大学のオープンキャンパスには行ったほうがいい? 見るべきポイントは?
オープンキャンパスではどのようなことが行われているのか、行ったほうがいいのかどうか、見るべきポイントはどこか、といった点についてまとめました。
これからオープンキャンパスへの参加を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
オープンキャンパスでは何が行われる?
オープンキャンパスで実施される内容は大学によって異なります。
各大学が自校の特色やアピールポイントを知ってもらうため、さまざまな趣向を凝らしています。
オープンキャンパスで行われる代表的なプログラムを挙げましたので、まずはオープンキャンパスの中身について知っておきましょう。
大学概要・学部学科説明会
オープンキャンパスを開催する大学の大半が、参加者に対して学校説明会(全体説明会)を実施します。
大学の教育方針やカリキュラムの概要、学部学科の紹介、授業内容、卒業生の就職状況、留学プログラムといった情報が提供される場となります。
Webサイトや学校案内パンフレットで調べるよりも、さらに詳しい最新情報を得られたり、学校紹介ビデオが上映されたりと、貴重な情報が得られる機会となります。
また、各大学が力を入れている研究内容や今後の運営方針といった方向性を知ることができ、受験生にとっては入学後のイメージをよりつかみやすくなるメリットがあります。
志望校をどこにするか迷っている人にとっては、大学の概要を知ることで「この大学に入りたい」という思いを強くする絶好の機会となることもあるでしょう。
模擬授業・実習・研究室訪問
大学の講義や実習の雰囲気を体験できる機会として、模擬授業や模擬実習が実施されることもあります。
大学の講義は1時限90分のことが多いのですが、模擬授業では30分から1時間程度のダイジェストで行われ、授業の雰囲気をつかむことに重点が置かれます。
また、授業の内容についてもオープンキャンパスに参加する高校生が理解しやすい内容にアレンジされていることがほとんどですので、「大学の授業だから難しいのでは?」「授業を聞いても理解できないかもしれない」といった不安を抱く必要はありません。
それぞれの学部・学科の特徴がよく表れている題材が扱われた授業が多く、知的好奇心が刺激される楽しい授業も数多く実施されています。
入試説明会・対策講座
オープンキャンパスに参加した大学を実際に受験する生徒向けに、それぞれの大学の入試傾向や対策に役立つ情報を教えてもらえることがあります。
大学によっては、オープンキャンパス当日に入試の過去問題集や願書を参加者へ配布しているケースも見られます。
入試の実施方法や学部学科編成に変更がある場合は、一般向けの公表よりもいち早く最新情報が知らされることも少なくありません。
とくに私立大学においては、意欲的な学生や優秀な学生に入学してもらうために、こうした情報提供を積極的に実施している大学が数多く見られます。
受験への意識を高め入試対策を練っておく意味でも、オープンキャンパスへの機会を役立てることができるでしょう。
キャンパスツアー
学内の施設を実際に見学して回る時間が設けられることもよくあります。
複数のキャンパスを持つ大学では、キャンパスごとにツアーが行われることもあります。
ふだんはあまり目にすることのない学内の雰囲気を知り、学生生活をより具体的にイメージするには最適な機会と言えます。
通常は大学関係者しか立ち入れない場所に案内してもらえることもありますので、キャンパスツアーが設けられている場合は積極的に参加しましょう。
キャンパスツアーに参加することで、大学の設備の充実度や研究に取り組む環境を自分の目でたしかめることができます。
在学生がガイド役を務めることが多いため、現役の大学生の話が聞ける機会としても有意義な時間になるはずです。
在学生との交流
在学生との質疑応答など、交流の機会が設けられていることもあります。
実際にその大学に通う学生がどのような人たちなのか、直接話を聞くことができる貴重な機会となります。
現在取り組んでいる研究内容など学業に関することはもちろんのこと、実際に入学してみて入学前とのイメージがどのように変わったかなど、より本音に近い部分での話を聞けることもあります。
他にも、サークル活動やアルバイトの状況など、学生生活全般について比較的フランクな雰囲気で自由に質問できる場合もあるでしょう。
大学入学後に自分が取り組みたいと思っていることを先輩が実践していれば励みになりますし、何より「数年後の自分自身」をイメージしやすくなるはずです。
オープンキャンパスで見るべきポイント
大学にとってオープンキャンパスは自校のことを知ってもらうためのまたとない機会です。
そのため、盛りだくさんのプログラムが用意され、当日は多くの情報が提供されることも想定しておく必要があります。
