プロボクサーのプロテスト・試験の内容・年齢制限はある?
プロテストの受験資格と受験料
日本プロボクシングコミッション(JBC)が行うプロテストの受験資格は、以下の3点を満たした者となっています。
- 日本プロボクシング協会に加盟するボクシングジムに所属していること
- 16歳〜34歳までの男女(未成年者の場合、親権者の承諾書が必要)
- コミッションドクターによる健康診断に合格すること
プロテストを受験できる年齢は29歳から32歳までとされていた時代もありましたが、近年は受験者が減ってきたこともあって年齢制限が緩和されました。
2007年に年齢制限の上限が29歳から32歳に変更されると、2016年にはさらに上限が上がって現在の34歳となり、下限も17歳から16歳へと変更されています。
コミッションドクターによる健康診断の内容は、B型肝炎検査、頭部CT検査(30歳以上は頭部MRI検査)、また、女子はテスト日から30日前以内の妊娠反応検査も行われます。
これらの受験資格を満たせば、プロテストの受験が可能です。
プロテストの受験料は下記のようになっています。
- 男子C級テスト:6,480円
- 女子C級テスト:10,800円
- 男子B級テスト:10,800円
- 女子B級テスト:10,800円
プロテストは、アマチュアで実績のある選手はB級を受験することが許可されますが、ほとんどの選手はC級から受験します。
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試験の内容は筆記テストと実技テスト
プロテストの内容は筆記テストと実技テストとなっているものの、実質的には実技テストがすべてといってもいいです。
筆記テストは簡単なルールを確認するようなものとなっており、所属ジムで練習生としてトレーニングを積んでいれば、ほぼ確実に合格できます。
実技テストは受験者同士によるスパーリング形式で行われ、受験者はヘッドギアを着用して1ラウンド2分30秒、インターバル30秒で2ラウンドのスパーリングを行います。
テストではワンツーパンチを基本とする攻撃と、ガードを中心とする防御の能力が審査されます。
スパーリング形式のテストといっても勝ち負けは関係なく、採点は絶対評価です。
一人ひとり、基本が身についているかを評価されますので、スパーリングを行った2人ともに合格することもあれば、2人とも不合格となることもあります。
プロテストの合格率は90%以上
現在、ボクシングのプロテスト合格率はかなり高いものとなっています。
合格率が高い理由は、その選手がプロテストを受けるレベルに達しているかどうかを、あらかじめ所属ジムが判断してから受験させているからです。
所属ジムで合格レベルと評価されなければ、本人が希望してもなかなかプロテストを受けさせてもらうことはできません。
実際、2020年の1月に東京の後楽園ホールで行われたプロテストの結果を見ると、男子はC級受験者が31名で合格者が29名となっており合格率は93.5%です。
その他のカテゴリーを見ても男子のB級受験者1名、女子のB級受験者1名、女子のC級受験者4名は全員が合格しており、ほとんどの受験者が合格という結果になっています。
プロテストは東京会場を中心に年に4回以上開催されており、願書はいつでも提出可能です。
仮に不合格者となっても3ヵ月後には再受験が可能で、過去には一発で合格できなかった選手の中にもプロ入り後に世界チャンピオンとなった選手も存在します。