文化人類学とは? 大学で学ぶことや就職先は?

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文化人類学の概要・理念

文化人類学は、人類の社会や文化が持つ側面について研究する学問です。

生活スタイルや言語、習慣、思想といったあらゆることが研究対象となり、異文化間相互での比較検討を行うことによって各文か固有の体系について探求していきます。

研究対象とする地域について文献等を通じて学ぶだけでなく、フィールドワークを通じて実際に社会や地域に入り、インタビューや共同生活を通じて得た調査結果をもとに研究を進めます。

一般論や先入観に振り回されることなく、自分の目で見てきた社会や地域のリアルな実態を研究対象とする点が大きな特徴です。

伝統的な風習を守って暮らしている部族について研究することもあれば、現代における地域社会について研究することもあるなど、幅広くさまざまな社会・地域を研究対象とすることができます。

また、外国の文化について知るだけでなく、研究する人自身が属する身近な文化についての知見を深めておくことも、比較対象を明確にするという意味で重要な視点となります。

文化人類学で学ぶこと

1・2年次は座学が中心となることが多く、文化人類学を研究する上で欠かせないフィールドワークに必要な観点や注意点といったノウハウや調査に必要とされる語学を習得していきます。

フィールドワークでは記録の取り方が非常に重要視されます。

メモを取る際にも、話の要点をまとめるのではなく、相手の発言を一言一句違えることなく記録します。

発言のニュアンスや意味合いをそのまま記録するためであり、取材者の主観を介さない生の記録を残すスキルが必要とされます。

3・4年次にはいよいよフィールドワークが始まり、研究対象とする地域にインタビューに出かけたり、大学によっては地域社会に入って1〜2週間実際に現地で生活したりといった実習を行うケースもあります。

文化人類学の大学での授業科目の例

地域文化論

日本をはじめアジア、オセアニア、アフリカといった各地域の文化に関する知識を習得し、自文化とは異なる暮らし方や考え方をする人々がいることについて理解を深めます。

現代文化論

私たちが生きる現代社会について文化の側面から捉え、家族やジェンダー、経済、政治、宗教といったさまざまな観点から深化させていきます。

民族文化論

世界各地の民族について学び、衣装や食文化、歴史的背景についての理解を深めながら、文化を捉えるための方法論を習得します。

研究法演習

フィールドワークに備え、記録の取り方やインタビュー方法といった実践的な研究手法について基礎的な知識を学びます。

文化人類学のレポート・テーマの例

文化人類学のレポートテーマは、国内の地域に焦点を当てたものから、世界の各地域や特定の部族に着目したものなど、多岐にわたります。

綿密な調査を行うことももちろん大切ですが、他の人にはない視点を持って分析する独自性も重要です。

  • ・アラスカ先住民ダンスの人類学的研究
  • ・現代モンゴルの文化人類学的研究
  • ・ブラジル移民に関する人類学的考察
  • ・現代日本の祭りについて
  • ・現代日本における葬儀の商品化について

文化人類学と関連する学問

文化人類学は民族学、民俗学、社会学、心理学といった、人間社会や人間そのものを研究対象とする学問と共通点があります。

いずれの学問領域も、「人間とは何か」といった本質に迫ろうとする点では通底していると言えるでしょう。

文化人類学はこれらの学問領域と比べると、自文化以外の人間集団を研究対象としているケースが多いのが特徴です。

文化人類学を研究する上においても、関連する学問分野の研究成果を参照したり、基礎知識として必要だったりする場合があります。

文化人類学を学んで就職に有利な業界・仕事

文化人類学の研究を通じて、慣れない環境でも動じることなく対応する力、独自のものの見方をする力、取材力が身につきます。

グローバル化が進む現代において、これらの経験・スキルを持つ人材を求めている企業や業界は多く、とくにメンタル面がタフで不測の事態にも落ち着いて対応できる人物という意味で、良い印象を持たれるケースが多いようです。

海外拠点を多く持つ商社や旅行業、取材力を発揮できるマスコミ業界へ就職する場合、文化人類学の研究によって得た経験が評価される可能性があります。

独自のものの見方・捉え方を強みとしてアピールすることができれば、コピーライターや映像制作といったクリエイティブ職での活躍も期待できるかもしれません。

フィールドワークで鍛えられた積極性やフットワークの軽さは、社会人として求められる汎用的なスキルとの親和性が高いことから、上記の業種に限らず企業が求める人材像に合致する可能性は十分にあるでしょう。

文化人類学の知識は人生でどう役立つ?

文化人類学はフィールドワークを通じたリアルな体験や知見をもとに研究を進めることから「旅する学問」と形容されることがあります。

実地調査を通じて得た貴重な情報はもちろんのこと、現地で多くの人と出会い、ときには協力してもらいながら研究を進めてきた経験は、何物にも代えがたい貴重な財産となるはずです。

必然的に旅行する機会が増えることになりますので、旅行そのものに慣れてフットワークが軽くなる人も少なくないようです。

未知の場所でも怖じ気づくことなく出かけていき、現地で情報収集を行いながら旅を充実したものにしていくスキルなど、文化人類学の研究を通じて得た経験はこれから先の人生においても大いに役立つことでしょう。

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