バレーボール選手になるための道のり・チーム入団時の募集資格とは?

バレーボール選手は、Vリーグに参加する企業やクラブチームに所属し、試合に出場することを仕事としています。

たいていの選手は、高校や大学で活躍しチームからスカウトされるか、トライアウトを受けて入団するか、いずれかの方法でバレーボール選手となっています。

この記事では、バレーボール選手になるための道のり、チーム入団時の募集資格について解説します。

バレーボール選手になるまでの道のり

まずは、学生からバレーボール選手になるまでの道のりを紹介します。

大きく2つの方法があります。

高校・大学の大きな大会で活躍する

Vリーグでプレーするバレーボール選手になるには、高校や大学の大きな大会で活躍することが必要です。

大きな大会でのプレーがVリーグのチーム関係者の目に止まれば、勧誘されて卒業後にチームに入団できる可能性が高くなります。

高校での大きな大会
  • 全日本バレーボール高等学校選手権(春の高校バレー)
  • インターハイ
  • 国体
大学での大きな大会
  • インカレ(全日本学生選手権)
  • 黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会
  • 天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権大会

また、Vリーグには「内定選手制度」という制度があり、中学、高校、大学を卒業予定ですでにチームへの加入が内定している選手は、シーズン中の1月から卒業を待たずに公式戦に出場できます。

新人トライアウトに参加する

Vリーグには新人発掘のためのトライアウトを行っているチームもあります。

たとえば、男子を代表するクラブチームの一つである「堺ブレイザーズ」はそのひとつで、毎年、新入団選手のためのトライアウトを実施しています。

書類審査による第1次選考、体力テストとスキルテストによる第2次選考があり、即戦力として期待できる選手だけでなく、将来性のある有望選手も含めて幅広い人材発掘の場としています。

クラブチームを中心に新人選手のトライアウトを行っているチームは多くあり、プロ野球やJリーグなどに比べて道が開かれています。

バレーボール選手になるまでのルート

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バレーボール選手になるための学校

バレーボールの場合、高校や大学で全国大会に出場する学校はほぼ固定されています。

そうした現状を考えれば、全国大会の常連校である高校や大学へ進学するほうが有利です。

高校の全国大会常連校へ進学する道として、小学校や中学校時代に「全日本バレーボール小学生大会」や「全日本中学校バレーボール大会」などでの活躍が挙げられます。

こうした活躍があると、高校側から誘われることがありますし、強豪高校で活躍すれば強豪大学へも進みやすくなります。

一般に、強豪高校や強豪大学の指導者はバレーボールの指導力に優れ、育成法が確立されています。

高校や大学で心技体や戦術面の基礎をしっかりと指導されていれば、Vリーグでプレーすることになったときにも有利です。

バレーボール選手に向いている人

バレーボール選手を目指すなら、まずはバレーボールが大好きで、トップレベルでプレーできるスキルを備えていることが条件です。

そのうえで、スポーツは実力と勝負の世界であるため、厳しい競争に勝ち抜くメンタルの強さや勝負強さを備えている人がバレーボール選手に向いています。

バレーボールの世界には高校や大学でトップレベルだった実力者ばかりが集まるからこそ、Vリーグのチームに入団したあとも継続的に努力を続けて成長していく向上心も不可欠です。

また、日本のバレーボール界は復活へ向けて進んでいるところです。

そのため、新しい歴史を切り開いていくパイオニア精神も求められています。

バレーボール選手に向いている人・適性・必要な能力

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バレーボール選手のキャリアプラン・キャリアパス

Vリーグの所属チームは通常、20名前後の選手を保有しています。

そのうちレギュラーとして試合に出場できるのは6人であるため、Vリーグのチームに入団できたとしても、チーム内で厳しい競争が待ってます。

練習や練習試合などで自分の長所をアピールし、まずは公式戦のメンバーに入ることを目指さなくてはなりません。

自分の武器をさらに磨いてVリーグで活躍を続ければ、全日本メンバーに選ばれてオリンピックなどの国際大会に出場する機会も得られます。

全日本でも活躍して有名になれば、テレビ出演やスポンサー契約といった他の仕事も増えます。

女性でもバレーボール選手になれる?

もちろん女性もバレーボール選手になることができます。

野球やサッカーはもちろん、バスケットボールでも競技人口は男子のほうが多いものの、バレーボールでは女子のほうが上回っています。

日本バレーボール協会による「各リーグ試合観戦への興味度」の調査では、Vリーグの男子に興味がある人が「13.2%」、女子に興味がある人は「19.4%」と、注目度も女子のほうが高いです。

近年は全日本女子のほうが国際大会での成績がいいこともあり、バレーボールの場合は女子のほうが人気や注目度が高い状況となっています。

バレーボール選手を目指せる年齢は?

