専門学校の志望動機の書き方・面接対策

専門学校への進学を考えている人にとって、専門学校で学んでいる人がどのような理由で進学したのか気になっていることでしょう。

実際に出願する際や面接選考の場では、必ずと言っていいほど志望動機をたずねられます。

そこで、専門学校の志望動機の書き方や面接対策についてポイントをまとめました。

専門学校への進学を目指す人は、ぜひ参考にしてください。





専門学校の志望理由書とは?

専門学校に出願するとき、学校によって志望理由書の提出を求められることがあります。

志望理由書とは、なぜその学校で学びたいのかを問い、受験生の意欲や熱意を確認するためのものです。

きちんとした志望動機を考えておくことで、合格をより確実にすることにもつながりますので、志望動機を事前にしっかりとまとめておきましょう。

志望動機はなぜ重要?

専門学校には多くの受験生が出願します。

学科試験や面接試験を実施した結果、合格となり進学を実現する人もいますが、中には残念ながら不合格となってしまう人もいます。

入試である以上、必ず全員が合格できるわけではありません。

合否の判定はさまざまな観点から総合的に判断した上で決定されますが、このとき重要視されるものの1つに志望動機があります。

ただ何となく出願してきた生徒よりも、その学校でどうしても学びたい理由がある人や、入学後に何を学びたいのか明確な目的や目標がある人のほうが、入学後に伸びる可能性が高いからです。

志望動機は「私は入学後に向上心を持って学び続けます」と決意を表名するためのものであり、意欲や熱意を伝える重要な意味を持っています。

よい志望動機とは?

志望動機の書き方や伝え方に「正解」はありません。

むしろ人によって志望動機が異なるほうが自然ですので、「こう書けば必ず合格できる」といった雛型は存在しません。

ただし、志望動機で必ず伝えておくべきポイントはあります。

専門学校は大学や短大と比べて専門的な内容を集中的に学べる場所です。

そのため、専門学校に進学する人の多くは卒業後に就きたい仕事や将来の目標を明確に持っている人がほとんどです。

つまり、専門学校に進学する時点で「将来どうなりたいのか」「そのために何を学びたいのか」をはっきりさせておく必要があります。

将来の目標が明確に伝わり、その目標を実現するために何を学びたいのかが伝わるのが「よい志望動機」といえます。

専門学校の志望動機の書き方とは?

前述の通り、専門学校の志望動機の書き方に決定的な正解はありません。

しかし、志望動機として最低限伝えるべき内容はありますので、それらの事項が漏れていないかチェックすることが大切です。

とくに次に挙げる3つの項目は、志望動機を書く上で外すことのできない重要なポイントです。

具体的な志望動機の例文と合わせて確認しておきましょう。

なぜその学校で学びたいかを整理する

志望動機を考えるとき、「なぜその分野を学びたいのか」を考えることはもちろん必要ですが、同時に「なぜその学校を選んだのか」を伝えることも重要です。

たとえば、美容師を目指したい人が美容専門学校を志望する場合、出願する学校の周辺にも同じように美容専門学校が存在していることがあります。

この場合、いくつもある美容専門学校の中でなぜその学校を選んだのかを伝える必要があります。

「学校説明会に参加して印象が良かった」「実習内容が魅力的と感じた」「教育方針に共感した」「国家資格の合格率が高い」など、具体的にどういった点に惹かれて志望したのかを伝えましょう。

自分で志望動機を読み返す際には、他の学校でも当てはまる志望動機になっていないかをチェックすると効果的です。

志望動機につながる具体的なエピソードを決める

印象に残らない志望動機の多くは一般論に終始しています。

志望動機に具体性があればあるほど、その人独自の志望理由となり伝わりやすいものになります。

具体性を持たせるためには、自分自身が経験したエピソードを交えるといいでしょう。

目指したい職業に興味を持ったきっかけとなった出来事や、身近な人に影響を受けたエピソードには独自性があり、他の受験生と重複しにくいからです。

学びたい分野に興味を持ったきっかけとなるエピソードと、進学を希望する学校で学べる内容が結びついていれば、志望動機に説得力を持たせることができます。

志望動機につながるエピソードを1つ決めておき、具体的なエピソードを軸にして考えていくと、志望動機としてまとまりやすくなります。

入学後と卒業後がイメージできるように書く

志望動機はその学校を志望する理由ですので、どうしても入学するにあたっての意欲や熱意を伝えるものになりがちです。

しかし、専門学校側としては「この生徒は入学してから熱心に学び続けてくれるだろうか」といった点を気にしていますので、入学後や卒業してからの姿がイメージできるかどうかも重要です。

目標を達成するために入学してから頑張りたいと思っていることや、卒業後にどのように活躍していきたいかなど、入学後・卒業後の姿をイメージできるように書くようにしましょう。

志望動機で入学後・卒業後について触れることは、目標が具体的であることや決心が固いことを伝える意味でも有効なアピールとなります。

志望動機の例文

介護福祉系専門学校の志望動機の例文

私は将来、介護福祉士として高齢者の方々のケアをする仕事に就きたく、貴校を志望します。

高校2年の夏休みに福祉施設でボランティアをしました。

私はそれまで、介護の仕事は高齢者の方々の生活面でのサポートが主な役割と考えていました。

しかし、スタッフの方から「高齢者の方々は、自分が周囲に役立っていると感じることで生きがいを実感してくださる」とお話しいただき、介護の仕事に対するイメージが大きく変わりました。

