ショップ店員の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

ショップ店員の平均年収・給料の統計データ

ショップ店員の給料は、他の業界と比べると低めです。

これには、ショップ店員はアルバイトや契約社員が大半で、正社員が少ないという背景があります。

また若い世代が中心の職業であることから、相対的に給料が低めであることも理由の1つです。

経験を積み、店長やエリアマネージャーになると徐々に給料はアップしていきます。

ショップ店員の平均年収・月収・ボーナス

賃金構造基本統計調査

ショップ店員の平均年収_2022

令和4年度賃金構造基本統計調査によると「販売店員」の平均年収は42.6歳で約358万円となっています。

・平均年齢: 42.6歳
・勤続年数: 11.3年
・労働時間/月: 163時間/月
・超過労働: 8時間/月
・月額給与:  259,200円
・年間賞与: 466,700円
・平均年収: 3,577,100円

出典:厚生労働省「令和4年度 賃金構造基本統計調査」
ショップ店員の平均年収の推移_r4

※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
店長・販売スタッフ・店舗管理
(マイナビエージェント)
353万円 20代平均341万円
20代男性平均363万円
20代女性平均326万円
30代平均410万円
30代男性平均434万円
30代女性平均362万円
販売・接客・ホールサービス
(転職会議)
299万円 20代前半:279万円
20代後半:305万円
30代:328万円
40代以上:336万円
販売スタッフ
(Indeed)
3,271,378円 時給 1,148円
日給 14,308円
月給 231,619円
年収3,271,378円

各社のデータより、ショップ店員の年収は270〜350万円の間となる実態が見えてきます。

ショップ店員の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

各社の統計データをもとに算出すると、ショップ店員の平均年収は320万円前後と考えられます。

厚生労働省の統計調査より、ボーナスが年間でおよそ1.5ヶ月となっていることから、月額総支給額は約23万円、ボーナスは年間約35万円ほど支給されていると考えられます。

東京都で勤務するアパレル店員で、独身の人の場合、交通費などを除外して考えると月の手取り額は18~19万円ほどになると見込まれるでしょう。

現在、日本人全体の平均年収が約420万円と言われていることから考えると、一般的な職業よりも給与水準は低めです。

ショップ店員の初任給はどれくらい?

正社員の場合、初任給は月給16万円〜20万円程度が一般的なようです。

会社によっては、学歴や地域によって1万円〜3万円程度の差をつけているところもあります。

なおアルバイトで働く場合は時給制がほとんどで、地方では時給がさらに低めに設定されていることもあります。

ショップ店員はアルバイトや契約社員からスタートし、経験を積んでから正社員になることも多く、どうしても初任給は低めに設定されているところが多いのが現状です。

ショップ店員の勤務先の規模別の年収(令和4年度)

ショップ店員の年収は、勤務先の規模が大きくなるとやや高くなる傾向があります。

10〜99人規模の事業所に勤めるショップ店員の平均年収は320万円、100〜999人規模は352万円、1,000人以上規模は376万円、10人以上規模平均は358万円となっています。

ショップ店員の年収(規模別)_r4

上記グラフの基タイトルは「販売店員」で百貨店店員、食品スーパー店員、アパレル店員、ドラッグストア店員ペットショップ店員コンビニ店長書店員など他職業を含むデータです。

ショップ店員の勤務先の年齢別の年収(令和4年度)

ショップ店員の年収は、年齢が上がってもあまり変わらない傾向にあります。最も年収が高い世代は、40~44歳の415万円です。

全年代の平均年収は358万円となっています。

ショップ店員の年収(年齢別)_r4

上記グラフの基タイトルは「販売店員」で百貨店店員、食品スーパー店員、アパレル店員、ドラッグストア店員、ペットショップ店員、コンビニ店長、書店員など他職業を含むデータです。

賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。

ショップ店員の福利厚生の特徴は?