バレーボール選手になるのに年齢の制限はありませんが、20歳前後でVリーグのチームに入団する選手が大半です。

プロ野球やJリーグと同じように、高校や大学を卒業するタイミングで入団するケースが多くなっています。

Vリーグチームの新人トライアウトの募集資格を見ると、年齢の上限は明記されていないチームが目立ちます。

とはいえ、新人選手としてVリーグチームへの入団を目指すには、現実的には20代の半ばくらいが年齢的なリミットと考えられます。

バレーボール選手の練習方法・トレーニングの内容

ここでは、バレーボール選手を目指す人が、どんな練習やトレーニングを続けていけばいいのかを紹介します。

この内容を参考に、自分の目標に合う練習やトレーニングを行ってください。

ポイント1.瞬発力を高めるトレーニングが重要

バレーボールは、瞬発力が求められるスポーツです。

バレーボールチームがトライアウトを行う際にも、まず瞬発力のテストが行われることが多いです。

実際のプレーにおいてもジャンプをしたり、瞬間的に動いてレシーブをしたりと、体のバネと俊敏な動きが求められます。

一般の人も激しい運動をしたあとには太ももは筋肉痛になりがちですが、バレーボール選手なら、筋肉痛になるのは「太ももの裏側」であることがポイントです。

太ももの裏側の筋肉は別名「アクセル筋」と呼ばれ、体を前へ進める役割を果たす筋肉となっています。

反対に、太ももの前側の筋肉は「ブレーキ筋」と呼ばれ、動きを止めようとする筋肉です。

ブレーキ筋が筋肉痛になるのはジャンプやレシーブをする直前に太ももの前側を使い、一瞬ブレーキをかけているからで、それだけ動きが遅くなってしまいます。

レシーブのときに「一歩目が遅い」と注意される人はこのタイプが多く、ブレーキ筋ではなくアクセル筋肉を使えるようになる必要があります。

ポイント2.ストレッチで「アクセル筋」を使えるようにする

太ももの前側が筋肉痛になる人は、太もも裏のアクセル筋を頻繁にストレッチしておくのが効果的です。

ストレッチを重ねて筋肉が柔らかくなればアクセル筋がよく使えるようになり、一瞬の動きが目に見えて変わってきます。

普段から太ももの裏側が筋肉痛になりやすい人は、アクセル筋がよく使えている証拠です。

バレーボールのトップ選手は、あれだけ多くのジャンプを繰り返していながら、ふくらはぎや足首はものすごく細く、驚かされます。

それはジャンプやレシーブのときに太ももの裏側をよく使い、ふくらはぎや足首の筋肉に頼っていないからです。

アクセル筋が使えている選手も、普段からできるだけ太ももの裏側をさすったり、伸ばしたりして常に筋肉を柔らかく保っておくことが重要です。

とくにランニング系のトレーニングをする前にストレッチングをすると、アクセル筋が効率よく鍛えられます。

ポイント3.ジャンプ力は身体の意識操作でアップさせる

バレーボールでは、ジャンプしたときの「最高到達点」が重視されます。

バレーボール選手の最高到達点は女子の平均が3m弱、男子の平均が3m30cmくらいですが、ジャンプ力をアップさせるコツはアクセル筋を使いながら、アクセル筋だけに頼らないことです。

高くジャンプをしようと思って強く踏み切ったり、アクセル筋のバネを利かそうとする意識が強すぎると、かえって全身にムダな力が入りやすくなります。

高くジャンプするには、「頭の上から糸でスーッと引き上げられる意識」や「誰かに足を持ってリフティングされている意識」といった身体の意識をもつことが効果的です。

そうすることで全身から無駄な力が抜けて、結果的により高くジャンプしやすくなりますし、ジャンプしながら相手に応じて素早く対応することもでき、プレーの幅が広がります。

そういった身体の意識を繰り返し練習して会得すれば、大舞台でも力を発揮できます。

本番では、考えたり、感じたりしなければならないことが多く、ジャンプの仕方までいちいち確認しているヒマはありません。

日頃から意識して反復練習を行い、考えなくてもできるくらいに身につけておくことが重要です。

「バレーボール選手になるには」まとめ

バレーボール選手になるには、高校などできるだけ早いうちからバレーボールの経験を積み、良い成績を残していくことが大切です。

また、Vリーグでレギュラーとして活躍できる選手の人数は限られているため、プロになってからも厳しい競争を勝ち進んでいくための努力や熱意が必要です。