会社説明会とは
会社説明会は、いわば就活生が企業と最初にコンタクトを取る機会ですので、気をつけておくべきマナーについてきちんと知っておく必要があります。
会社説明会に参加するにあたって、参加前、参加当日の注意点をまとめました。
会社説明会の返信メールの書き方
会社説明会に申し込むと、日時や持ち物が記載された確認メッセージが企業から届きます。
こうしたメッセージには、返信したほうがいいのでしょうか。
実は、会社説明会の段階では参加予定人数は膨大な数になりますので、仮に返信メッセージを送ったとしても採用担当者に読んでもらえるかどうか分からないところがあります。
「どうせ読んでもらえないだろうから」と返信しない人がほとんどなのです。
ただし、志望順位の高い企業であれば「ぜひ入社して働きたい」という気持ちを伝える意味でも、返信やお礼のメールを送っておくのは無意味ではありません。
会社説明会の案内メッセージに返信する場合、できる限り24時間以内に返信するようにしましょう。
また、深夜や明け方にメッセージを送るのは非常識と思われる可能性があるため、避けるようにします。
文面としては、「このたびは会社説明会の案内をいただき、誠にありがとうございます。〇月〇日〇時に、会場の〜へ伺います。当日はよろしくお願い申し上げます。」といった書き方にします。
メール本文の最初に企業名を正式名称で書き、分かる場合は担当者名も入れておきましょう。
会社名を略称で記載するのは失礼にあたりますので注意してください。
会社説明会参加後のお礼メールの書き方
会社説明会の参加後にお礼のメールを送る場合は、メールの件名を「〇月〇日会社説明会参加のお礼」とするなど、いつの説明会のことなのか明確にしましょう。
本文の最初には企業名を正式名称で記載し、「〇〇大学〇〇学部 〇〇〇〇と申します」と、自分の所属と氏名を明記します。
続けて「本日は貴社の説明会に参加させていただき、誠にありがとうございました。」といったお礼の文言を書きましょう。
さらに、「貴社の事業内容につきまして、理解を深めることができました。〇〇の事業についてのお話は大変印象深く、いっそう入社意欲が高まっております。」といったように、説明会で話された内容について具体的に書きましょう。
通り一遍の内容のメールではないと伝わると、より「お礼」の気持ちが伝わるメールになります。
最後に、「貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。」と感謝の意を伝えるといいでしょう。
会社説明会後のお礼メールについても、必ず送らなくてはならないものではありません。
しかし、きちんとお礼をすることで好印象を持ってもらえる可能性がありますので、特に志望順位の高い企業であれば、お礼メールを送っておくといいでしょう。
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会社説明会で気をつけておくべきマナー
会社説明会について、よく「選考には影響しません」と銘打たれているのを見かけることがありますが、たとえ選考を目的としていない会社説明会であっても常識の範囲内でのマナーは最低限守るようにしたいものです。
たとえば、会社説明会当日に遅刻は厳禁です。
電車が遅れてしまった場合は仕方ないと思うかもしれませんが、早めに到着する予定で行動していれば、少々の電車遅延で遅刻することはないはずです。
説明会の会場に着いたらスマートフォンの着信音が鳴らないように気を配るのも常識です。
よくスマートフォンを時計代わりに使っている人を見かけますが、就職活動では必ず腕時計を用意しておきましょう。
寒い時期であれば、スーツの上にコートを着て会社説明会の会場へ向かうこともあるでしょう。
ビジネスの世界では建物に入ったらコートを脱ぐのがマナーとされます。
コートを着たまま会場をうろうろすることがないよう、受付の前にコートは脱いで腕にかけて持ちましょう。
会社説明会は、企業側も入念な準備をして当日を迎えます。
参加する側の意識としても、「とりあえず参加」することがないよう、参加する以上はその会社のことをきちんと調べ、知識を得た上で話を聞きに行くようにしましょう。
会社説明会の服装?私服OKならスーツでなくてもいい?
