陸上選手に向いている人・適性

陸上選手に向いている性格・適性

コツコツと努力すること

走る才能に恵まれたうえで、陸上選手になるために大切なことは、コツコツと努力を継続できることです。

2000年のシドニー五輪の女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子選手が、世界のトップレベルになれた裏には、中学時代から続けていた小さな努力の積み重ねがありました。

高橋尚子選手の場合

高橋尚子選手は、中学から本格的に陸上競技を始めましたが、そのころは県内でも目立つ選手ではありませんでした。

県立岐阜商に進学後、800mで県1位になったものの、インターハイでは予選敗退。

都道府県駅伝で岐阜代表として走った時も、区間順位は47人中45位でした。

頭角を現したのは、大阪学院大に進んでからです。関西インカレの1500mや3000mで優勝するようになりました。

それでも全国インカレでは優勝できず、日本、そして世界のトップランナーになるのは、リクルートや積水化学で小出義雄監督の指導を受けてからです。

大学時代まで全国レベルの選手ではなかったといっても、中学から順調に成長はしています。

自己ベストも確実に伸ばしてきたのは、中学時代からコツコツと自分なりの努力を続けてきたからです。

100m3本のもつ大きな効果

高橋選手は、中学生のとき、毎日、練習後に100mを3本走りなさいとアドバイスされたそうです。

100mを3本走るのは、たった2、3分で終わります。

しかし、それを1週間続ければ100m×21本になります。

100mを21本も走ると、時間にして約1時間かかります。

これは、中学生にとってはおよそ1日分の練習量に匹敵します。

さらに1年間続ければ、40日以上の練習になり、ライバルよりも1年間で1ヵ月以上も多く練習したことになります。

100mを3本走るのは、わずかなことです。

でも、そのわずかな練習をコツコツと続ければ、大きな力になっていきます。

わずかな努力の継続が大きな成果を生む

多くの人にとって、わずかなことでもコツコツと続けるのは難しいことです。

体調の悪い日もあれば、通常の練習で疲れてクタクタの日もあります。

友だちとの約束が入っていたり、見たいテレビ番組がある日もあるでしょう。

でも、少しの努力を毎日継続できることで、他の人と差がついていきます。

他の用事や興味まで我慢しなければならないほど大変なことではありません。

日々のいろんな出来事にもうまく対応しながら、コツコツ努力すれば、やがて、それが大きな成果となって自分に返ってきます。

陸上選手になるには

陸上選手に必要なスキル・能力

小、中学校で目立つくらいの才能は必要

トラック競技やロードレースは、そのタイムを競います。

つまり、走るのが速い人が勝ちます。

そのため、それなりの才能がなければ、社会人になっても陸上選手として競技活動を続けることは難しいです。

ただし、走る才能が必要といっても、中学や高校の全国大会で活躍するくらいの選手でなければダメということはありません。

中学や高校時代に目立たなくても、世界大会に出場するほどの選手になった例は少なくありません。

それでも、小学生や中学生のとき、クラスや学校で目立つ存在でなければ、陸上選手として活躍することは難しいでしょう。

走ることは、小学生のころから誰もが経験します。

やはり、走ることに才能のある人は小学生のころ、少なくとも中学生のころには目立つ存在になっているものです。

食べて体づくりができること

陸上競技そのものの才能があっても、競技を続けていくための体が作れなくては長きにわたり現役を続けることはできません。

厳しい練習に耐えられる精神力はもちろん、その体を作るために食事をとれるかどうかは大きなカギを握ります。

全日本実業団女子駅伝で優勝経験を持つ、パナソニック女子陸上競技部は「食べて勝つ」を合言葉にしています。

遠征先でも栄養バランスはもちろん、激しいトレーニングで食事がとれなくなってしまうことのないように、しっかりと食べて、練習をすることでチームは急成長を遂げました。

自らの体をより質の高いものにし、アスリートとして成長を遂げるためにも、「食べられる」ということは、成功に必要なスキルといえます。

陸上選手に向いていないのはどんな人?

日々の積み重ねによって、成長を遂げ、大会でより良い結果を目指すのが陸上選手の基本です。

こつこつと地道な努力を積み重ねることが苦手な人には向いていないと言わざるを得ません。

また、大会はもちろん、レベルの高い環境で競技を続けていくことを考えれば、合宿などで国内外を飛び回る日々が続きます。

こうした環境の変化に対しても適応し、自分の力を発揮できる人でなくては陸上選手として大成することは難しいでしょう。