ボイストレーナーの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「ボイストレーナー」とは

ボイストレーナーの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

きれいな声を出したい人に対し、発声や歌唱などのボイストレーニングの指導をする。

ボイストレーナーは、発声や歌唱などのボイストレーニングの指導をする仕事です。

生徒はクラシック系の声楽家やポピュラー系の歌手、俳優、タレント、声優、アナウンサー、ナレーターやそれらの志望者、カラオケの上達を望む人などさまざまです。

仕事をするうえで特別な資格は求められませんが、発声や歌唱の知識と知識を有していることはもちろん、指導力も必要です。

歌手や声楽家として活躍しながら副業としてボイストレーニングをする人も少なくありません。

働き方は大きく、音楽スクールに雇われて働く人とフリーランスの人がおり、レッスン料は1回あたり数千円から高ければ5万円程度になるようです。

アニメの普及による声優志望者や、話し方トレーニングを求める企業も増加しており、活躍の場は以前よりも広がっているといえるでしょう。

「ボイストレーナー」の仕事紹介

ボイストレーナーの仕事内容

発声や歌唱などのボイストレーニングを行うことがボイストレーナーの仕事です。

対象者はクラシック系の声楽家やポピュラー系の歌手、俳優、タレント、声優、アナウンサー、ナレーター、それらの志望者、カラオケの上達を望む人などさまざまです。

おもにスクールあるいはフリーランスで指導を行います。

もともと歌手やコーラス、声楽家、作曲家として活動していた人、音楽関係の事務所やプロダクションにボイストレーナーとして所属する人もいるでしょう。

指導内容は、発声法、腹式呼吸、音程のとり方、声区の転換、喉の使い方やケア、共鳴法、リズム(調子)、ファルセット(裏声)、ビブラート(揺れ)、ハミング(鼻歌)、ソルフェージュ(読譜)などです。

ボイストレーナーになるには

国家資格など公的な資格は存在しませんから、誰でもボイストレーナーを称することができます。

しかしボイストレーナーとして仕事を継続するためには、発声や歌唱の知識、技術はもちろん、たしかな指導力も必要になります。

まずは自らボイストレーニングを受けたほうがいいでしょう。

音楽大学の声楽科やボーカリスト、声優、アナウンサーをめざす専門学校など、あるいはボイストレーニングのスクールに通います。

一般の求人情報は実際の指導経験が必要な場合がほとんどです。

おおむね自らボイストレーニングを学ぶ過程で、段階を踏んで仕事に結びつくことになります。

また一般社団法人「日本ボイストレーナー連盟」の認定する「JAVCERT(ジャヴサート)」というボイストレーナーの民間資格もあります。

ボイストレーナーの給料・年収

フリーランスで活躍することの多いボイストレーナーの収入は、条件によって千差万別です。

生徒からの指示を集めることで成立する人気商売ですから、高収入の人もいれば、そうではない人もいます。

一般的にクラシックの声楽はレッスン料が高い傾向があります。相場は1回1万~5万円程度といわれていますが、1か月に何レッスン行うかによって全体的な収入には個人差が生じます。

またポップス系のレッスン料は1回2000~8000円程度が相場といわれています。

業務委託で働くボイストレーナーの場合、歩合給で1時間1レッスン1000円程度と、一般的な他のアルバイトと、さほど給与が変わらないスクールもあるようです。

まずは生徒の数が増えるように努力することで、徐々にレッスン料も上がるでしょう。

ボイストレーナーの現状と将来性・今後の見通し

カラオケが日本の文化として世界中に認知されるほど広まったことによって、日常的にボイストレーニングを習う人が数多く見受けられるようになりました。

ただ、趣味の場合は上達しなければならない必然性がありませんから、料金は安いほうがいいでしょう。

仕事先が増えることは喜ばしい反面、極度の価格競争は悩ましい現状であるといわざるを得ません。

一方で、アニメの普及による声優志望者や、プレゼンテーション能力を高めるために話し方トレーニングを求める企業も増加しています。

ボイストレーナーの活躍する領域が広がりつつあるといえるでしょう。

ボイストレーナーに向いている人・適性

ボイストレーナーとして仕事をするためには、ボイストレーニングの知識や技術が必要です。

しかしせっかく知識や技術が豊富であっても指導方法に問題があれば生徒には伝わりません。

ボイストレーニングを心から楽しいと思える人はその楽しさを自然と伝えることができるでしょう。

またプロをめざす人と趣味で楽しみたい人ではトレーニングの意味合いが異なりますし、上達のスピードにも個人差はあります。

一人ひとり魅力を引き出すことのできる指導者は、大勢の生徒から人気を集めます。

ときには悩みの相談に乗ることもあるかもしれません。人の話をよく聞き、理解力や対応力に長けた人、思いやりのある親切な人はボイストレーナーに向いているといえるでしょう。

ボイストレーナーの勤務時間・休日・生活

さまざまな条件によって収入が千差万別なように、ボイストレーナーの生活についてもモデルケースのようなパターンは存在しません。

一人ひとりライフスタイルは異なるといっても過言ではないでしょう。

プロの俳優やタレントの歌唱指導をたくさん抱えて忙しい毎日を送る場合もありますし、大学や専門学校の非常勤講師として決まった講義を受け持つこともあります。

アナウンサーや声優のスクールをメインに活躍する場合もあるでしょう。

ポップス系のスクールでは、たとえば土日を含む週5日、午後から夜遅くまでといった時間帯で勤務する人もいます。

また、主婦業のかたわら音楽大学をめざす高校生に、週2日だけレッスンを行うボイストレーナーもいます。

ボイストレーナーの求人・就職状況・需要

ボイストレーニングのスクールに正社員やアルバイトとして雇用されることもありますが、フリーランス(個人事業主)で業務委託されるボイストレーナーが多いでしょう。

指導者や生徒の自宅、スタジオなどで個人レッスンを行うこともあります。

歌手や声楽家などのプロとして活躍しながら、副業でボイストレーナーの仕事を請け負う場合は、音楽関係の事務所やプロダクションとマネジメント契約することになります。

専門的なボイストレーニングを必要とするのは本来プロとして活躍する人でした。

しかし趣味でカラオケの上達を望む人や声優志望者が増加するなど、生徒数もスクールの数も拡大傾向にあります。