【ちくわぶ料理研究家】「ちくわぶを全国区にしたい!」 ちくわぶの魅力を発信する丸山晶代さん

好きを仕事にしてる人を紹介するインタビュー記事。
今回は、日本でただ一人のちくわぶ料理研究家・丸山晶代さんからお話を伺います。

「ちくわぶ料理研究家」の仕事内容

「ちくわぶ料理研究家」とはどのようなお仕事でしょうか?

おでん以外の“ちくわぶの食べ方”を考案して、ちくわぶの魅力を発信。

「ちくわぶを全国区に!」と活動しています。

具体的にどのような活動をしていますか?

メインとなるのは、ちくわぶ料理レシピの考案です。

考案したレシピをSNSやクックパッドで発信しています。

また、飲食店やちくわぶメーカーさんへレシピの提供を行うこともあります。

現在は、タカトーのちくわぶのパッケージに、私のちくわぶ料理写真が使用されています。

ちくわぶ料理のレシピのQRコードも掲載されています。

ほかにも、阿部善商店のちくわぶ「東京ちくわぶ」にも同様に、私のちくわぶ料理レシピのQRコードが掲載されています。

ちくわぶ料理レシピの考案以外では、ちくわぶ料理教室やトークショーなどのイベント開催、テレビやラジオの出演などが主な活動内容となっています。

ちくわぶ料理研究家のスケジュール

ちくわぶ料理研究家以外にも、猫雑貨・猫グッズ専門店もされていますが、どれくらいの割合でそれぞれどのようにお仕事をされているのか教えてください。

その時々で変わるため、特に決めてはいないんです。

猫雑貨・猫グッズ専門店「元祖猫商 丸山商店」の割合が9、ちくわぶ料理研究家の割合が1のときもあれば、その逆のときもあります。

「丸山商店」は、20年ほど継続しておこなっています。

こちらの仕事に関しては、現在、ネットショップとイベントのみ活動しています。

「丸山商店」も、もちろん好きを仕事にしています。

そして、ちくわぶ料理研究家は10年目です。

実は、この二つ以外にも、仕事をいくつも同時進行していた時期もありました。(飲食店の経営、猫のごはんアドバイザー、パワーストーンなど)

どのようなスケジュールでちくわぶ料理研究家のお仕事をされているのでしょうか?

ちくわぶ料理研究家の仕事は、イベントや取材など、イレギュラーなことが多いので、スケジュールを決めての活動はしていないです。

以前、カフェの経営をしていたときは、月に一回程度「ちくわぶナイト」というイベントを開催していましたが……。

ちくわぶメーカーとの打ち合わせなど、表に出ない仕事も多く、決まったスケジュールが入るというより、都度依頼があれば調整しています。

ちくわぶ料理研究家を志したキッカケ

子どもの頃から「ちくわぶ」がお好きなのでしょうか?

東京の下町で育った私にとって「ちくわぶ」は子どもの頃から当たり前に食べてきた、とても親しみのあるソウルフードでした。

私の母は料理が得意で、おやつもパンも手作りしてくれました。

そんな母がつくる野菜の煮物やひじきの煮物には、ちくわぶが必ず入っていたのです。

しかし、あるとき「ちくわぶを食べるのは東京近郊だけ」「ちくわぶはおでんでしか食べないよね」という話題になり、衝撃を受けました。

「あんなに美味しいものを知らないなんて…」と。

その衝撃がキッカケでちくわぶ料理研究家を志したのですね。

そうです。

ちくわぶは小麦粉、水、塩だけでつくられた食べものです。

パンやお菓子、パスタと原材料が変わらないので、おでんや煮物だけではなく色々な調理方法があります。

味がほとんどないため、どんな料理にも合うのです。

日本に美味しいちくわぶを知らない方がたくさんいるなら教えてあげたい!と思い、ちくわぶのさまざまな調理方法を探し始めました。

2011年9月に「今日からちくわぶ料理研究家になる!」と宣言し、友人のお店で「ちくわぶナイト」を開催。

ちくわぶ料理のフルコースをお出ししたのが、最初でした。

ちくわぶ料理研究家は、日本で私ひとり、世界でただ一人だと思います!

