大学の単位の仕組み・年間どれくらい取ればいい?

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大学の授業や卒業要件に関する情報を調べていると、必ずと言っていいほど見かける言葉の1つに「単位」があります。

単位は大学の授業において非常に重要なものです。

大学の単位とはどのような仕組みになっているのか、年間どれくらい取る必要があるのか、といったことについて詳しく見ていきましょう。

大学の単位の仕組み

大学では、高校までとちがい学生が各自で講義を選択し、受講することになります。

ただし、どの講義をどれだけ受講しても完全に自由というわけではありません。

受講する講義を選ぶとき重要になるのが単位です。

大学の単位がどのような仕組みになっているか把握しておくことで、大学4年間の勉強がどのように行われるのかが大まかに分かるようになります。

大学の単位の仕組みについて解説します。

大学の単位とは?

単位とは、いわば「講義ごとの修了証明」です。

ある講義を受講した結果、修了要件を満たしていると判断されれば、所定の単位を取得することができます。

いわゆる「落第」とは、その講義の単位取得が認められず、単位を落としてしまうことを指しています。

受講したことで得られる単位は講義ごとに定められており、出席状況や試験結果によって評定が決まります。

評定の表し方は大学によって異なりますが、「優・良・可・不可」「AA・A・B・C」などがよく見られます。

このうち「不可」「C」は、「単位を落とした」ことを意味しています。

大学4年間で取得する必要がある単位数が決められており、所定の単位数に満たないと卒業することができません。

また、大学や学部によって進級時に必要な最低限の単位数が決められており、これに満たないと留年することになります。

1科目あたりの授業時間数と単位数

大学の授業は1講義90分に設定されていることが多く、前期・後期に分けて行われます。

前期・後期でそれぞれ14〜16時限を実施し、前期を修了すると2単位、後期を修了すると2単位が与えられ、年間を通じて4単位を取得するパターンがよく見られます。

このほか、年間の授業数や講義の内容によって、年間で2単位に設定されている場合や、演習・実験が中心の場合はより多くの授業が行われる場合もあります。

一般的には、専門性の高い講義ほど年間で取得できる単位数が多くなる代わりに、授業時限数も多くなる傾向があります。

たとえば、ゼミのように専門性の高い授業では年間8単位として計算されることもあります。

前述のように大学では学生が自主的に講義を選び受講する仕組みになっていますので、年間で取得する単位数を把握した上で、計画的に講義を選ぶ必要があります。

絶対に落とせない必修科目の単位

学生が自主的に受講する講義を選ぶと言っても、あらゆる講義を任意に選択できるわけではありません。

なぜなら、講義の中には必修科目と呼ばれるものがあり、学部・学科に所属する学生全員が必ず取得しなければならないからです。

必修科目は卒業までに取得しておくことが必須であり、取得していない場合は卒業することができません。

また、学部・学科によって進級時に取得しておくべき必修科目の単位が定められていることもあります。

たとえば、2年次修了までに取得しておくべき必修科目の単位が決められていることがあるのです。

この場合、3年に進級する際、所定の必修科目の単位を取得していなければ進級することができず、留年が決定することもあります。

大学の単位は年間どれくらい取ればいい?

大学では4年間で取得する必要のある単位数が決められています。

そのため、計画的に単位を取得し、卒業までに所定の単位数を取得し終えることができるようにしておく必要があります。

ここで注意すべきこととして、取得する単位数は1年次から4年次まで均等ではないという点があります。

では、具体的に大学4年間を通じて各年次でどのくらいの単位を取得していけばいいのでしょうか。

4年制大学の平均取得単位数は124単位

4年制大学で取得する必要のある単位は、124〜136単位に設定している大学が多く見られます。

平均すると124単位程度となる大学が多いと考えていいでしょう。

このうち、必修科目と自由選択科目の内訳は大学や学部によって異なりますので、シラバスや授業案内をしっかりと確認しておく必要があります。

教員を目指す場合は、教職課程を履修する必要がありますが、教職課程の単位は124単位にさらに上乗せして取得することになります。

教職課程での単位数は教育職員免許法で定められており、文科省では修得すべき科目として下記を示しています。

出典:文部科学省 教員免許状取得に係る必要単位数等の概要

「教科に関する科目」は、所属する学部・学科の講義の中から取得単位数として認められるものもあります。

「教職に関する科目」は教職課程独自のものですので、学部・学科の講義に上乗せして受講し、所定の単位を必ず取得しておく必要があります。

年次ごとに取得したい理想の単位数

大学4年間で124単位を取得するとなると、単純計算で1年次ごとに平均して30単位ずつ取得していけばいいことになります。

ただし、実際には4年次はほとんど含めずに取得単位を考えるケースが多く、1〜3年次で平均40単位程度を取っておくのが理想です。

さらに、年次が低いほど必修科目など汎用的な内容の講義が多くなりますので、自由選択科目を含めて早い段階からできるだけ多くの単位を取得しておいたほうが後が楽になります。