会社説明会の案内文の中に、「当日は普段着でお越しください」などと書かれていることがあります。
スーツではないカジュアルな服装でもいいという意味ですが、こうした場合、本当に普段着で行ってもいいのでしょうか。
結論を言えば、普段着でもよいと言われているのであれば、スーツを着て参加しなくても問題ありません。
もちろん、明らかに遊びに行くときのような服装や、不必要に派手な服装は避けるようにしましょう。
実際のところ、私服OKと言われていてもスーツで参加する人が多い傾向があるようです。
心配であれば、事前に企業のホームページを見て、ふだんからカジュアルな服装で働いている人が多いかどうかをチェックするなど、社風から判断するのもひとつの考え方です。
職種によっては、リクルートスーツよりもカジュアルな服装のほうが好まれるケースもあります。
たとえば、デザイナーなどクリエイティブ系の職種の中には、社員一人一人の個性を尊重する考え方の会社も少なくありません。
場合によっては、経営者自らがクリエイターで、スーツを着て働く習慣がないこともあります。
ただ、よほど明確に「スーツは不要」といった文面の案内を受け取っていなければ、本当にスーツを着て行かなくていいのかどうか、迷ってしまうことも多いでしょう。
どうしても迷ったらリクルートスーツで参加する、と決めておくと、会社説明会当日の服装で悩んでしまうことが少なくなるはずです。
会社説明会の持ち物
ほぼ確実に必要で、忘れてはいけない持ち物
・筆記用具(黒のボールペン)
・手帳、スケジュール帳
・クリアファイル
・腕時計
できればあったほうがいい持ち物
・会場までの地図
・企業研究ノート、就活ファイル
・受領印
・ハンカチ、ティッシュ
・履歴書
受領印を持って行くといいのは、当日に会場までの交通費が支給される場合、受領印があったほうがスムーズな場合があるからです。
また、履歴書を持参する必要があれば事前に案内があるはずですが、もし忘れてしまった場合のことを考えて、日付が空欄の履歴書を1部用意しておくと安心です。
会社説明会当日は、突発的なアクシデントに見舞われる可能性もあります。
あると役立つ持ち物
・モバイルバッテリー
・折りたたみ傘
・ストッキングの予備(女性の場合)
といったものを用意しておくと、もしものときにあわてずに済みます。
なお、持ち物を入れていくカバンは黒か紺にし、できるだけシンプルなデザインのビジネスバッグを選ぶようにします。
ショルダータイプのバッグやリュックの人を見かけることがありますが、スーツに合わせるカバンとしては正式なスタイルではありません。
カバンは手に持つタイプのものにしたほうが、スーツに合わせたときに違和感がないでしょう。
会社説明会の受付時に注意しておきたいこと
会社説明会の会場に到着したら、まず受付で参加者氏名を確認や、資料や書類の受け渡しをします。
自分から学校名と名前をハキハキと名乗り、資料や書類の受け渡しが終わったら「ありがとうございます」のひと言を添えるようにしましょう。
資料や書類を受け取る際に片手で受け取るのは失礼にあたりますので、必ず両手で受け取るようにしましょう。
受付に行列ができていて、受付を済ませるまでに時間がかかることも予想されます。
会社説明会当日は到着がぎりぎりの時間になってしまったり遅れてしまったりといったことのないよう、開始時刻の15分前には会場に着いていられるよう、余裕をもって行動することが大切です。
会社説明会のために、企業は多大なコストや労力、時間をかけています。
会社説明会参加にあたっての注意点はいくつかありますが、こうしたことはノウハウとして覚えておくというよりも、「参加させていただく」という意識を持つことで、自然とていねいな対応ができるようになるものなのです。
会社説明会のキャンセルのマナーは?当日キャンセルの場合は?
会社説明会に申し込んであったものの、より志望順位の高い会社の説明会や選考が重なってしまった場合などに、やむを得ずキャンセルしなくてはならないことがあります。
会社説明会のキャンセル連絡は「必ず」入れるようにしてください。
「もう応募することもないだろうから」と放っておき、無断で欠席してしまうのは大変失礼なことですので、絶対にやめましょう。
キャンセルするには、就活サイトの「参加取消」ボタンからキャンセル処理をすれば完了です。
ただし、中小企業などで明らかに少人数の説明会を準備して待っていてくれるような場合や、職場見学を兼ねて日程が組まれているような場合、企業側もあなたのために入念な準備をしている可能性がありますので、お詫びのメッセージを就活サイトを通じて送ったほうがいいでしょう。
会社説明会当日になってキャンセルしなくてはならない場合、就活サイトを通じてではなく、電話でキャンセルの旨を伝えるようにします。
就活サイトのメッセージを採用担当者が常に確認しているとは限らないため、電話で連絡した上で了承していただく必要があるのです。
できる限り当日のキャンセルは避けたほうがいいので、スケジュール管理や体調管理に気を配るようにしておくことも大切です。
会社説明会のキャンセルのマナーは? 無断欠席してしまったら?(当日キャンセル)
オープンセミナーとは? 合同会社説明会とは?