学内を直接見ることができるせっかくの機会なので、オープンキャンパスに参加するにあたって、当日見ておくべきポイントについて確認しておきましょう。
大学の校風やカラーとの相性
大学にはそれぞれ校風やカラーが存在します。
自分が思い描いている大学生活と校風が合致していれば、充実したキャンパスライフを送る上で強力な後押しになります。
反対に、世の中で言われているようなイメージと実際の校風が異なっていることも少なくありません。
実際に自分の目で学内を見学し、在校生の話を聞くなどする中で、大学の校風・カラーと自分自身との相性が見えてくることがあります。
イメージ通りということもあれば、イメージしていた以上に良い印象を持ったり、想像していたよりもいろいろな側面があることが分かったりと、大学の懐の深さを知る上で役立つことがあります。
実際、オープンキャンパスに参加したことをきっかけに、「この大学に入って学びたい」という思いを強くする人は少なくありません。
授業や研究内容に興味を持てそうか
オープンキャンパスで実施される模擬授業や学校紹介は、ごく限られた時間でしかないのは事実です。
しかし、大学ホームページや大学案内で目にする情報よりも、より具体的に学業の内容に触れることができるのは間違いありません。
高校と大学の授業内容は大きく異なり、大学のほうが専門性が高くなりますので、授業や研究内容に興味を持てそうかどうかは重要なポイントとなります。
オープンキャンパスの段階で「もっと深く学んでみたい」と思えるようなら、入学後も興味を持って学べる可能性が高いと言えます。
志望する学部・学科について迷っている人は、オープンキャンパスで模擬授業を受けた上で、どの程度興味を持ったかによって志望する学部・学科を決める際のヒントにするといいでしょう。
図書館や購買に置かれている書籍
大学の図書館や購買には、現在通っている学生が日常的によく利用している書籍が置かれています。
図書館は卒業論文を作成する際にも学生がよく利用する施設の1つです。
購買には、授業で実際に使われている参考書の類が置かれている場合もあります。
そのため、図書館や購買に並べられた書籍の様子から、その大学で勉学に励む学生の様子をある程度推測することができます。
図書館の蔵書が充実している大学や、購買に専門書が数多く並べられている大学は、学生の意識が高く学業にも意欲的に取り組んでいると想像できます。
キャンパスツアーなどで図書館や購買を見学する機会があれば、どのような書籍が置かれているのか確認しておくようにしましょう。
学食やトイレなど施設の快適度
大学に入学すると、学内の施設を日常的に利用することになります。
学食のメニューの充実度や価格設定、飲食スペースの快適度については、学生間でもよく話題に挙がります。
学食は学生間の情報交換の場としても活用されますので、単純に食事を摂る以上の機能を持った施設と言えるからです。
とくに1・2年次は毎日のように大学に通い、こうした施設を利用しますので、学生生活を送る上で施設が充実していることは重要な要素の1つと言えます。
伝統ある大学でも、学食は定期的にリニューアルするなどして学生の快適度に配慮していることも少なくありません。
オープンキャンパスで学内を見学する際には、学食やトイレといった日常的に利用することにある施設にも注意して目を配りましょう。
在校生の様子・先輩の話しぶり
オープンキャンパス当日にキャンパスツアーを率いてくれる学生や、在校生との交流の場で話した学生の様子や話しぶりも、その大学を志望する上での判断基準の1つとなります。
もちろん、数多くいる在校生のうち限られた人としか接する機会がありませんので、特定の在校生から受けた印象でその大学の全てを判断するのはおすすめできません。
しかし、オープンキャンパスで話を聞いた在校生がその大学で打ち込んでいることを熱心に語ってくれたり、その大学に入って良かったと話してくれたりするようなら、充実感を持ってキャンパスライフを送っている学生が少なからずいることが推察できます。
在校生の様子や話しぶりを見て、「自分もこうなりたい」と思えるようなら、その大学との相性は決して悪くないことの表れと言えるでしょう。
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この記事のまとめ
オープンキャンパスは単純にキャンパス内を見学するだけでなく、大学の雰囲気や研究内容を知る上で大きな意味を持っています。
志望校がすでに決まっている場合はもちろんのこと、いくつかの大学のどこを志望するか迷っている場合も、オープンキャンパスにはできる限り参加したほうがいいでしょう。
オープンキャンパスに積極的に参加して、入学後のイメージをつかむために役立てることをおすすめします。
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