「僕を救ってくれた“サウナ”に恩返ししたい」うつ病をキッカケにサウナにハマった プロサウナー・ヨモギダ(読了時間:6分14秒)

好きを仕事にしてる人を紹介するインタビュー記事。
今回は、サウナの本来の良さについて啓蒙活動を行っている、プロサウナーのヨモギダさんからお話を伺います。
(撮影場所協力:TimesSPA RESTA

プロサウナーの活動内容

プロサウナーの活動内容について教えてください。

『サウナとは一体何なのか』といった、サウナの概念的・構造的な面からサウナの良さを伝えるために様々な活動をしています。

主にメディアでの執筆や出演、講演会、コンサル、イベントなど伝える手段は様々。

会社に所属はせず、フリーランスで色々な場所から仕事を頂いています。

フリーランスで仕事を得ていくのは大変じゃないですか…?

フリーランスになって2年が経ちますが、正直最初の頃は大変でしたね。

仕事がない、ということは全くないんですけど…時期によって仕事の量に浮き沈みがあるので、安定した収入を得るのは大変だと感じています。

ただ、最近では定期的なメディアへの出演や、サウナを作りたい企業さん向けのコンサルで、安定した収入を得ることができてますね。

ある程度時間の使い方も自分の好きにできるので、1日2回は大好きなサウナへ行けるというのは、この仕事ならではのメリットだと思ってます(笑)

サウナを好きになったキッカケ

なぜ、そこまでサウナを好きになったのでしょうか?

サウナに救われたという気持ちが強いからですね。

15年ほど前にうつ病になり、仕事を辞めて実家に一時帰省して療養しながら自分を見つけ直していました。

もともと、サウナは見かけたら入るくらいな感じで利用してたので、療養中にもサウナに入ったんです。

そしたら、気分が晴れたような感覚になって。

直接的に何か効用があるのかは分からなかったのですが、それ以来毎日のようにサウナに通うようになりました。

サウナに入ったおかげで心身ともに回復したことで、「自分を救ってくれたサウナに恩返しがしたい!」と思い、サウナに関する勉強を始めました。

サウナの勉強とは、どんなことを学んでいたのでしょうか?

当時ネットでサウナについて調べていたら、日本サウナ・スパ協会を見つけたんです。

サウナに関する色んな情報が書かれていたり、本を出版していたりして。

それらの内容から、正しいサウナの入り方やサウナの科学的な効能、物理的な構造まで知識を蓄えました。

サウナーへになるまでの経緯

そこからどのようにサウナーとして活動するようになったのでしょうか?

日本サウナ・スパ協会の全国会議に参加したのがキッカケだと思います。

サウナ施設の経営者や支配人が全国会議をしている協会だったのですが、僕がちょうど勉強していたタイミングに一般の人も全国会議に参加していいということになって。

参加費も15,000円とそこそこ高かったものの、サウナに恩返ししたいという気持ちから会議に参加してみたら、一般の参加者は僕だけ(笑)

場違いな場所に来てしまったと思ったのですが、僕のサウナに対する想いを伝えたら、協会の方たちがすごく気にかけてくれたんです。

そこから、毎年全国会議に参加するようになりました。

その会議に参加したあるとき、僕の名札の肩書きが「プロサウナー」になっていて(笑)

協会の方が命名してくれたんですね。

それがサウナーの始まりですね。

協会の方からのアドバイスで、SNSを使ったサウナの情報発信を始めたり、協会が新しくつくった「サウナ・スパ健康アドバイザー」という資格に合格してサウナ・スパ新聞へ合格者として掲載して頂いたり。

これらがキッカケとなって、世にサウナーとして知ってもらえるようになりました。

最初は「サウナーとは何か」とメディアに取り上げて頂いて、そこから芋づる式に取材依頼が増えていったんです。

ただ、実は当時、ホテルで仕事をしていて…。

ホテルの仕事をメインに空いた時間にサウナーとして活動していたということですか?

そうなんです。

なので、テレビ、ラジオ、雑誌など様々なメディアから取材や執筆の依頼がきても、全て受けるには時間が足りない状況でした。

そのタイミングでたまたま働いていたホテルの改装工事が重なったため、サウナーとしての活動に専念していくことに決めたんです。

サウナーの楽しさ、つらさ

サウナーの活動をする上で、どのようなやりがい、楽しさを感じていますか?

