備業界とのネットワークがあり、豊富な求人情報が集まってくるため、個々の希望に応じた進路を実現しやすいものとなっています。

どのような自動車専門学校に入学するか

自動車メーカーの系列校であれば、やはり自社のディーラーに就職する人が多くなります。

系列校以外であれば、さまざまな系列会社からの求人が集まってくるため、選択肢を広げたい人には向いているかもしれません。

また、運輸・旅客関係、研究開発系、損保会社など、自動車メーカー以外の幅広い業種に就職することも可能ですが、専門学校によってどういった方面に多くの卒業生が進んでいるかは異なっています。

自動車専門学校の就職率は高く、多くの学生が自動車整備士として自動車業界などでの第一歩を踏み出しています。

学校によって就職先の種類が少々変わってくることがあるため、学校選びの際にはその点にも注意しながら見ていくとよいでしょう。

自動車専門学校の入試、志望動機、面接

自動車専門学校の入試

多くの自動車専門学校の入試は、大きく分けて「一般入試」「推薦入試」「AO入試」の3種類の区分で行われています。

一般入試は、学歴などの受験資格を満たしていれば誰でも自由に応募できます。

推薦入試は、高校の評定平均の定めや、専門学校側が指定する高校からしか応募できないといった条件があります。

AO入試は、近年積極的に行われるようになった入試方法で、学力よりも本人の意欲や熱意、将来に対する考え方などが重視され、各学校の求める人物像にマッチしているかどうかという観点で合否が決定されます。

AO入試の応募に際しては、学校説明会やオープンキャンパスへの参加が必須となっている場合が多くあります。

自動車専門学校の志望動機の考え方

多くの自動車専門学校では、基本的に自動車整備士を目指すための養成課程となっています。

そのため、自分が自動車整備士になりたいと思ったきっかけを振り返り、そのためにどのように勉強していきたいかという気持ちを志望動機として言葉にしていくとよいでしょう。

自分と自動車との関わりなど、具体的な体験談や自分なりのエピソードまで話せると、オリジナリティある志望動機になるでしょう。

また、いろいろな自動車専門学校があるなかで、その学校を志望する理由を明確にすることも重要です。

学校ごとに教育方針やカリキュラムの特色、実習内容などには違いがあるので、志望校のどの点に魅力を感じたのかを伝えられるようにすると効果的でしょう。

自動車専門学校の面接のポイント

自動車専門学校では、どのような入試区分に応募する場合でも面接が行われることがあります。

面接以外に書類審査や学力検査などが実施されることもありますが、面接では本人の熱意や人柄が判断され、面接の結果を最も重視している専門学校もあるようです。

面接といっても、そこまで難しいことを問われるわけではありません。

自己PRや志望動機を中心に、高校時代に頑張ったこと、自分の長所・短所、どのような社会人になりたいか、目指す職業に就くために必要だと思うことなどは答えられるようにしておくとよいでしょう。

自動車専門学校では、複数の学科を置くところが多くなっていますが、各学科で学歴などの応募資格が異なる場合があります。

また、学科によって実施される入試区分も違う場合があるので、詳しくは各学校の募集要項を確認してください。

自動車専門学校のオープンキャンパス

自動車専門学校のオープンキャンパスとは

自動車専門学校では、高校生の夏休みなどを利用して頻繁にオープンキャンパスが実施されています。

オープンキャンパスへの参加は任意ですが、専門学校の校風や雰囲気にふれるよいチャンスにもなるため、積極的に参加することをおすすめします。

学校によっては、オープンキャンパスに参加することで入試の際の選考料が免除となったり、AO入学などのエントリーが可能になったりする場合があるからです。

また、普段は見ることのできない専門学校の内部に足を踏み入れることによって、志望先の学校のことを深く知ることができる機会となるでしょう。

自動車専門学校のオープンキャンパスの内容

自動車専門学校のオープンキャンパスは、進学を検討している高校生やその保護者などに向けて、学校見学や学校説明会、体験入学、進路相談会などがあわせて行われています。

とくに人気があるのが体験入学で、実際に専門学校の授業の一部を受けることができたり、自動車整備の仕事について講師から話を聞いたりすることができます。

このようなプログラムは学校によって1~2時間程度で終わるものもあれば、丸一日かけてじっくりとさまざまな授業を体験することができるものもあります。

なお、オープンキャンパスは学校が休みになる週末に行われることが多いですが、昼間に参加することが難しい人に向けて夜間にも開催されていたり、平日に個人見学ができるような学校もあります。

