プロ野球の審判になるには

野球の審判で生活できるのはプロ野球だけ

日本の野球界で、審判としての収入だけで生活できているのはプロ野球の審判だけです。

高校野球や大学野球、社会人野球、さらには独立リーグなどの審判は、他に本業をもっていたり、アルバイトをしながら審判をしています。

アマチュア野球の審判は1試合を担当することで得られる報酬は数千円程度なので、審判の収入だけで生活するのは難しいです。

高校野球や大学野球の場合は学校の先生や公務員、自営業の人が多く、基本的にはボランティアに近いかたちで審判を務めています。

アマチュア野球の審判になるには都道府県や市町村の野球協会所属の審判員として経験を積み、その審判ぶりが評価されると、徐々に大きな試合を任せられるようになります。

NPBアンパイア・スクールで学ぶ

プロ野球の審判になるにはまず、「NPBアンパイア・スクール」を受講することが必要です。

NPBアンパイア・スクールは、審判員の育成とプロ野球審判の採用を目的に2013年に設立されました。

スクールの開催時期は12月で、2019年は12月14日〜20日まで6泊7日の日程、埼玉県さいたま市にて行われました。

応募資格は高校卒業以上の資格を有す者で、性別、身長、体重、視力、年齢などに制限はありません。

かつてはプロ野球の審判の応募には、「身長175cm以上の25歳未満の男性で、裸眼で視力が1.0以上」といった条件がありましたが、現在はこれらの条件は設けられていません。

応募はメールで行い、氏名、住所、電話番号、年齢の他、身長、体重、視力、野球経験、審判経験、応募理由や自己PRなどを記入することになっています。

NPBアンパイア・スクールの定員は66名となっており、応募者が多い場合は書類審査があります。

受講料は受講期間中のホテル代や食事代、その他の道具代などを含めて2019年の場合は7万9000円でした。

期間中はプロ野球の審判を講師に、9時〜16時までグラウンドで実技、19時〜21時半までホテルの会議室での座講があります。

2軍で審判経験を積む育成審判員

NPBアンパイア・スクールの全プログラム修了後、プロ野球の審判として高い資質を持っていると判断されれば、翌春のプロ野球キャンプに参加できます。

そこで改めて適性を判断され、合格すればプロ野球を運営する日本野球機構(NPB)と「育成審判」、もしくは「研修審判」として契約を結ぶことになります。

育成審判は、2軍の試合で審判を務めながら1軍昇格を目指します。

2軍で1年間に約100試合の審判を務め、1軍に昇格するには通常は約5年かかるといわれますが、優秀と認められれば1年で1軍に昇格する人もいます。

ただし、1軍に昇格しても最初は塁審だけで、主審を務めるには1軍の審判として5年から7年の経験が必要です。

独立リーグで審判経験を積む研修審判員

研修審判は、独立リーグの「ルートインBCリーグ」や「四国アイランドリーグplus」に派遣されて経験を積みます。

ほとんどの合格者はまず研修審判として契約することになり、1年間の活動を評価されれば、育成審判として新たに契約を結べます。

例年、受講生の中から3~4名が研修審判員となることが多く、2019年度も4名が研修審判員として契約して独立リーグに派遣されています。