働き方職業倫理ってどういう意味?(読了時間:2分18秒)

最近、しばしばニュースなどで「職業倫理が欠如している」といった言葉を耳にすることがあります。 自分には関係ないことだと思っている人もいるかもしれませんが、実はどのような仕事をしていくにしても、職業倫理は避けて通れないものです。 今回は、職業倫理の意味と必要性について考えていきたいと思います。

職業倫理って何?

職業倫理とは、「特定の職業に要請される倫理、または職業人に求められる倫理」のことをいいます。

ある職業に就いている個人や企業は、必ず自らの社会的な役割や責任を持っています。

その役割や責任を果たすために、自身の行動を律するための基準や規範を示すものが職業倫理です。

もっと噛み砕いていうと、どのような職業に就くとしても、必ず「やっていいこと」と「やってはいけないこと」があります。それらを、きちんと認識して行動することが職業倫理だといえます。

職業倫理の例

ここからは、職業倫理について「カウンセラー」を例に挙げて説明していきましょう。

カウンセラーという仕事に関しては、皆さんも何となくイメージつくでしょう。人が抱える「こころの問題」にアプローチし、その問題を解決するために心理学的な知識やカウンセリングの技法を使って、アドバイスする人のことをいいます。

そんなカウンセラーには、「守秘義務」というものがあります。

カウンセリングでは、どうしても相談者のプライバシーに関わることや、内面的な話をたくさん聞くことになります。そこで聞いた話を、本人の同意なくして他の人にベラベラと話すことは固く禁止されています。

これこそが守秘義務の内容であり、カウンセラーという仕事の職業倫理に当たります。

カウンセラー以外にも、たとえば医療関係では「医師」や「看護士」、福祉関係では「社会福祉士」や「介護ヘルパー」など、業務上で個人情報を得ることができる仕事には、すべて守秘義務が課せられています。

これらの仕事に従事する人一人ひとりが、職業倫理を持って働いていくことが求められます。

もし職業倫理がなかったら

たとえば、ある販売店の店員が、不良品であることを知りながら商品を販売していたらどうなるでしょうか。

あるいは、医師がお金儲けのために、患者さんに対してわざと不必要な治療をしたり、投薬の指示を出したりしたらどうなるでしょうか。

もし、そのような事実が明るみになれば、お客さまや患者さんは二度とそれらの店や病院に行かないでしょう。

もちろん、「バレなければいい」というものでもないのは、皆さんも言わずとも理解できるはずです。

なぜ職業倫理が必要なのか

たとえば、レストランが本来使用すべき食材を使わなかった「食品偽装」の問題。あるいは、企業が不正な会計処理を行って虚偽の決算報告を行った「粉飾決算」の問題。

近年、ニュースでもたびたび取り上げられたことですが、これらもある意味、職業倫理のなさが招いた結果だと考えられます。

友情関係や恋愛関係と同じように、ビジネスの世界でも、人と人は目に見えない信頼関係で結びついています。

「これをやってはいけない」ということをきちんと理解しているからこそ、他人に対して正しい商品やサービスが提供でき、それに対する対価がもらえるのです。

誰もが倫理的でない行動をとるようになれば、次第に正常な世の中は成り立たなくなってしまうでしょう。

職業倫理は、あらゆる職業において、その仕事をまっとうするために必ず持っておくべき考え方であり、人と人の信頼関係を継続させるためにも不可欠なものだともいえます。

「職業倫理」と考えると難しく思えるかもしれませんが、その基本となるのは自分の仕事に誇りを持ち、誠実に働く気持ちです。 どのような職業も、それぞれ独自の職業倫理が存在します。 自分が将来就きたい仕事が決まったら、その職業倫理について併せて調べてみるとよいでしょう。そして、しっかりとした職業倫理を持つ職業人を目指していきたいものです。