ちくわぶ料理研究家の楽しさ、つらさ

ちくわぶ料理研究家の仕事をする上で、どんな場面に楽しさややりがいを感じていますか?

私の考案したちくわぶ料理レシピを実際につくってくださったり、「美味しかった!」と感想をいただけたりすること。

イベントでちくわぶ料理を召し上がった方が喜んでくださったり、今までちくわぶを知らなかった方が召し上がってくださったりしたとき。

あと、私のちくわぶ料理の発想や活動を面白がってくださること。

これら全てがやりがいや楽しさに繋がっています。

特に、「マツコの知らない世界」へ出演した後は、おでん以外のちくわぶ料理を召し上がってくださる方がとても増えました。

オリジナル料理をいろいろ考えて試している方も増えました。

東京近郊以外ではあまり流通していなかった、ちくわぶ。

地方でも取り扱う店舗も増えました。

ちくわぶのメジャー化に少しだけ貢献できたかもしれない、と手応えを感じましたね。

あとは、応援してくださる方もとても増えました。

ありがたいです。

逆につらいな、大変だな、と思うことはありますか?

苦労や大変なことは感じたことがないです。

昔は「ちくわぶアンチ」の方へ、怒りを感じていたこともありましたけど…(笑)。

今は「話題にしてくれてありがとう!」と思っています。

ちくわぶを話題にしてくれれば、注目されるわけですからね!

ちくわぶ料理研究家の目標

今後、ちくわぶ料理研究家の活動で目指していることを教えてください。

今のところ三つの目標があります。

一つ目に、ちくわぶの加工品をつくって流通させること。

ちくわぶは「素材」だと思っていますので、お料理をしない方へもアプローチできるように、そのまま食べられる「ちくわぶ商品」を開発したいと考えています。

二つ目に、ちくわぶを全国区にすること。

やはり、ちくわぶの知名度はまだ全国区ではないので、たくさんの方に知っていただきたいです。

三つ目に、赤羽を「ちくわぶの聖地」として盛り上げること。

赤羽には、ちくわぶメーカーの「川口屋」、おでんの名店「丸健水産」、創作ちくわぶ料理「めぐりや」など、ちくわぶに関する多くのお店があります。

そして、今後は私のちくわぶ料理レシピを提供してくれるお店を増やし、「月島もんじゃ」のように「赤羽ちくわぶ」と覚えてもらえるような町おこしをしていきたいです。

そこからさらに、ちくわぶを「東京名物」「東京土産」にしていきたいと思っています。

美味しいちくわぶ料理でたくさんの人を笑顔にしたいです。

好きを仕事にしたい人に向けてメッセージを

最後に、好きを仕事にしたい方へメッセージをお願いします。

「好き」を極めましょう!

そして、自分の「好き」に自信を持ってください。

なりたい自分を決めたら、徹底的に自分を信じて、「好き」へ近づく過程を楽しんでください。

どんなピンチがあっても、自分だけは自分の味方でい続けてほしいのです。

自分の人生は、自分が主人公。

さらに、脚本家であり、プロデューサーでもあります。

だからこそ、うんと楽しい台本を用意して舞台に立ってみてください。

私は「走りながら考えるタイプ」なので、とにかくやりたいことだけをやる、と常に走り続けてきました。

失敗したり上手くいかなかったりすることもありますが、やり方を間違えただけ。

都度対応すればいいのです。

まずはスタートすること。

スタートしないと何も始まりませんから。


(写真左:丸山晶代さん)

丸山さんに聞く、ちくわぶの3つの魅力

1. 無味
味がついていないからこそ、どんな料理にも使えます。

2. 食感
調理方法によって食感が全く異なるため、料理によって食感を楽しめます。

3. 意外性と可能性
「おでん」という固定観念を外せば、可能性は無限大です。

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