別の学部に転部・転科するには? 転部の理由で多いものは?

(読了時間:6分38秒)

あまり知られていませんが、実は大学に入学後、専攻の学部や学科を変更することができます。

入学後に学部や学科を変更し、別の学部・学科に移ることを「転部」「転科」と言います。

転部・転科するには、どのような手続きが必要なのでしょうか。

また、どのような理由で転部・転科する人が多いのでしょうか。

詳しく見ていきましょう。

別の学部に転部・転科するには?

大学に入学後、1年後、あるいは2年後といったタイミングで別の学部・学科に移る場合、どのような手続きが必要になるのか確認していきます。

まず気をつけておきたいこととして、転部・転科は「誰でも」「必ず」できるわけではないという点が挙げられます。

転部・転科するには、次の条件がそろっている必要がありますので、事前によく確認した上で手続きを進めるようにしましょう。

大学が転部・転科の制度を設けていることが前提

大前提として、通っている大学が転部・転科の制度を設けていなければ、転部・転科することはできません。

多くの大学が転部・転科を認めていますが、中には移動先の学部・学科に欠員が生じていない場合は転部・転科生を受け付けないケースもありますので注意が必要です。

また、大学では学部・学科によって入学時の合格基準が異なることがあります。

移動先の学部・学科の合格基準を超えていない場合、転部・転科を認められない場合もあり得ます。

一般的に、文系学部から文系学部、理系学部から文系学部への転部・転科は比較的可能ですが、文系学部から理系学部への転部・転科は難しくなるケースが少なくありません。

申請をして履修状況に問題がなければ転部・転科は可能

転部・転科するには、まず大学事務局の窓口を通して転部・転科したい旨を申し出ます。

この時点で、移動前に所属している学部・学科で履修状況に問題があった場合、転部・転科を受け付けてもらえない場合があります。

たとえば、必修科目の単位を落としていたり、必要な単位数が足りなかったりすると、転部・転科は難しいケースがあります。

大学ごとに転部・転科を受け入れる基準は異なりますので、まずは大学事務局に問い合わせてみましょう。

申請後、転部・転科のための試験の案内があります。

転部・転科しても講義についていけないようでは困ってしまいますので、必要な学力があることを確認する意味で実施される試験です。

この試験に合格することで、転部・転科を実現することができるのです。

取得単位によっては留年転部となることがある

転部・転科には進級転部(転科)と留年転部(転科)があります。

進級転部とは、たとえば2年まで前の学部・学科で学び、3年次から移動先の学部・学科へ移ることを言います。

留年転部とは、2年まで前の学部・学科で学び、移動先の学部・学科で再び2年から学ぶといったように、実質的に留年して転部・転科することを言います。

進級・留年のいずれの条件で転部・転科することになるかは、申請した段階での取得単位数と科目によって決まります。

移動先の学部・学科で必修科目となっている科目の単位が取得できていない場合などは、留年転部・転科となることがあります。

また、転部・転科前に取得していた教職関係の単位については、転部・転科後に教職単位として認められないことがあるので注意が必要です。

転部・転科する場合によくある理由とは?

大学に入って1年、あるいは2年といった期間学んできて、学部・学科を変更したいと考えるのはなぜでしょうか。

転部・転科する理由は人それぞれですが、典型的な例としてよくある理由を3つ挙げます。

もし次に挙げるような理由で学部・学科を変えたいと考えている人は、転部・転科によって希望を叶えることができるかもしれません。

興味関心や学びたいことが変化した

大学で学ぶ内容は専門性が高く、高校までの勉強とはイメージが大きく異なります。

そのため、入学前には漠然と「学んでみたい」と考えていた学部・学科であっても、入学して実際に授業を受けてみた結果、あまり興味を持てないと感じる場合があります。

あるいは、他学部の学生の話を聞いたり、教養科目で幅広い分野の講義を受けたりした結果、専攻の学部・学科以外に学びたいことができる場合もあるでしょう。

転部・転科の理由の中でも多いものが、興味関心の変化や学びたいことの変化です。

「本当はもっと学びたいことが別にある」といった思いを抱えて残りの大学生活を送るのは苦痛に感じる人もいますので、思い切って転部・転科することで興味関心に合致した内容を学ぶ道を選ぶ人もいるのです。

将来の進路について考え直した結果

近年、就職活動の一環としてインターンを経験する学生が増えています。

早い場合は大学1年、2年のうちからインターンを経験する人が出てくることから、将来就きたい仕事について考えたり、就活のことを想定して学びたいと考えたりする人も出てきます。

