審判のつらいこと・大変なこと・苦労

審判のつらいこと・大変なこと

最もつらいのは誤審をすること

審判にとって最もつらいのは、誤審をしてしまうことです。

審判は正しい判定をして当たり前の存在ですから、誤審をすればその審判には批判が集まります。

一度でもミスをすれば批判の対象となってしまうのが、審判にとって最もつらいことです。

とくに人気スポーツであるプロ野球やJリーグの試合で誤審をすると、熱烈なファンから罵声を浴びたり、試合後に怒ったファンに囲まれることはめずらしくありません。

最近ではツイッターやフェイスブック、ブログなどで叩かれることもありますし、誤審の場面をインターネットの動画サイトに投稿されることもあります。

とりわけ投稿された動画は何年にも渡って残りますので、審判にはこたえます。

実際、インターネットの検索サイトに「誤審」と入力すると、無数の誤審動画がヒットします。

そのなかには、20年前、30年前の誤審も映像として残されています。

ビデオ判定の導入でプレッシャーが増している

プロスポーツの判定には近年、ビデオ判定やハイテク機器による判定が導入されつつあります。

それによって映像で明確に誤審が判明することも多くなり、審判にとってはよりプレッシャーのかかる状況となりました。

アメリカのメジャーリーグ(MLB)やアメリカンフットボールリーグ(NFL)では、監督が要求するとビデオで判定を再確認できるルールが以前からあります。

日本でも近年はプロ野球やJリーグなどで、ビデオ判定の制度がそれぞれに導入されるようになりました。

審判にとってビデオやハイテク判定の導入は大きなストレスになることもあり、ビデオ判定でジャッジが覆れば試合中に誤審をしたことが明らかになります。

誤審をした審判として判定をし続けることは苦痛であり、残りの試合時間が非常に長く感じられることもあります。

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審判の悩み・よくある怪我

競技によっては、選手と同様に審判も怪我をするリスクがあります。

たとえば野球でホームベースの後ろに立ってストライクやボールなどの判定をする主審は、常に怪我をする可能性のある危険な状況にあります。

プロ野球であれば150キロ以上の威力あるボールを投げるピッチャーが多くいますから、そのボールが直接当たったり、バッターのファールボールが審判に当たるなどして怪我をする可能性は否定できません。

また、大相撲で土俵下にいる審判員であれば、上から落ちてきた力士の下敷きとなって怪我をするケースもあります。

競技によって審判にも怪我のリスクがおよぶ可能性がそれぞれにあるため、試合中の怪我に対しては審判員傷害保険なども存在しています。

審判を辞める理由で多いものは?

審判を辞める理由は、競技や雇用環境によってさまざまです。

サッカーのような競技では審判も相当な運動量が必要ですから、年齢による体力の衰えによって審判を辞める人も多くいます。

プロ野球やJリーグのような人気競技であれば、誤審などの判定に対する周囲からのプレッシャーが積み重なり、精神的につらくなって辞めるケースもあります。

一方で、プロ野球やJリーグのような一部の人気プロスポーツ以外では、審判は専業で行うことは難しいのが実情です。

他の仕事を掛け持ちしなければいけない場合も多いですから、収入の面で審判を続けられなくなって辞める人もいます。