専門学校は何歳まで入学できる? 社会人からや編入は多い?

進路の選択肢を検討する中で、次のように考えたことはないでしょうか。
「社会人になってから専門学校に通うことはできないだろううか?」
「専門学校は何歳になっても通うことができるのだろうか?」
はたして、専門学校には何歳まで入学できるのでしょうか。
社会人の入学や大学などからの編入は可能なのでしょうか。
専門学校は何歳まで入学できる?
はじめに、専門学校に入学可能な年齢について考えていきます。
高校卒業後に進学するケースだけでなく、どの年齢の人でも専門学校に入学できるのであれば、より多彩な進路選択を考えることができるはずです。
そこで、専門学校入学の年齢制限や社会人の通学について理解を深めておきましょう。
専門学校に年齢制限はある?
専門学校の正式名称は「専修学校専門課程」といいます。
入学資格は「高校卒業か同程度の学力があると認められる者」とされています。
法律などによる年齢の定めはありません。
つまり、専門学校に入学するにあたって年齢制限はなく、高校卒業資格を持っていれば入学できるわけです。
一般的には高校卒業後の進学先として、大学・短大、または専門学校の中から選択するケースが多いのですが、必ずしも高校卒業直後でなくても専門学校へ進学することは可能です。
専門学校は特定の職業に就くために必要な知識や技能を身につけるための学校です。
何歳になっても新しいことを学び、身につけたい気持ちを抱く可能性はありますので、学ぶ意欲に応える意味でも専門学校に年齢制限は設けられていません。
分野によって学生の年齢層が異なる
ただし、年齢制限がないからといって幅広い年齢層の学生が通学しているとは限りません。
たとえば、ブライダルやエアライン、音楽、ゲーム、声優といった分野の専門学校の場合、10代を中心に若いうちから技能を磨く人が多い傾向があります。
反対に、将来的に職業に就くために必要な国家資格の取得を目的とする看護や医療といった分野では、社会人になってから通学する人の割合も高くなる傾向があります。
いずれにしても、学んだ知識や技能を生かして希望する職業に就けるかどうかが重要です。
就職活動をするにあたって、実務未経験者を積極的に採用している業界や企業もあれば、そうでないところもあるからです。
いわゆる新卒採用の場合、専門学校や大学を卒業見込みの学生を採用することが前提になっていますので、年齢が高い人の場合は採用してもらえる会社が限られる可能性があります。
社会人を積極的に受け入れている専門学校もある
一方、社会人向けの入試を設け、社会人の学び直しを推奨している専門学校もあります。
ビジネススキルを伸ばすために資格取得を目指すなど、社会人になってから集中的に学べる場所を求めている人が増えているからです。
高校卒業後に専門学校へ進学する人とは別に夜間部などを設けている専門学校もあれば、ほぼ社会人が通うことを前提としたカリキュラムになっている専門学校も見られます。
このように社会人を積極的に受け入れている専門学校では、通学する学生にも社会人の割合が高くなる傾向があります。
社会人から専門学校に入ることはできる?
専門学校へ入学する上で年齢制限がないと言っても、実際に社会人が通学して学べるかどうか不安に感じる人もいるでしょう。
社会人が専門学校に入る場合、とくに不安に感じるのは主に入学資格と通学についてでしょう。
そこで、社会人から専門学校へ入り直すにあたって、入学資格や通学方法がどうなるのか整理しておきます。
社会人が専門学校で学ぶことは可能
まず入学資格についてですが、高校卒業以上の人であれば専門学校に出願することは可能です。
もちろん出願後に入試に合格する必要がありますが、書類審査のみで合格できる場合もあれば、社会人向けの入試を実施している場合もあります。
社会人入試は高校卒業見込みの生徒に向けて実施される入試とは別の区分けで行われ、社会人経験も踏まえて合否を決定するケースが多く見られます。
通学する時間帯に関しても、夜間部を選択することで仕事が終わってから通えるようになっているケースがほとんどです。
このように、社会人を受け入れている専門学校の多くが社会人向けのコースを用意しており、専門学校に入り直して学べる環境になっています。
社会人の割合はどれくらい?