大学によっては、留年する学生数を抑えるための配慮として、1・2年次に取得しておくべき単位数を多めにしている場合があります。

そのため、3年次は大学に通う日数が減り、4年次になるとほぼゼミだけという状態になることも少なくありません。

4年次の取得単位が少ない理由とは?

4年次を単位の取得から除外して考えておくべき理由は主に2つあります。

1つは卒業論文です。

卒業論文を仕上げるまでに、ゼミで研究を重ね、担当教授の指導のもと論文の骨子を考えていかなくてはなりません。

そのため、授業以外に図書館で文献を探したり、文献を読み込んだりする時間が必要になるのです。

理系学部では実験のために研究室にいる時間が大半を占めるようになり、授業に出席している余裕がなくなる可能性もあります。

もう1つの理由は就職活動です。

企業説明会や面接のため日中の時間を取られることが多くなり、授業に出席している時間が取れなくなる可能性があるのです。

インターンに参加するのであれば、企業によっては数か月間に及ぶことも想定されます。

こうした授業以外の時間が多く必要になることを見越して、4年次までに卒業に必要な単位をできるだけ多く取得しておくことが理想とされるのです。

単位に関する履修選択時の注意点

年間の取得単位を決める上で重要なのが履修選択です。

とくに1年次の履修選択は大学入学直後の時期に行われますので、どのような講義があるのか、単位の仕組みはどうなっているのか、といったことが理解できていないと思わぬ失敗をすることもあり得ます。

ここでは、とくに次の2点について、履修選択時の注意点を挙げておきます。

年間の取得単位上限と取得期限

卒業要件を満たす単位数を確実に履修し、留年などの憂き目に遭わないようにするためには、1年次からできるだけ多くの単位を取得しておくのが得策です。

ただし、1年次にいくらでも履修選択しておいていいかと言えば、そうとも限りません。

大学によっては、年間に取得できる単位数に上限を設けている場合があります。

あまり多くの講義を選び過ぎてしまうと消化不良になったり、講義によっては専門性が高く履修する年次に配慮する必要があったりするためです。

取得単位数に上限が設けられている場合は、できるだけ上限いっぱいまで履修選択しておくことをおすすめします。

また、科目によって「何年次までに取得しておくこと」といった期限が設定されていることもあります。

取得期限のある単位を所定の期限までに取得していないと、その時点で留年となる恐れもありますので注意が必要です。

必要な単位を取得できないと留年になることも

留年や卒業要件未達となる原因は、選択した講義の単位を落としてしまうことだけではありません。

履修選択時に、そもそも取得しなければならない単位があることを知らず、履修選択しないままになってしまうと、単位不足で留年となってしまうこともあります。

必修科目に関しては、全員が漏れなく受講するよう大学側も促しているケースがほとんどですが、中には必要な単位数だけが定められており、実際に受講する講義をいくつかの科目の中から選ぶ「選択必修」と呼ばれる講義も存在します。

選択式とはいえ、必修単位であることに変わりはありませんので、所定の単位数を期限内に取得しなくてはなりません。

こうした必須の単位を見落としてしまうと、その時点で留年が確定することもありますので十分注意しましょう。

とくに1年次に初めて履修選択する際には、学生課に確認したり先輩に聞いたりするなどして、間違いなく必要な科目を選択できている確認してもらうといいでしょう。

大学において、単位は「間違いなくこの講義を修了した」という証明となる、非常に重要なものです。

4年間の学びを左右しかねないばかりか、卒業や進級に大きく関わりますので、単位の仕組みや大学が定める卒業・進級要件を十分に理解しておく必要があります。

教職課程を履修する場合、必要な単位はさらに増えるとともに履修科目が複雑化しますので、学生課など大学窓口に相談して漏れや誤りがないかチェックしてもらうことをおすすめします。