バレリーナの仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介

バレリーナの仕事とは

バレリーナはクラシックバレエの舞台に出演し、豊かな表現力や踊りのテクニックを披露する仕事です。

振付家の理想の作品を身体で表現し、観る人に感動を与えます。

舞台に出ることで収入を得て生活するため、毎日の基礎訓練をして美しい身体をキープしたり、音楽や絵画鑑賞を通じて感性を養う努力が欠かせません。

所属するバレエ団によっては、舞台出演のほかに、一般の人にバレエを教える講師として働く場合もあります。

一般的にクラシックバレエの女性の踊り手をバレリーナと呼びますが、本来はクラシックバレエで主役またはそれに準じる役を踊ることができる一部の女性ダンサーの名称として使われてきました。

バレリーナは女性のダンサーを指すことから、男女問わず呼ぶ場合は「バレエダンサー」、男性の場合は「バレリーノ」とも呼ばれています。

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バレリーナの業務の内容

バレエを踊って感動を与える

バレリーナの仕事は踊ることで感情を表現し、多くの人に感動を与えることです。

振付家の作りたい作品の理想の世界を表現するために、要求されるすべてを踊りで表現する技術が求められます。

自己研鑽

バレエ学校を卒業し、プロフェッショナルなバレエ団に就職した後も、バレリーナは毎日の基礎訓練を怠らず、テクニックと美しい身体を維持しなければいけません。

また優れた絵画を鑑賞したり音楽を楽しんだり、たくさんの本を読んだりすることで、自分自身の芸術的なセンスを磨き、振付家の求める世界観を理解するよう努力も必要です。

バレエ団の役割ごとの仕事

高校を卒業してバレエ団に入団するほとんどの人は、大人数で主役を引き立てる「コールド・バレエ(群舞)」を踊ることになります。

「コール・ド・バレエ」は、確実なテクニックとラインや移動の整然とした美しさを求められるので、スキルと協調性が必要です。

さらにソリストや主役を踊ることになった場合は、作品に対する深い理解と、卓越したテクニック、演技力、情緒性が求められます。

バレエ教室で教える

国内の多くのバレエ団では、公演のチケットを売ることや、バレエ教師の助手をしたり、バレエ団の経営するバレエ教室に教師として派遣されたりすることが仕事の一部となる場合があります。

これらの仕事は海外のバレエ団にはなく、純粋なバレリーナの仕事とはいえないかもしれませんが、生活していく上で必要な仕事といえるでしょう。

バレリーナの役割

バレリーナの役割は、バレエ団の組織の中ではっきりと明確化されています。

新人のキャリアがスタートする「コール・ド・バレエ(群舞)」は、一般的な会社では新卒の平社員と同じ立場です。

舞台では展開する場面に合わせていろいろな役を踊り、主役を囲んでそのまま静止したり、集団でステップを繰り返して、作品の情景を盛り上げます。

バレエ団には大まかには3つの階級があり、コール・ド・バレエの次はソロパートを踊る「ソリスト」、ピラミッドの頂点は主役を踊るトップダンサーの「プリンシパル」です。

バレエ団によってさらに階級が細分化されていたり、別の名称で呼ばれていることもありますが、日本国内のバレエ団においてはどの階級においても団内の協調性が重視されています。

またバレリーナは、舞台で踊ることで人に感動を与えられる社会的な役割があり、芸術として確立されているバレエを通じてたくさんの人を魅了する存在です。

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バレリーナの勤務先の種類

バレエ団に所属する

バレリーナは、オーディションを勝ち抜いてバレエ団に所属し、プロとして活躍しています。

日本を代表するバレエ団は、「新国立劇場バレエ団」「東京バレエ団」「Kバレエ カンパニー」などが有名です。

主要バレエ団に所属する場合は、舞台出演で生活していける可能性がありますが、個人のバレエ団では舞台出演の報酬がゼロまたは非常に少ない場合があり、チケットノルマを持たされることもあります。

海外のバレエ団で活躍する人も増加

最近では日本のバレエ団だけでなく、本場ヨーロッパのバレエ団に入団し、世界で活躍する日本人バレリーナも増えています。

ヨーロッパではトウシューズや化粧品、装飾品が支給されたり、リハーサルが長引いた際の残業手当やツアー時の出張手当が保障されます。

日本のバレエ団よりも、バレリーナの地位が確立されているのが特徴です。

バレリーナの仕事の流れ

バレリーナの仕事は、朝のクラスから始まります。

多くのバレエ団から1時間半ほどかけて行う基本的なバレエレッスンをしており、自分自身のコンディションを確認するために毎日欠かせません。

クラスの後は今後上演していく作品のリハーサルを行いますが、通常は「今公演している作品」「次の作品」「その次の作品」と3つほどのリハーサルを並行することが多いです。

そのため何公演かのリハーサルを1日で行うこともあります。

夕方までリハーサルを行い、本番がある日はそのまま本番への準備をし、練習がなければ自主練やジムに行き体のメンテナンスを行うバレリーナが多いです。

また夜はバレエ講師の仕事に移動し、一般の人にバレエを教える人もいます。

バレリーナのコンクールの種類

プロのバレリーナを目指すレベルの高いコンクール

日本では多数のバレエコンクールが開催されていますが、プロのバレリーナを目指したい人は、戦略的にコンクールを選ぶことをおすすめします。

レベルの高いコンクールで優勝や受賞した経歴があると、バレエ団のオーディション時に必要な書類審査で受賞歴を記載し、アピールすることが可能です。

公正な判断をするプロが審査員をつとめるレベルの高いコンクールでは、「東京新聞全国舞踊コンクール」「全日本バレエコンクール」「こうべ全国洋舞コンクール」「埼玉全国舞踏コンクール」などがあります。

海外留学をサポートしてもらえるコンクール

海外のバレエ学校に留学するなら、海外留学をサポートしてくれるコンクールに出場しましょう。

たとえば「NBA全国バレエコンクール」は、アメリカ、ドイツ、カナダ、ウィーンオペラ座のバレエ学校入学許可と授業料免除などのスカラシップ制度があります。

参考:NBA全国バレエコンクール 入学許可とスカラシップ

「ジャパングランプリ」は、サマーセミナーに受講料免除で参加または1年間の奨学金が贈られるコンクールです。

参考:国際バレエコンクール ジャパングランプリ2020 アワード

またスイスで行われる「ローザンヌバレエコンクール」など、現地で行われるコンクールでグランプリに入賞して奨学生としてバレエ学校に留学することもできます。

バレリーナと関連した職業

バレリーナとバレエ教師の違い

バレリーナはバレエを踊る仕事ですが、バレエ教師はバレエを教える仕事です。

日本はバレエを教える基準が決まっていないため、資格は必要ありません。

その分バレエ教育の水準が一定していません。

また、バレリーナがお金を稼げない事情も重なり、教師になるための勉強をしていない人がやむをえずバレエを教えているケースもあります。

バレリーナとダンサーの違い

ダンサーは、舞台やイベントで多様なダンスステップやパフォーマンスを披露し、観客に感動を与える仕事です。

バレリーナはクラシックバレエ専門のダンサーですが、ダンサーはバレエはもちろん、モダンダンス、ストリート系ダンス、社交ダンス、ミュージカルでのダンスなどさまざまな種類のダンスを踊ります。

バレリーナと同じくダンサーも必要な資格はなく、実力主義の世界です。

ダンサーの仕事