社会人から専門学校に入学する場合、通学している学生の年齢層や社会人の割合は気になるところでしょう。
社会人の割合については、各専門学校や学ぶ分野によって大きく異なります。
通学している人のうち、社会人の割合が比較的高いと言われている分野は次の通りです。
《社会人通学者が多いとされる専門学校》
・医療系(柔道整復師・理学療法士・作業療法士など)
・看護系
・福祉系
・調理系
・栄養系
これらに共通しているのは、資格取得が主な通学の目的となっている点です。
専門的な知識や技能を学び、キャリアアップや転職、独立開業などを目指す社会人が専門学校での学びを通じて夢の実現を目指しています。
また、語学やビジネス系のスキル習得を目指す専門学校も、社会人の割合が高くなる傾向があります。
働きながら専門学校に通うこともできる
社会人が専門学校に通う場合、平日の昼間は仕事をしている人が大半ですので、夜間部を選択する人が多く見られます。
夜間部の授業は夕方から夜にかけて行われ、社会人が仕事を終えてから通いやすい時間帯に設定されています。
専門学校に通うために仕事を辞めなくても済むようになっているわけです。
夜間部で学ぶ内容は、一部の実習などを除いて昼間部とほとんど違いがありません。
ただし、限られた時間内で同じ分量を学ぶことになりますので、カリキュラムは濃密なものになります。
授業が進むペースも速くなりますので、授業内容についていくために予習や復習をする時間を確保しなくてはなりません。
また、資格取得を目指す場合も専門学校の授業だけで合格できるわけではなく、土日などを利用して試験勉強を進めていく必要があります。
専門学校に編入することはできる?
専門学校を卒業した人が大学へ編入するできる制度があることを知っている人もいるでしょう。
専門学校で修業年限2年以上かつ総授業時間が1,700時間以上、または62単位以上の課程を修了した場合、大学への編入が認められています。
では、これとは反対に大学など別の種類の学校を卒業した人が専門学校へ編入することはできるのでしょうか。
大学から専門学校への編入は可能?
大学を卒業後、将来の目標を絞ってさらに学びたいと考えたとき、専門学校への編入を検討するケースがあるかもしれません。
実は、大学から専門学校への編入は現実的に難しいケースがほとんどです。
なぜなら、編入制度を設けて募集や受け入れをしている専門学校そのものがあまり多くないからです。
一部の専門学校では「単位認定制度」を採用しており、大学で履修した単位の一部を専門学校の単位として認定しているところもあります。
ただし、単位認定制度で認定されるのは編入先の専門学校と同じ分野の学部・学科を卒業している場合に限られるなど、ほぼ例外なく制限が設けられています。
こうした事情から、専門学校への編入はあまり一般的ではありません。
編入できない場合はどうなる?
学びたい分野があり、専門学校に通いたいものの入学を希望する専門学校へ編入できない場合、どうすればいいのでしょうか。
このようなケースでは、入学したい専門学校の入試を受けて一から学び直す必要があります。
ただし、前に触れたように社会人や既卒者が数多く通っている専門学校もあれば、働きながら通えるよう夜間部が設置されている専門学校もあります。
入試に関しても、改めて長期間の受験勉強をするのではなく、書類審査や面接で合否が決定する専門学校も見られます。
さらに、編入が難しい場合でも、大学で取得済みの単位を専門学校で取得したものとして一部認定してもらえる場合もありますので、各学校に問い合わせて確認しておくといいでしょう。
この記事のまとめ
専門学校は特定の分野の知識や技能を身につけることを目的とした学校ですので、年齢に関わらず入学することができます。
ただ、編入については制度そのものを設けていない専門学校が多いため注意が必要です。
社会人から入学する人や既卒者で通っている人もたくさんいますので、学びたいという気持ちに蓋をせず専門学校への入学を検討してみましょう。
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