【勤務歴17年】介護士を目指したきっかけとこれから目指す人へ・介護の仕事を楽しむには?
介護の仕事について興味はあるけど、踏み込めない方に少しでも役に立てたらと思い執筆しています。
勉強嫌いな僕が介護を志し、早17年経ちます。その経緯や今考えていることを簡単に紹介させていただきます。
介護は優しいだけでは、精神的に持たなくなってしまう方も多くいます。
是非この記事を読んでもらい、考え方を変えていただけると、実際仕事についた時のギャップが減るかもしれません。
介護士を目指した理由
僕が介護の仕事をしようと決めたのは高校2年の夏休みでした。
元々、保育士になりたかったのですが、少子化が問題とよく言われていたこともあり、将来性に不安を感じました。
少子化と同じく、高齢化が問題視されていたので、介護の仕事ってこれから流行るのでは?と考えました。
元々、勉強が苦手なので、頭の悪い自分でも介護だったらできると安易に考えていました。
介護福祉士養成学校(専門学校)のエピソード
介護の仕事をするなら資格を取ろうと専門学校を目指しました。
予想通り学力は必要なく、面接だけで入学しました。(注:現在はそんな簡単ではないかもしれません)
専門学校では18~56歳までの56名が同じ教室で勉強していました。
高校卒業からすぐに入学したのは12名だけで、大人ばっかりと驚いたのを覚えています。
社会経験がある人ばかりで、高卒組はなかなか馴染めませんでした。
「介護=世話をする」程度の認識だったので、介護保険法や老人福祉法といった法律がでてきた時は進む道を間違えたと後悔したのを覚えています。
実際の介護現場での実習
専門学校のカリキュラムには実際の介護現場での実習が組み込まれていますので、実習に何度か行くことになります。
実習は初めてのことだらけで、座学と違いどんどん知識を吸収できました。
しかし、実習の記録を毎日書くという課題がとても大変でした。
勉強の苦手な自分は、文章を書いて人に説明するのは、何よりも苦痛でした。
就職してから
就職氷河期だったので、同世代の友達が何社も就活をしている中、1社で就職が決まりました。
この辺の強さは現在も残っており、余程のことがない限り就職は安易にできます。
社会人として働くようになっても、実習の延長のようなイメージだったのですが、書類管理の多さに驚きました。
介護に書類のイメージが全くなかったので、こんなにたくさんあったら覚えられないと諦めそうになった経験があります。
現在の状況
介護現場を10年程経験し、管理者や講師の仕事をしてきました。
現状は200名規模の介護施設の相談員をしています。
相談員の役割は、介護を受ける方や、そのご家族からの相談を受け、適切に返答していく窓口です。苦情の受付もしています。
更に外部の事業所に対しての営業を行っています。簡単に言うと「何でも屋」って感じです。
介護士になる志望動機が「勉強が嫌い」という僕が、今では相談員をしています。
もちろん勉強もしていますので、法律が変わったらそれに対して勉強をしています。そうしないと説明できないですからね。
これから介護の仕事を目指す人へ
介護の仕事は勉強が出来なくてもできます。しかし、勉強はできた方が良いです。
ここで言う勉強とは学校で学ぶ教科のことではなく、一般常識や高齢者・障害者の方の心理やその方の時代に合わせた考え方などを指します。
「自分は優しい」「おじいちゃん・おばあちゃんが好きだから」「ボランティアに参加してきた経験がある」といった気持ちだけでは通用しないかもしれません。
介護の仕事はあくまでビジネスの一環であり、時には冷たい判断をしないといけない事もあります。
また、自分が正しいと感じていても、それが否定され、非難を受けることもあるかもしれません。理不尽な場面は結構多いです。
「ありがとう」という言葉にやりがいがある
僕の持論ですが、「ありがとう」と言ってもらえる仕事って案外少ないと思うのです。
少しの親切で「ありがとう」と言ってもらえると、「もっと役に立ちたい」という気持ちが生まれ、楽しくなってきます。
「それだけのことで?」と思われるかもしれませんが、この言葉で頑張れると言っている介護士はとても多いです。
介護はクリエイティブな仕事
介護は想像と工夫が楽しめると天職になります。
相手の困っている事を手伝うのは簡単なことかもしれませんが、それだけでは悩みは解決しないのです。
そこで、相手の悩みについて色んな想像を働かせ、物の配置を変えてみたり、使い易い食器に変えたりすることで、相手が楽に過ごせるように変わることがあります。
これを自分の力でこなせるようになると本当に楽しい仕事です。
ただただ、介護業務をこなすだけでは、とてもつまらないものです。
想像・工夫を楽しめるアイデアマンの人は向いている仕事といえるかもしれませんね。