このとき、自分が将来進みたい進路と、現在学んでいる内容に食い違いがあった場合、専攻を再検討する人が出てくるのです。

大学入学の時点で将来の進路を決めている人は問題ありませんが、大学に入ってから興味のある仕事について考え始めた人は、専攻そのものを見直すことで将来への道筋を考え直すこともあり得ます。

理転・文転したい

たとえば、理系学部に入学したものの授業についていけないと感じた場合や、文系学部に入学したものの興味を惹かれた分野が理系だった場合、学部・学科を変更せざるを得ないことがあります。

新たに興味関心を持った分野が専攻と近いものであれば、学部・学科を変えることなく近い内容を学ぶことも可能です。

たとえば、経済学を専攻している人が経営に興味を持った場合、経済学の観点から経営の研究を進めることは不可能ではありません。

しかし、文系と理系といったように、そもそもの分野が全く異なる場合、在籍している学部・学科で関心のある研究に取り組むのは難しくなる可能性が高いでしょう。

こうしたケースでは、転部・転科によって学ぶ内容そのものを変えてしまったほうが、取り組みたい研究に携わることができ、結果的に有意義な大学生活を送れる可能性があるのです。

転部・転科するメリットとデメリット

転部・転科は、同じ大学内での専攻の変更ですので、学生生活そのものは同じ大学で送ることができます。

ただし、当然のことですが転部・転科すると学ぶ内容が大きく変わりますし、大学によってはキャンパスそのものが別の場所になる可能性もあります。

このような変化があることを想定した場合、転部・転科にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

研究対象をリセットできモチベーションが上がる

転部・転科すると、移動先の学部・学科では全く新しい内容を学ぶことになります。

とくに大学入学時の専攻に興味を持てないと感じていた人の場合、転部・転科によって研究対象がリセットされ、新たな気持ちで研究に取り組めるようになるでしょう。

同じ大学に通っていながら、全く新しい気持ちで研究に取り組めるのは貴重な経験と言えます。

専攻している学部・学科の研究内容に関心を持てずにいる人にとって、転部・転科はモチベーションを高めるきっかけになるはずです。

友人関係や教授との関係性を構築し直す必要がある

転部・転科すると、出席する授業やゼミで周囲の学生が「知らない人ばかり」という状態になります。

別の学部・学科で1年、2年と過ごしてきたわけですから、周囲が知らない人だけになってしまうのは致し方ないことです。

友人関係は、またゼロから作り直す必要があります。

人間関係という点では、教授との関係性も同様です。

周囲の学生は、それまで講義などで教授と顔見知りになっていたり、少人数の講義であれば親しくなっていたりすることもあり得ます。

ゼミは少人数で行われることも多いため、教授との信頼関係を築いておくことが重要です。

転部・転科することで、こうした人間関係を構築し直す必要に迫られることについては、ある程度覚悟しておくべきでしょう。

移動先の学部・学科によっては学費が上がることがある

同じ大学内で転部・転科する場合、基本的には費用が新たに発生することはありません。

改めて入学金を支払う必要はありませんので、必要な費用と言えば転部・転科にあたって行われる試験料ぐらいです。

ただし、移動先の学部・学科によっては、学費が上がる可能性がある点に注意が必要です。

これは転部・転科生だからというわけではなく、そもそも学部・学科によって同じ大学内でも学費に差があるケースが少なくないからです。

とくに顕著なのは、文系学部から理系学部への転部など、実習・実験がほとんどない学部から実習・実験が多い学部へ転部した場合です。

一例として、中央大学の文学部と理工学部の学費を挙げておきます。

<学部による学費の違い(中央大学の例)>

文学 理工学部
授業料 823,400円 1,175,700円
実験実習費 109,600円
施設設備費 193,600円 267,700円
父母連絡会費 5,000円 5,000円
学友会費 10,000円 10,000円
合計 1,032,000円 1,568,000円

転部・転科は、同じ大学に通いながら研究対象を変更することのできる、稀有なチャンスと言えます。

大学入学前と後で授業内容や研究内容にギャップを感じていた人は、転部・転科という選択肢を検討してみるのも1つの手です。

ただし、転部・転科は単位数や試験など一定の条件をクリアしないと許可されないことも少なくありません。

大学事務局と相談した上で、しっかりと検討した上で転部・転科を考えるようにしましょう。

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