バレリーナになるには

バレリーナになるまでの道のり

プロのバレリーナになるためには、オーディションを受けてバレエ団に入ることが必要です。

中高生からバレエ団に入るまでには、多くの人がバレエ団所属のバレエ学校や、個人の主催するバレエ学校、バレエ教室に通って勉強しています。

バレリーナになるためには、週に5回以上のレッスンをした場合でも最低8年間は訓練が必要だといわれているため、オーディションに合格するには厳しいレッスンを続けなければいけません。

ただし日本にはバレエ教育に対する一貫した基準がないため、学校や教室によって教える内容が異なります。

もし入りたいバレエ団がある場合は、そのバレエ団付属のバレエ学校か、つながりがある教師のバレエ教室で勉強することが入団の可能性を高めます。

海外で活躍する場合は国際的なコンクールで入賞し、奨学金をもらって海外のバレエ学校で学び、プロを目指す方法もあります。

バレリーナになるまでのルート

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バレリーナの練習方法・トレーニングの内容

訓練のためのストレッチ

身体の条件をより理想に近づけるために、バレリーナの練習にはストレッチが欠かせません。

フランスのクニヤセフ式バー・オ・ソルアメリカのフロア・バー、ピラティス・メソッドをもとにした器具を使ったストレッチの3つが代表的なストレッチです。

海外での多くのバレエ学校では、週に2回〜3回程度、バレエのクラスのほかにこのようなストレッチのクラスがありますが、国内のバレエ学校や教室では取り入れていない場合もあります。

その場合は、バレエのためのボディコンディショニングを専門に行うトレーナーのもとでストレッチ指導を受けたり、バー・オ・ソルのクラスを受けに行くのがよいでしょう。

クラスレッスン

バレリーナは公演やリハーサルがある日でも、毎日欠かさず大切にしているのがクラスレッスンです。

一般的に午前中に行われ、基礎的な練習を1時間半ほどかけてじっくり行うことで、自分の身体の調子や動きを確認しています。

バーを使ったバーレッスン、基本的な立ち方のセンターレッスン、ターン、振り付けの練習が主なトレーニング内容です。

バレリーナのケア方法

バレリーナは身体に負担がかかる仕事であるため、疲労回復や身体の調整、ケガを防止するためのケアが欠かせません。

バレエのレッスンを受けると身体に疲労がたまり、舞台が続くとクラスでは左右均等に練習していても、作品上では片側ばかり使うことになるため左右のバランスが悪くなることがあります。

また普段練習しているスタジオの床は脚に負担がかからないような構造ですが、劇場の床はそれに比べて非常に硬く、シーズン中に舞台が続くと脚だけでなく、身体全体に負担がかかってしまうのです。

身体に負担がかかった状態のまま踊り続けるとケガをする恐れがあるため、普段のレッスンでも舞台でも身体に疲れをためないこと、身体のバランスを左右均等に保つことがケガを防ぐ大きな要素となります。

そのためピラティスのクラスを受けに行ったり、寝る前に身体の調整をするためのストレッチをすることがとても大切です。

疲れているときであっても、ストレッチや硬くなった筋肉をほぐすマッサージは欠かさず行いましょう。

そのほか身体を冷やさないためにタイツなどを履いたり、湯船に使って冷え性対策をしたり、しなやかな筋肉をつけるための食事にも気をつける必要があります。

バレリーナを目指す受験生の練習方法

受験とレッスンの両立は可能

バレエと受験勉強を両立させることは難しいかもしれませんが、時間を計画的に使えば、決して不可能なことではありません。

中学・高校の6年間はバレリーナを目指す人にとって、一生のうちで最も大事な時期です。

この期間の練習の成果でどのようなバレリーナになれるかが決まるため、受験の期間は週1回だけでもレッスンに行けるように努力しましょう。

受験の時期に今まで毎日受けてきたクラスを、週1回〜2回でも続けることができた生徒は合格率が高く、完全に休みにした生徒は志望校に合格できなかったケースが多いようです。