自動車専門学校のオープンキャンパスに参加するメリット

オープンキャンパスに参加する最大のメリットは、その学校をよく知ることができるところだといえるでしょう。

パンフレットやホームページ上だけではわかりにくい校風を感じることができたり、施設や設備を目で確かめることができます。

入試に向けた志望動機を考えるにあたっても、オープンキャンパスに参加しておくとスムーズになるでしょう。

また、進路や入試に関する不安な点を、専門学校のスタッフなどに直接質問することもできます。

さらにオープンキャンパスに参加することで、入試の際の選考料が免除となったり、AO入学などのエントリーが可能になったりする学校もあります。

自動車専門学校のオープンキャンパスの参加の際の注意点

オープンキャンパスは、ほとんどの学校で誰もが自由に参加できるものとなっています。

ただし、場合によっては事前申し込みが必要になることがあるため、各学校のホームページなどで最新の情報を確認してください。

参加する際の服装は自由であることがほとんどですが、あまり奇抜な格好ではなく、学校の関係者や他の参加者に、不快感を与えないような身だしなみを意識するほうがよいでしょう。

自動車専門学校のオープンキャンパスは、各学校でプログラム内容が異なり、その学校の特色がよくわかるものとなっています。

とくに志望度の高い学校については、できるだけ参加しておくとよいでしょう。

夜間の自動車専門学校

夜間の自動車専門学校とは

自動車専門学校のなかには、数は限られますが、夕方以降に授業が行われる「夜間部」を置く学校があります。

夜間部の授業は18時頃から21時くらいにかけて行われるのが一般的です。

自動車専門学校の昼間部では、2級自動車整備士の養成課程は2年制となっていますが、夜間部の場合は1日の授業時間が昼間部よりも短くなることから、3年制となります。

夜間部であっても、自動車整備士になるための専門的な知識や技術を基礎から応用まで身につけていくことが可能です。

ただし、自動車専門学校は全国にいくつもありますが、夜間部を設置する学校については地域によっては存在しておらず、遠方の学校に通わなくてはならないこともあります。

昼間部の学校に比べると、学校選びの選択肢が少なくなることは頭に留めておいたほうがよいでしょう。

夜間の自動車専門学校にはどんな人が学んでる?

夜間の自動車専門学校では、昼間に仕事をしている社会人や、大学・短大などとダブルスクールをしている人が多く通っています。

高校を卒業したばかりの人が大半を占める昼間の自動車専門学校と比べると、学生の年齢層やバックグラウンドなども多様です。

また、夜間部は昼間部よりも少々学費が安く抑えられる場合が多いため、経済的な理由から夜間に学んでいる人もいます。

夜間部のメリット・デメリット

夜間部の一番のメリットは、やはり昼間に通うことが難しい人にも門戸が開かれているところだといえるでしょう。

就職について心配する人もいるかもしれませんが、 2級整備士合格率は昼間課程と基本的に変わらず、学校のさまざまなサポートを受けながら多様な就職先へ進むことができます。

夜間でも安心して学ぶことができますが、夜間部で最も大変だといえるのは、勉強を続ける意思だといえるかもしれません。

夜間部に通う場合、多くの人は仕事や別の学校(大学など)と、専門学校の勉強を両立させることになるでしょう。

忙しい毎日になることは確かなので、「必ず自動車整備士になる!」といった強い気持ちを持って卒業を目指していくことが大事になってきます。

自動車専門学校で夜間部を置く学校は数が少ないものの、昼間部に通えない人には魅力的だといえるでしょう。

各学校のカリキュラムなどをよく確認して、卒業まで通い続けられるかどうか考えたうえで応募してください。

自動車整備士になるための専門的な勉強ができる自動車専門学校では、これまでにも多くの卒業生を輩出しており、それぞれが自動車整備業界のエンジニアとして現場の第一線で活躍しています。

学校ごとにカリキュラムや実習内容などには特色がありますので、さまざまな学校を比較してみるとよいでしょう。