納棺師の現状と将来性

超高齢化社会と納棺師

日本において高齢化の進行が叫ばれるようになったのは最近のことではありません。

それどころか、2007年には総人口において65歳以上が占める割合が20%を超え、今まさに日本は超高齢化社会の真っただ中にあるのです。

これに伴い、必然的に死亡者数が増加傾向にあるため、葬祭業界の需要も増えることはあれ、なくなることは決してありません。

納棺師を志願している人は葬儀会社への就職も視野に入れておくといいでしょう。

特色ある葬儀の増加

最近では、故人の希望や個性を尊重して、「音楽葬」や「無宗教葬」など、さまざまなスタイルの葬儀が執り行われるようになってきています。

つまり、葬儀に際して葬儀会社任せではなくなってきているということです。

したがって、今後、葬祭業界の市場は拡大していくものと思われます。そうすると当然、納棺師を含む葬祭スタッフの需要も増えることになるでしょう。

とくに納棺や湯灌は生前の故人や遺族の裁量でその内容の濃度が変わります。

こだわりの強い葬儀の場合、納棺の儀にも重きを置く場合が多く、納棺師の活躍の場が増えることに繋がります。

これからの納棺師はこうした利用者の要望に応えられるようにより技術を向上させるのみならず、市場の動向を見ながら新しいサービスの構築に励む努力が必要であるといえるでしょう。

都市部では簡略化する傾向も

一方で都市部を中心に葬儀を簡単に済ませようという向きも出てきています。

とくに納棺は読んで字のごとく、遺体を棺に納めるだけにとどめることも多く、その際は専門業者を呼ばずに葬儀会社の職員か遺族の手によって行われることになります。

湯灌も最近では最後の医療・介護行為として病院や施設で行われる清拭を代替とすることが増えてきており、逆さ水や末期の水といった儀式を行わないことも珍しくなくなりました。

前項と相反する現状ではありますがこのような動向も理解しておきましょう。

養成機関が充実しつつある

まだ少数ではありますが納棺師を養成するコースの設置がある専門学校が増えつつあります。

したがってこれから先、納棺師としての教育を専門機関で受けた人が現場に出てくることが増えてくるということになります。

独自の資格を設けている学校もあり、より高度な知識や技術を持った納棺師の活躍が期待されるでしょう。