受験期間中もバレエレッスンに通い続けて有名大学に合格した人もいます。

レッスン・授業それぞれに集中する

バレリーナを目指している人たちも、高校受験や大学受験をさけて通るわけにはいきません。

そのときにバレエをあきらめてしまったり、バレエから離れてしまう人がたくさんいますが、数年してまたバレエを再開したときにはもうプロへの道は閉ざされてしまいます。

そうならないためには受験時に長い期間レッスンから離れずにすむよう、日頃から学校の授業中に勉強を完結させるクセをつけることが大事です。

日々のレッスンや発表会、リハーサルなどに時間をさく必要があるので、ほかの学生より学校以外での勉強時間が少なくなることを予想して、授業に集中するようにしましょう。

中卒でバレエ留学する前に考えてほしいこと

中学卒業後にバレエ留学をする人は、何らかの方法で高校卒業の資格を取ることが必要です。

万が一事故などで身体的にバレエを続けられなくなったときに、中卒の場合は就職活動がとても難しいためです。

一心不乱にバレリーナを目指すことも大切ですが、不測の事態に備えておくことも大切です。

バレリーナの資格・難易度

バレエ学校の「ディプロマ」

バレリーナになるために、資格は必要ありません。

しかしバレエ団のオーディションの際には、どのバレエ学校を卒業しているのかが問われることがあるため、卒業時に取得できる「ディプロマ」があるとよいでしょう。

「ディプロマ」とは、教育機関から発行される卒業証明書のことです。

日本の入団基準としてはあまり重視されていませんが、海外においてはバレエ学校卒業時に卒業証書として取得するディプロマが、バレエ団の契約時に重要な資料とされています。

海外のバレエ学校では実力不足は容赦なく退学させたり、留学生にディプロマを授与しない制度がある場合があるため、取得は非常に難易度が高いでしょう。

語学力があると有利

資格ではありませんが、語学力を身につけておくと留学や就職したときに有利です。

2年〜3年以内の短期留学者の場合はバレエ関係の授業しか受けられないので、普通科目を受けることはありませんが、バレエの授業中に注意される内容を十分に理解できないと、上達が遅れてしまいます。

さらに海外のバレエ団に就職した場合、契約や振付家とのやりとりなどに、余裕を持って対応できる語学力が必要となるため、活躍したい国の語学を身につけておきましょう。

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バレリーナになるための学校の種類

学校の種類・学費

バレリーナになるためには、一般的な企業のように大学や専門学校卒業などの学歴は問われません。

バレエ団に入団するために、多くの人がバレエ専門学校、バレエ団付属のバレエ学校、個人のバレエ教室、海外の国立バレエ学校などで学んでいます。

学費はそれぞれ異なりますが、たとえばバレエ専門学校の場合は年間60万円前後バレエ団付属のバレエ学校や個人のバレエ教室では月謝制で、週5回のクラスで3万円前後が一般的です。

バレエ学校によっては、入学にオーディションが必要な場合があります。

海外の国立バレエ学校・有利な学歴

海外を目指す場合は、採用されているメソッドで学校を選びましょう。

たとえばイギリスのバレエ団に行きたい場合はRADメソッドの学校、ロシアのバレエ団に行きたい場合はワガノワメソッドが有利です。

海外の国立バレエ学校に留学するには、10歳で留学する人もいれば、中学卒業後に高校に行かずに15歳で留学、または高校卒業後18歳で留学する人もいます。

バレエの先進国のロシアやフランスなどの国立バレエ学校は、8歳〜10歳で入学し、成績が悪いと容赦なく退学となる厳しい世界の中、8年間かけてバレエやダンスを学ぶ教育方法です。

留学する場合は年齢に合わせた途中年度から在籍することになりますが、1年は慣れるだけで終わってしまうため、最低でも2年、できれば実力向上が見込める3年の留学がよいでしょう。

