メディアリテラシーとは(読了時間:3分21秒)

私たちの周りにはさまざまな情報が溢れています。

日ごろテレビや新聞、インターネットから情報を得る際に気をつけたいことは、決して情報を鵜呑みにしないこと。

手元のスマートフォンで簡単に情報を受発信できる便利な時代だからこそ、身につけておきたい「メディアリテラシー」について解説します。

メディアリテラシーの意味との必要性

メディアリテラシーとは、テレビやインターネット、新聞などの出版物など各種メディアが発信する情報を主体的に読み解き、情報を理解する能力のことです。

リテラシーは「読み書きの能力」という意味で、メディアリテラシーにはメディアのメッセージを読み取るだけでなく、自らが発信する能力の意味も含まれています。

現代に不可欠なメディアリテラシー

メディアの情報には発信者によるさまざまな価値観が含まれており、都合の良い主張となるよう一部の情報を誇張もしくは隠蔽するなど、偏りのある情報が発信されることも珍しくありません。

そのため情報を鵜呑みにするのではなく、批判的に捉えて見極めることが重要です。

インターネットの普及によって、既存メディア以外からも多くの情報を取得できるようになったことで、テレビや新聞の情報は以前よりも見極めやすくなりました。

ただその一方で、インターネットにも根拠のないさまざまな情報が溢れています。

メディアを問わず発信されている情報の背景や意図を考察し、他の情報も踏まえて自身で判断するスキルがこれまで以上に求められる時代です。

メディアリテラシーの向上は、何らかの意図を持った情報に惑わされ、誤った判断を行わないためにも必要不可欠といえるでしょう。

発信者としてのメディアリテラシー

現在は情報を得る側としてだけでなく、発信側になる機会も少なくありません。

個人がSNSやブログなどを利用して簡単に情報発信ができるため、情報の真偽を見極められずに、誤った情報の拡散に加担している場合もあります。

また気軽に情報発信やコミュニケーションができるようになり、不適切な情報公開や不用意な発言など、いわゆる「炎上」と呼ばれる事態を引き起こすなど、トラブルが後を絶たえません。

メディアにおける情報発信の影響やトラブルを予測・回避する能力もメディアリテラシーの一種ということができ、最低限のリテラシーを身につけて利用することが必要です。

メディアリテラシーが問われる出来事(具体例)

最近では情報の真偽に関わらず、SNSですぐに拡散されて情報が広がります。

特に人々が関心の持ちやすい話題や衝撃度の高い情報ではその傾向が強く、多くの人がウソの情報をもとに何らかの判断を行っている場合があります。

アメリカ大統領選挙

2016年に行われたアメリカ大統領選挙では「フェイクニュース」という言葉が話題となりました。

あきらかに虚偽の情報や信憑性の低い情報がニュースサイトで公開され、SNSなどを通じて拡散。

投票結果に大きな影響を与えたといわれています。

キュレーションメディアを取り巻く事件

日本では2016年、大手IT企業が運営するメディアを取り巻く問題が大きな話題となりました。

コンテンツ制作における権利問題や不正確な医療情報を発信していたとして、運営会社に大きな批判が集まり、事件へと発展。

その流れを受けて他社のキュレーションメディアなどもコンテンツの見直しやページ削除を自主的に行うなど、ネットメディアのあり方にも大きな変化がありました。

一方で、批判の集中したメディアが数百万ユーザーを抱える大規模メディアだったことから、それだけ多くのユーザーが誤った情報を取得していることが注目されるなど、インターネット利用者のメディアリテラシーが問われる事件としても知られています。

日本におけるメディアリテラシー教育

欧米ではメディアリテラシーの重要性が早くから叫ばれ、1980年代から積極的に学校教育にも取り入れられています。

日本では2001年に総務省がメディアリテラシーの向上を促進する教材を作成し、現在は小学生向けの育成プログラム「伸ばそう ICTメディアリテラシー」を公開しています。

義務教育においても、以前と比べてメディアリテラシーの教育が強化されてはいますが、情報を評価する能力を養う点では多くの課題が指摘されています。

2016年にアメリカと日本で行われたマスメディアに対する信頼度調査を比較してみても、日本と海外との差は歴然。

「マスメディアを信頼している」と応えた割合を見ると、アメリカの32%(ギャラップ社調査)に対して、日本ではテレビが65.5%、新聞が70.1%(総務省)という非常に高い結果となっています。

2つのアンケート結果を同じ条件では比較できないため一概にはいえませんが、メディアリテラシー教育の課題を浮き彫りにしている結果と捉えることもできるのではないでしょうか。

参考:平成28年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査(総務省)

インターネットで検索をすれば大抵の情報が取得できる現代。手段が限られていた時代と比べ、はるかに多くの情報を簡単に得られるようになっています。

同様にブログやSNSなどを使った発信も容易となり、伝聞されるうちに本来の情報とはまったく違う内容が拡散されることもしばしば。

メディアから情報を得る際はそのまま鵜呑みにせず、自分自身で考えることが重要です。

情報を発信する側の意図を読み取ったり、他の情報と比較したり、主体的に読み解くスキルが求められています。