納棺師の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

納棺師を目指すきっかけで多いものは?

2008年の映画『おくりびと』はアカデミー賞外国語映画賞、日本アカデミー賞を受賞するなど、国内外で高く評価されました。

納棺師を題材としたこの作品をきっかけに、納棺師が大きく注目されるようになり、これにともなって志願者も増加したといわれています。

しかし当然のことながら、いくら素晴らしい映画であっても納棺師のすべてが描き切れているわけではないのが現状です。

つまり、映画に感銘を受けたことだけを志望動機に据えるのは極めて危険であるといわざるをえません。

実際の面接でも映画の感想を中心に志望動機を語る人が少なくないようで、採用側からは困惑の声も聞かれます。

映画をきっかけに納棺師の仕事に興味を持つことは悪いことではありませんが、自身で職業研究を行い、自身の適性に照らし合わせていくことでオリジナリティのある志望動機を構成していくことが大切です。

納棺師の志望動機の考え方

納棺師の多くは、仕事を始める前に身内の葬儀の席などで納棺師の仕事を実際に目にし、その仕事ぶりに心を動かされ、興味・関心を持ったというケースが多いようです。

納棺作業を目の当たりにしたときの思いは十人十色ですが、「自分もやってみたい」という気持ちになったことは、ある程度信頼できるものであるといえます。

より詳細な職業研究や適性判断は必要ですが、身近に納棺師の仕事ぶりを見る機会があったことは、志望動機としては有効であるといえるでしょう。

納棺師の志望動機の例文×3

映画を見て興味を持った人の志望動機

「私は映画を見てこの仕事を知り、興味を持ちました。

幸いにも身内で葬儀を出したことがないため、葬儀会社やエンバーミングをしている人の本を自分で読み、この業界についても勉強しました。

遺族の立場に立つ心遣いをしながら、多くのスタッフと協力しつつ遺体をきれいにするこの仕事に非常に惹かれています。

体力にも自信があるので、ぜひチャレンジしたいです。」

身内の葬儀で関心を持った人の志望動機

「昨年祖母を亡くし、その際に貴社の納棺師さんに対応していただきました。

長年入院していた祖母にきれいにメイクを施し、愛用していた服を着せてもらうと、まるで元気だったころの祖母が帰ってきたようでとてもうれしい気持ちになりました。

特殊な仕事ではありますが、必ず誰もが迎える葬儀の現場で、ご遺族の方に寄り添った仕事ができるよう頑張りたいと思います。」

転職を志す人の志望動機

「もともと葬祭ディレクターとして主に葬儀を取り仕切る仕事をしていました。

さまざまな現場に立ち会うなかで、納棺師さんのあざやかな仕事や美しい所作に目を奪われ、この仕事を自分でもしたいと思うようになりました。

最後に対面する遺族に、故人の一番いい顔を残せるような、技術を持った納棺師になりたいと思います。」

納棺師の面接で聞かれること・注意点

面接の内容

納棺師の離職率の高さは会社側も十分理解しているため、採用面接は長い時間をかけてじっくりと行う傾向にあるといえます。

面接では、

・納棺師という仕事をどれだけ理解しているか
・就職への情熱はどの程度かなどといった志願者本人の意思を確認す
・納棺師という仕事の大変さ
・すべての場面において、とにかく気を遣えることが必須であること
・遺族の立場に常に立ちつつ、葬儀の進行も考慮しなければならないこと

など納棺師の実状を語られます。

それらを聞いた上で、志望者がどのような反応をするかを見られます。

また、

・時間で動くことの大変さや遺体の状態は必ずしもよいとは限らないこと
・家族を始めとした周囲の人間の理解と支えがないと続かない職種であること
・体力勝負であること

など比較的、納棺師の苦労を語られることもあります。

その点を覚悟し、多角的な職業研究と自身の適性理解に努めましょう。

納棺師の離職率の高さ

納棺師が離職率の高い職業で、せっかく採用されても多くの人が退職するといわれています。

これは日々、葬儀という厳粛な場に出向いて遺体を扱うという業務の特性上、適性がはっきりとしていることが理由として考えられます。

したがって、綿密な職業研究を行った上で自身と向き合い、確固たる志望動機がなければなれない職業といっても過言ではありません。

この実情を踏まえた上で、しっかりと自分の思いを伝えることが大切です。

納棺師の自己PRのポイント

無事に採用面接に通過すると、納棺師が実際の業務にあたっている現場の見学に呼ばれるのが一般的です。

この段階で採用を辞退する人も多いため、会社としてはこれに耐えうる人に入社してほしいと考えているのです。

見学する現場は実際の葬儀の場である場合がほとんどで、会社に確認の上、適切な服装で出かけましょう。

その際の所作や態度も見られているため、厳粛な場であることを十分にわきまえて節度ある行動を心掛けることが必要です。