納棺師の需要、現状と将来性

納棺師の現状

日本は超高齢化社会を迎えています。

2018年の調査によると、総人口に占める高齢者人口の割合は28.1%となっています。

男女別にみると、男性は25.1%、女性は31.0%となっており、男性は4人に1人が高齢者となっています。

これに伴い、必然的に死亡者数が増加傾向にあるため、葬祭業界の需要も増えることはあれ、なくなることは決してありません。

納棺師を志望している人は、葬儀会社への就職も視野に入れておくといいでしょう。

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納棺師の需要

人の手が必要な仕事

納棺師の仕事は景気に左右される仕事ではないため、いつの時代も必要とされる仕事です。

またAIなどの技術が進んでも、人の手で行わなければならない作業、人の心に寄り添って行う仕事のため、需要が減少することはまずないでしょう。

もともと葬儀会社で働くということは暗いイメージや偏見の目を持たれることも少なくありませんでした。

しかし近年葬儀のあり方が変わってきたことや、『おくりびと』という映画がヒットし、世間的に葬儀会社や納棺師の仕事が知られるようになってからは、「特殊な仕事」というイメージを持つ人は少なくなってきています。

葬儀の多様化

近年では、故人の希望や個性を尊重して、「音楽葬」や「無宗教葬」など、さまざまなスタイルの葬儀が執り行われるようになってきています。

葬儀に際して葬儀会社任せではなくなってきており、今後、葬祭業界の市場は拡大していくと考えられます。

そうすると当然、納棺師を含む葬祭スタッフの需要も増えることになるでしょう。

とくに納棺や湯灌は、生前の故人や遺族の裁量でその内容の濃度が変わります。

こだわりの強い葬儀の場合、納棺の儀にも重きを置く場合が多く、納棺師の活躍の場が増えることに繋がります。

これからの納棺師はこうした利用者の要望に応えられるようにより技術を向上させるのみならず、市場の動向を見ながら新しいサービスの構築に励む努力が必要であるといえるでしょう。

納棺師の将来性

こうした需要の増加を踏まえ、まだ少数ではありますが納棺師を養成するコースの設置がある専門学校が増えつつあります。

したがってこれから先、納棺師としての教育を専門機関で受けた人が現場に出てくることが増えてくるでしょう。

独自の資格を設けている学校もあり、より高度な知識や技術を持った納棺師の活躍が期待されます。

また現場で経験を積んだのちに、こうした後進の育成に励む納棺師も増えると考えられます。

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納棺師の今後の活躍の場

近年、都市部を中心に葬儀を簡単に済ませようという向きも出てきています。

とくに納棺は読んで字のごとく、遺体を棺に納めるだけにとどめることも多く、その際は専門業者を呼ばずに葬儀会社の職員か遺族の手によって行われることになります。

湯灌も最近では最後の医療・介護行為として病院や施設で行われる清拭を代替とすることが増えてきており、逆さ水や末期の水といった儀式を行わないことも珍しくなくなりました。

葬儀の多様化と相反する現状ではありますが、このような動向があることも踏まえ、納棺師は今後どのように働きたいのかを考えながら仕事に当たる必要があるでしょう。