漫画家志望の進路・前編【専門学校か独学か】
「漫画家になるには漫画の専門学校に行かないとなれないの?」
結論から言うとそんなことありません。
私自身も専門学校には通わず、独学で情報収集をして漫画家になりました。
専門学校に行くのか?その他の道に進み、漫画は独学で勉強するのか?
どの進路が最適なのかは人によって違います。
今回は私の紆余曲折な経歴と共に専門学校のメリット・デメリットをざっくりとまとめてみたので進路選びの参考にしていただけるとうれしいです。
まず初めに私の話をさせていただくと
私は高校時代美術部で、舞台美術や映画制作に興味がありました。
ぼんやりとした夢でしたが、当然美大に行くものだとばかり思っていました。
しかし親に反対され、第2希望の管理栄養士の大学へ進学しました。
大学3年生の講義中、 ストーリーが次々と降りてきてどうしても何かのカタチにしたいと思いました。
今から方向転換するなら漫画しかない。これが私の漫画家への夢の始まりです。
漫画の専門学校のメリット
こうと決めたら一直線な性格なので
大学を辞めて専門学校に行きたいと思い、専門学校の資料請求をしたり説明会に行きました。
(高校生の中、1人だけ大学3年生が混ざってるのでなかなかの場違い感でした…笑)
でもそんなの当然親が許すはずもなく、(当時の自分の向こう見ずな行動力よ…笑)
結局専門学校に通うことはなかったのですが
①専門的な技術が学べる・質問できる
②同じ夢を持った仲間と切磋琢磨できる
③さまざまな編集部に作品を見てもらえるイベントがあったりする
①個人的にこれがかなり魅力的です。
今は昔より更にネットで検索すれば情報が手に入りやすい時代になりましたが、 それでもやはり限界があります。
周りに質問できる人がいるという環境はかなり勉強しやすいですよね。
②それからどうしても1人での作業は怠けてしまいがちです。
周りに同じ夢を持った仲間がいると「自分も負けてられない!」という気持ちで、作業するモチベーションも保ちやすいのではないでしょうか。
③これはその専門学校にもよると思いますが、たいていは編集部とやりとりができるような機会を設けている学校が多いです。
希望する雑誌が一つに決まっているのならそこに持込みをするだけで十分かもしれませんが、さまざまな雑誌の編集部に自分の作品を見てもらうことができるので、視野が広がったり自分に合った雑誌を見つけやすかったりするかもしれません。
漫画の専門学校のデメリット
①学費がかかる
②課題がある
③授業の内容・レベルが自分に合ってるかは人による
①やはり一番のデメリットは学費です。
私はこの時点で専門学校という選択肢はなくなりました。
奨学金制度とバイトでなんとかしようと考えてもみましたが、授業・課題・バイト・漫画制作というかなりのハードスケジュールをこなすのがなかなか 現実的ではないように感じたし、卒業後返済していく自信もありませんでした。
②それから課題です。
これはメリットでもありデメリットでもあります。 学校なのでもちろん単位を取るために課題をこなさなくてはなりません。
もちろんやればやるだけ自分の身になるとは思うのですが、 個人的にはその課題をする時間を自分の創作にあてたいと思ってしまいました。
(これは私が漫画家を目指し始めるのが遅かった焦りによるものかもしれませんが…)
③学校というシステム上、 生徒ひとりひとりに合わせた授業やカリキュラムを作るのには限界があります。
これは私の管理栄養士の大学の時の話ですが、 大学4年生の国家資格の受験勉強が本格的になり始める時期に落ちこぼれた私は、その講義内容についていけず、講義をサボって自分で国家資格の勉強をしていました。
漫画の専門学校も同じことが言えると思います。
初心者も上級者も同じ授業を受けて単位をとらなくてはなりません。
専門学校・独学、どちらを選んでも積極性が大事
専門学校は課題をこなしたり授業を聞くことでスキルや知識が身につきます。
その点独学は、常に自ら積極的に情報収集し、能動的に鍛練しないといけない難しさがありますが、うまくいけば自分に必要な勉強を必要な分だけ効率よく吸収できるかもしれません。
今はYouTubeなどで情報発信する漫画家さんやイラストレーターさんが増えているので、昔と比べたら独学がしやすい時代になってきていると思います。
もちろん専門学校にいけば必ず漫画家になれる!というものでもないので、どちらも選んでも積極性が大事なのではないでしょうか。
時間とお金に余裕があって幅広く学びたい人は専門学校 、
自由に必要な勉強を選んで自分のペースで鍛練したい人は独学、
という感じでしょうか
もし独学でがんばることにした場合、次に見えてくる選択肢は 進学するか?就職するか?ということだと思います。
次回のコラムでは、漫画家を目指すための進路選びのポイントを深堀りしていこうと思います。
漫画家志望時代から運営している個人のブログでも様々な発信をしてますので、 こちらもぜひご覧ください!
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