女性へのサポートが手厚い

ショップ店員の勤務先は、個人店もあれば全国にチェーン展開するショップもあり、店舗によって福利厚生に差があります。

基本的には企業規模が大きければ大きいほど、福利厚生の待遇はしっかりとしています。

とくに大手アパレルチェーンを展開する企業では、女性社員の産休&育休はもちろん、復帰後の時短勤務やシフト調整など、女性も長く働けるようサポート体制を整えているところがほとんどです。

ショップ店員ならではの「社割」

通称「社割」と呼ばれる「社員割引」は、ショップ店員ならではの福利厚生です。

これは店舗で販売されている商品を定価の3割~6割引き程度で購入することができるお得な制度です、

アパレル系企業では、自分の働くブランド以外の系列店ブランドの物まで社割で買うことができます。

また、百貨店内に入っているテナントショップの場合は、その百貨店自体の社員割引制度を利用できることもあります。

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ショップ店員の給料・年収の特徴

インセンティブがある場合も

顧客を何人も持ち、毎月個人の売り上げノルマを大幅達成したショップ店員には、営業でいうインセンティブのような賞与が出るお店や会社もあります。

インセンティブは月数千円の人もいれば、何万円も支払われる人もいます。

基本給は低めでも、こうした評価をしてくれる会社を選べば、自分の実力次第で給料が変わるためやりがいを感じることができるでしょう。

一方、ノルマを達成できない場合、自腹で商品を購入しなくてはならないケースもあります。

せっかくの給料がノルマのために消えてしまっては大変ですので、勤務先のノルマや売り上げ目標についてはあらかじめ確認しておきましょう。

ショップ店員のボーナス

ショップ店員の平均年収には大きな差があります。

差が出る理由は、インセンティブのほかに、ボーナスの給付額に大きな違いがあるからです。

ボーナスは出る企業、出ない企業がありますし、業績によって支払われる額に大きな差があります。

ボーナスがある場合、年に2回、月給1ヶ月分程度が一般的ですが、支払われるのは正社員のみで、アルバイトや契約社員はもらうことができません。

ショップ店員の勤務先別の給料・年収

アパレル店員の給料・年収

アパレル系企業の正社員の場合、初任給は月給17万円〜20万円程度、年齢を重ねても25万円前後が一般的です。

アパレル店員は、基本的に自分が働く店(ブランド)の服を着なければなりません。

洋服の購入には社割がきくものの、新人で給料が安いうちは大半の人が生活が苦しい現状があります。

百貨店販売員の給料

同じ販売員でも、百貨店勤務となると給料は大きく変わります。

一般的には300万円~500万円程度となりますが、経験を積みマネージャーなど管理職になると、年収500万円以上を目指すこともできます。

なお、百貨店業界は大手のほうが給与水準が高めとされています。

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ショップ店員の正社員以外の給料・年収

派遣社員

派遣社員としてアパレル系企業で働く人は非常に多いです。

また近年、携帯ショップや家電量販店で販売員として働く派遣社員も増えてきています。

派遣のショップ店員となる場合、時給は1500円以上になることも難しくなく、正社員になるのは難しい大手企業や外資系企業で働くこともできます。

ただし期間限定での雇用が多く、働きぶりが評価されなければ契約を打ち切られてしまうため長期間安定して働くことは難しいでしょう。

アルバイト

ショップ店員は、若い世代の求人が多く、アルバイトで働く人多いです。

アルバイトの場合給料は安く抑えられていることが多く、地域の最低賃金に設定されていることも珍しくありません。

その分、正社員のように残業がなく、一定の時間や曜日だけ働けるというメリットもあります。

アルバイトから正社員にステップアップする人も多いため、まずアルバイトからはじめて適性を考えるのもよいでしょう。

ショップ店員が収入を上げるためには?

経験を積み昇進する

ショップ店員の場合、店員のままでは経験を積んでも給料が大幅にアップすることはありません。

給料を上げるには、店長やエリアマネージャーなどにステップアップする必要があります。

店長やエリアマネージャーなどの管理職では、年収500万円以上を目指すこともできます。

本社へ異動する

ショップ店員のなかには、商品企画バイヤーなど本社勤務を目指す人も少なくありません。

企業のなかには、優秀な成績を残したショップ店員を本社へ引き抜いたり、社内で本社勤務希望の人を公募したりする場合もあります。

ショップ店員の給料は頭打ちになりがちですが、その経験を活かし本社で活躍するようになれば、さらに給料はアップしていきます。