オープンセミナーとは、企業が入社選考とは関係なく開催するセミナーのことで、企業にエントリーすることなく自由に参加可能です。
オープンセミナーは選考とは切り離されていますので、参加した・しないによって選考が有利になったり不利になったりすることはありません。
就職活動が本格化する前に社員の雰囲気を知ることができる点や、選考が始まってしまったら聞きづらいようなことで聞けるといった点が、オープンセミナーに参加するメリットでしょう。
業界研究や企業研究をする時期であれば、非常に参考になるはずです。
これに対して合同企業説明会は数十社が合同で開催するイベントで、広い会場内に設置された各社のブースへ行き、話を聞くことができるという仕組みになっています。
企業ごとに単独で行う会社説明会は、1社につき1時間程度かけてじっくりと説明することが多いのですが、合同企業説明会であれば1社あたり30分以内で説明を聞くことができるため、1日で多くの企業の話を聞いて回ることができるのが最大のメリットでしょう。
合同企業説明会では、人気企業や有名企業のブースに人が入り切らないといったことも起こります。
事前に参加企業の一覧をよく見ておき、「この企業の話は必ず聞こう」と目星をつけておくことが非常に大切になってきます。
会社説明会で聞いておくとよい質問は?
会社説明会では、就活生との質疑応答の時間が設けられています。
会社説明会の場で聞いておくとよい質問の代表的なものを挙げてみます。
たとえば、入社後のイメージに関することは多くの就活生が気になっているはずなので、質問してみるといいでしょう。
「仕事の1日のスケジュールの例をお聞かせください」「入社1年目はどのような業務を担当することになるのでしょうか」といった質問がこれにあたります。
他部署との交流があるかどうか、どのような社内イベントがあるか、といった職場の雰囲気や社風に関することは、実際に入社してみないとわからないことも多いのですが、社員の方の実体験を聞くことでイメージしやすくなるでしょう。
企業としての今後の展望や社員のキャリアアップについて質問すると、若手にチャンスがある職場かどうか、将来性のある会社かどうか、といったことが垣間見えることがありますので、聞いてみるといいでしょう。
「御社の強みについて、お仕事をされる中で実感されていることを教えてください」「これから実現されたい目標があればお聞かせください」といった聞き方をすると、会社としての将来性や社員一人一人のキャリアアップについてヒントとなる回答が得られるかもしれません。
会社説明会で聞くべきではない質問は?
会社説明会には多くの就活生が参加していますので、TPOをわきまえた質問をすることが大切です。
たとえば、個人的な疑問など普遍性のない質問は、他の参加者の中で当てはまる人がほとんどいない可能性があり、多くの人にとってムダな時間となってしまいます。
たとえば「私は〇〇のような仕事がしたいのですが、実現できるでしょうか」と質問したとして、同じ考えを持っている人が参加者の中にどれだけいるかを考えると、会社説明会の質疑応答で聞くべきことではないと分かります。
また、就業意欲を疑われるような質問や、明らかに非常識な質問もNGです。
「昨年の離職率を教えてください」といった質問をされても、企業としては具体的な数字をその場で公表したくないと思っているケースがあります。
離職率が低く社員が定着している職場は、全体の説明の中で離職率の低さをアピールしていることがあるため、離職率については推して知るべし、といったところがあります。
あるいは、すでに説明会の中で聞いたことを繰り返して聞いたり、配付された資料を読めば分かることを聞いたりするのは避けましょう。
企業側は貴重な時間を割いて会社説明会を開催しているのですから、時間をムダにさせる質問にならないよう、十分に気を配ることが大切です。
この記事のまとめ
会社説明会は、事実上の就職活動のスタート地点となります。
学生から社会人へと踏み出していく第一歩とも言える重要なイベントですので、社会人としてのマナーを確認するつもりでのぞむといいでしょう。
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