今後、社会の高齢化がますます進む中で、生きがいを持って長生きすることは私たち皆にとって重要になるはずです。

そのためのお手伝いができる介護福祉士の仕事に魅力を感じ、将来は介護の現場に携わりたいと考えるようになりました。

貴校では実習を通じて高齢者の方々の心のケアにも力を入れていると伺い、ぜひ学ばせていただきたいと感じた次第です。

高齢者の方々の心に寄り添える介護福祉士を目指したく、貴校の介護福祉科を志望いたします。

美容系専門学校の志望動機の例文

私には、中学時代から母の紹介で通い続けている美容室があります。

中学を卒業するまでずっとロングヘアでしたが、進学先の高校が決まった時期に、担当の美容師さんからショートも似合うかもしれないと提案をいただきました。

勧めていただいたスタイルにしたところ、高校に入ってすぐに気さくに話しかけてくれる友達がたくさんでき、あまり友人が多いほうではなかった中学時代との違いに驚きました。

髪型が変わったことで、性格的にも外交的になったと思いますし、物事に積極的に取り組むようになったように感じます。

ヘアカットの仕事は、このように人の行動や考え方まで変える力があることを知りました。

ずっと担当してくださっている美容師の方は、私自身も気づいていなかった私の性格や長所を感じ取ってくださっていたのだと思います。

このように、ヘアカットを通じて誰かの力になれる仕事をしたいと考え、将来は美容師を目指すことにしました。

貴校では著名な美容師の方を講師として招き、厳しくも実践的な指導を通じて国内トップレベルの技術習得を目指せるとオープンキャンパスで伺いました。

2年間でできるだけ多くのことを吸収し、たくさんの方々の力になれる美容師を目指せると感じ、貴校の美容科を志望いたします。

デザイン系専門学校の志望動機の例文

私は小学校時代に祖母、そして母から受け継いだロールトップデスクを今も使い続けています。

昭和のはじめ、当時はまだめずらしかった輸入品のデスクですが、隅々まで使う人への配慮が行き届き、世に出てから70年以上経った今でも十分に使うことができます。

このように時代を超えて愛され続けるプロダクトを手掛けたいと思い、インテリアデザイナーを目指したいと考えるようになりました。

貴校では現代のデザイン工学を取り入れつつ、古くから受け継がれてきた伝統的な工法への敬意を大切されていると伺いました。

まさに私が目指したいと考えている、現代の暮らしと古くからの工法の融合を学ぶのに最適な環境があると感じております。

私がそうだったように、親から子へと受け継がれるようなインテリアを手掛けられるデザイナーを目指したく、貴校を志望いたします。

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専門学校の面接対策は何をすればいい?

専門学校の入試には一般入試・推薦入試・AO入試など異なる方式がありますが、どの入試でも面接が実施される可能性があります。

学校によっては、一般入試が書類審査のみだったり、書類審査と筆記試験のみといった場合もありますが、全体として見ると面接が行われるケースが多いと考えたほうがいいでしょう。

学校によっては、面接選考の結果が合否を判断する上で大きなウエイトを占めていることもあります。

そこで、面接対策をどのように行ったらいいのか確認しておきましょう。

面接の種類について知る・調べる

専門学校の面接は、学校によって個人面接の場合と集団面接の場合があります。

個人面接は学生が1人の面接で、集団面接は複数の学生に対して同室で行う面接です。

いずれの種類の面接でも、面接官は1人の場合と複数名の場合があります。

一般的に、個人面接では自分の考えや志望理由を面接官に伝えますが、集団面接では他の受験生の話もよく聞いた上で自分の考えを述べる必要があります。

また、複数の受験生が与えられたテーマについて討論するグループディスカッションが行われることもあります。

面接の種類は学校ごとに決まっていますので、志望する専門学校で実施される面接の種類について調べておき、対策を練っておく必要があります。

定番の質問に対する回答を用意しておく

面接で聞かれる質問は、受験する専門学校の教育方針や合否判定の基準によって異なります。

そのため、どのような質問をされるかは当日になってみないと分からないこともあります。

ただし、大半の学校でほぼ必ず聞かれる「定番」の質問も存在します。

たとえば、以下に挙げる質問は定番の質問ですので、前もって回答を用意した上で面接にのぞみましょう。

面接でよく聞かれる定番の質問

  • 志望動機
  • 高校時代に力を入れたこと
  • 自分の長所と短所
  • 将来就きたい仕事
  • 入学後に頑張りたいこと

こうした定番の質問をされたらすぐに答えられるように準備しておくことで、志望順位の高い学校であることを伝えられるだけでなく、自分自身も緊張を和らげ落ち着いて対応しやすくなるはずです。

身だしなみや言葉づかいにも注意を払う

面接では、聞かれた質問に対して適切に答えることも大切ですが、話し方や身だしなみといった言葉「以外」の部分も同じくらい重要視されます。

面接官は受け答えの内容だけでなく、話しぶりや服装についてもよく見ていて、合否判定の参考にしている可能性があります。

よどみなくスムーズな受け答えができること以上に、質問に対して誠実に答え、明るくハキハキとした印象を与えられるように意識しましょう。

また、目上の人に対する言葉づかいとして失礼がないかどうか、高校の先生など身近な大人にチェックしてもらうといいでしょう。

服装については高校の制服で面接を受けるのが一般的です。

自分にとって「おしゃれに見えるかどうか」ではなく、面接選考という公的な場で初対面の相手に対して失礼がないかどうかを基準に考え、身だしなみに気を配りましょう。

この記事のまとめ

専門学校の入試では、学力や成績といった要素も合否判定の基準となっている場合がありますが、それ以上に入学後も努力を続けられる熱意を持っているかどうかが重視される傾向があります。

志望動機や面接での受け答えを通じて意欲が熱意が伝わるものになっているかどうかを意識して、事前にしっかりと準備を整えておくことが大切です。

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