男性のバレエダンサーの特徴・女性バレリーナとの違いは?

男性もバレエダンサーになれる?

男性もバレエダンサーになることはもちろん可能です。

世界で活躍する熊川哲也さんをはじめ、最近では優秀な男性のバレエダンサーが増え、活躍している人が多くいます。

日本のバレエ人口は世界一ともいわれており、昭和音楽大学のバレエ研究所の調査によると、2016年の全国のバレエ学習者は約36万人で、そのうち98%が女性です。

男性の生徒は全体の2.2%の8,000人しかおらず、圧倒的に少ないことがわかります。

参考:昭和音楽大学バレエ研究所 バレエ教育に関する全国調査

そのため、バレエ学校によっては男子の月謝が免除されるなど、男性のバレエダンサーは女性に比べて優遇されることが多いのが現状です。

小さい頃から習い始めて、大人になるまで続ける男子は少ないので大切に育てられますし、大人のバレエダンサーは数が少ないので希少価値がさらに上がります。

女性がバレリーナを目指すよりも、はるかに売り手市場の中でバレエダンサーを目指すことができるでしょう。

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男性のバレエダンサーの働きやすさは?

バレエ団での優遇

男性のバレエダンサーは、女性のバレリーナよりもプロとして働きやすいのが特徴です。

たとえばバレエ団によっては、プロとして舞台に立つ場合でも公演でチケットノルマを持たされる場合があります。

しかし男性のバレエダンサーの場合は、同じ舞台に立つにも関わらず持たされるチケットノルマも女性より少なかったり、持たされなかったりする優遇があるのです。

発表会出演やレッスン参加の仕事が多数

また男性のバレエダンサーは、男性が必要な発表会やクラスへの仕事依頼があります。

バレエ団の仕事のほかに掛け持ちして女性バレリーナよりも収入を得る人も多いですし、中には発表会への舞台出演だけで生活する人が多数いるのが現状です。

女子生徒が男性ダンサーと踊る場合は、発表会で出演料を負担することが多く、1回の出演料で10万円〜30万円ほどが支払われます。

また男女で踊るパ・ド・ドゥのクラスでは、教室の主催者が男性ダンサーを相手役として雇うことになるので、女性のバレリーナよりも稼げる仕事のチャンスが多いといえるでしょう。

実は、ひと昔前はバレエをきちんと勉強せず、劇団でバレエのクラスを受けただけの人や、モダンダンスのダンサーが見よう見まねで踊った人でも、バレエ発表会の仕事がたくさんありました。

しかし最近は外国からバレエ学校を卒業し、日本に踊る場を求めてやってくる男性のバレエダンサーが増えてきたため、質の低い国内のバレエダンサーは減りつつあります。

これからの将来のある若い男性ダンサーは、バレエ団に所属し、バレエ公演への舞台出演によって芸術性を高め、向上していくことが求められるでしょう。

男性のバレエダンサーの強み・弱み

男性のバレエダンサーの強み

男性のバレエダンサーの強みは、身体能力を生かせることです。

バレエの世界観の中で男性は、強くて男らしいイメージを表現するため、女性に比べて振りが大きくジャンプも大きくなります。

跳躍やバランス感覚には身体能力が強みとなりますし、サッカーなどほかのスポーツで、身体や筋肉を使った経験がある人は有利に生かすことができるでしょう。

男性のバレエダンサーの弱み

男性バレエダンサーの弱みは、男性のバレエ人口が少なく「女性ばかりのクラスで肩身が狭い」「バレエをしていることを周りに言えない」と悩みを感じる人もいることがあげられます。

都内では男性の生徒の受け入れができるスタジオが増えてきましたが、地方では男性NGとなる教室もまだまだあるようです。

男性人口が少ないことは弱みである反面、活躍するチャンスがある強みでもあるので、バレエを好きな気持ちに正直に挑戦し続ける人が増えれば、男性バレーダンサーの地位は今以上に向上するでしょう。