毎日好きなサウナに触れられる環境を作れていることですね。

この活動を通して、サウナ施設の方たちやサウナに関連する企業の方たちとお話することができて、大好きなサウナを突き詰めることができる。

知識を増やすことができる。

サウナーという立場だからこそ得られる機会が沢山あるので、それはとてもお得ですし、何より活動のモチベーションにも繋がっていると感じてます。

逆につらいな、大変だな、と思うことはありますか?

サウナーだから大変、つらい、ということはないのですが、やはりフリーランスなので色々な面で保証がないことに不安は感じますね。

安定して仕事がもらえるのだっていつまで続くか分からないですし…。

そういう意味でも、“サウナだけの人間”にはならないようにもしているんです。

執筆やコンサル、企画などもですが、他のジャンルでも応用の効く手段を使えるようにしています。

また、以前バーテンダーの経験をしていたこともあって、現在は月に一度サウナの話をしながらお酒を楽しめるような場づくりも行っていて。

そうやってキャッシュポイントを増やしておけば、万が一サウナの仕事がなくなったとしても、別の何かで生きていけるようにして、不安を取り除くようにしています。

サウナーとしての目標

今後、サウナーの活動を通して目指していることを教えてください。

直近の目標は、サウナ愛好者のステータスを上げたいと思ってます。

活動を始めた当初は、サウナを突き詰める人がそれほどいなかったこともあり、サウナの啓蒙をしていきたいと思っていました。

ところが、最近ではメディアの影響からサウナブームが到来して、サウナの啓蒙活動をしている人たちが徐々に増えてきたんです。

同時に、その人たちのサウナに対する捉え方に違和感を覚えてきまして…。

どんな違和感を覚えたんですか?

流行ってる入り方、流行っている施設、というように流行りに乗っかっているだけなんですよね。

SNSで色んなサウナに行ったことをアピールしている人も、顕示型の消費でしかないと思っていて。

サウナがマウンティングするための種のようになってきている。

しかも、色んなサウナに行っては、他と比較して良し悪しを勝手に決めていくわけですよ。

純粋にその場のサウナの良さを楽しむ、感じる人が減っていると感じています。

それでは、サウナの本来の良さに気づくことができないので、結果的に啓蒙にならないのではないかと。

なので、僕はもっと別の角度でサウナについて伝えていきたいと思い始めたんです。

例えば、サウナを経営している人はどんな視点でサウナを見ているのかについて、実際にお話を伺って、サウナの世界をどうフィードバックするか追及しています。

メディアを通して伝えたり、企業さんにコンサルでアドバイスしたり、そういった活動を通して多くの人に本来のサウナの良さに気づいてほしいという想いが強いですね。

好きを仕事にしたい人に向けてメッセージを

最後に、好きを仕事にしたい方へメッセージをお願いします。

好きなことでお金を稼ぎ続けるためには、手段を考えること、コストをかけることが重要です。

“好き”という気持ちだけでは、お金を得ることはできません。

想いだけではなかなか続けていくのが難しいので、現実的に折り合いをつける必要があります。

手段を考えるというのは、僕のように色々なキャッシュポイントを多く持っておくことです。

執筆、コンサル、企画など、一つの手段に絞るのではなく、色々な手段を考えて手を出してみてください。

また、最初から完璧に仕事ができるわけではなく、続けていくうちに徐々に身についていくものです。

それを根気強く続けていくこと、成長への投資として、報酬が支払われていくと思っています。

そういう意味でも、“好き”を仕事として続けていくためにも、最低限の投資(コスト)をかけることが必要だと思います。

ヨモギダさんに聞くサウナの3つの魅力

1.簡素にして俗から離れている
携帯電話やメールなどから解放されて一時的に社会との関係性を断つことができる

2.純粋さ取り戻すことが出来る
俗から離れることによって余計な思考が無くなり純粋な人間に戻ることが出来る

3.自由である
熱いと思ったらサウナ室から出ればいいし、自分で行動を決める自由がある

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