海外留学の注意点

ここ数年、バレエ留学者が増加しているため、多くの旅行会社がバレエ留学のコースを設定しています。

それらのコースは直接留学するよりも、年間で100万円近く余計に費用が高くなることがあるので、事前によく調べて直接手配できないか確認してみましょう。

直接コンタクトを取って留学を決めた場合、バレエ学校によっては渡航費を含めた全留学費用が、日本で高校に通いながらバレエを習う合計金額よりも安い場合があります。

バレリーナになるための学校と費用

バレリーナに向いている人

バレリーナに向いている人は、毎日コツコツと基礎練習が続けられる強い意志を持った人です。

振付師からの要求を柔軟に理解する力や、表現する芸術的センス、それらを常に勉強し続ける前向きさも求められます。

さらに身体的な条件も資質にあげられ、柔軟性や瞬発力のある筋肉、ゆがみのない骨格も重要です。

海外留学する場合は、自分との体格やレベルの差、言葉の壁にショックを受けることもあるかもしれませんが、壁を乗り越える強い意志が大切でしょう。

バレリーナに向いている人・適性・資質

バレリーナのキャリアプラン・キャリアパス

バレリーナとしてデビューするためには、バレエ団のオーディションを受けて合格しなければいけません。

まずは大勢で踊る「コール・ド・バレエ(群舞)」の役割を果たしながら、スキルを上げてソロパートを踊れる「ソリスト」を目指します。

さらに技術を磨きながらトップダンサーの「プリンシパル」を目指しますが、世界で活躍するプリンシパルのほとんどが25歳前後で昇進しているため、ひとつの目安にするとよいでしょう。

その後は芸術性を高めますが、身体への負担が重くなるため、キャリア20年ほどの40歳前後で引退する人が多いです。

引退後はバレリーナとしてのキャリアを活かして、多くの人が芸術監督や振付師、指導者にキャリアチェンジしています。

バレリーナを目指せる年齢は?

プロのバレリーナを目指すなら、小学校3〜4年生までにバレエを習うのがおすすめです。

バレエは3歳から始めるものと誤解されることが多いですが、バレエの訓練は集中力、理解力、筋力が必要とされるため、幼児にできるものではありません。

また小学校3、4年生までは身体を痛めたり、踊りに変な癖がついたり、脚の形が悪くなる恐れがあるため、本格的なレッスンではなくバレエを始めるための準備をするクラスが望ましいでしょう。

始める年齢に正解はないので、小学校高学年でも遅くはありません。

さすがに中学生からプロを目指すと大変かもしれませんが、小さいころから始めてクセがついた生徒よりは、上達が望める可能性はあります。

バレリーナは高卒から目指せる?

残念ながら、バレエをしたことがない人が高卒からバレリーナを目指すことは難しいでしょう。

プロのレベルになるまでには週5日のレッスンを8年以上続けるのが目安といわれているため、オーディションを受けるまでに20代半ばを迎えてしまいます。

一方、これまでバレエのレッスンを習ってきて素養がある場合は、目指すことが可能です。

バレエ団付属のバレエ学校の応募資格が「17歳以上19歳以下」の学校もありますし、海外留学に高卒からチャレンジする人もいます。

若ければ若い方がよいので、早速調べてみましょう。

バレエダンサーは男性でもなれる?

女性に比べて圧倒的に数が少ないものの、男性のバレエダンサーで活躍している人も多くいます。

日本ではバレエ学校によっては男性は月謝が免除されたり、公演のチケットノルマが少なかったりと、男性の方が女性に比べて優遇されているバレエ団もあります。

海外のバレエ団では、日本よりも男女比の差が小さく、女性と同じように大勢の男性のバレエダンサーが活躍しています。

最近では、踊る場を求めて来日する外国のバレエダンサーが増えているため、日本の男性バレエダンサーもレベルの向上が求められるでしょう。

男性のバレエダンサーの特徴・女性バレリーナとの違いは?