看護師が保育園に転職すると驚くことBEST3
病院で働く看護師ってだいたいイメージできますよね。
でも、「保育園って…保健室の先生みたいな感じ?」というように、あまり看護師が保育園でどういう仕事をしているのかイメージできないですよね。
私も全く知らないまま転職してしまったが故に、驚いたことがたくさんあります。
その中でも特に驚いたこと3つをご紹介します。
【3位】保育の知識もかなり必要
看護師の主戦場(?)は病院なので、「病気の子」に対応することが多く「健康な子」にあまり接する機会がありませんでした。
でも、保育園に転職するとほぼ「健康な子」なので、定型発達や発達に合わせた関り方、発達が気になる子や保護者への支援など、病院ではあまり積極的に勉強しなくてもよかった分野の知識・技術が必要になりました。
なぜ上記の知識・技術が必要なのかというと、保育の補助要員として配置されたり、中にはクラス担任になる看護師もいるからです。
目の前の子の発達に合わせたおもちゃを適切に選択できますか?
子どものケガ予防のために、あなたはどのように動かないといけないでしょうか?
今日の主活動(メインの活動)は、なぜマット運動なのですか?
など、上記の質問にある程度答えられるくらいの保育知識はあった方がいいです。
そうでないと、
「保育士に指示されたことを、ただこなす毎日」
という感じで、何のために業務をやっているのか分からないですし、精神的につらくなってしまう看護師も多いです。
また保育士が理解できるように看護師から医療や健康情報について説明したり,衛生管理の協力をしてもらわないといけない場面もあります。
保育士が何を大事に考えて、どのように判断・思考しているのかを知らないと
「理想論ではそうだけど…」
「難しいことを言ってるけど、私たちには関係ない」
と反感・反発を招くこともあり、看護師としての業務にも悪影響が出る事があります。
悲観的な事ばかり説明していますが、もちろん、保育の知識って小児領域で働く看護師にとっても役立つ知識・技術だと感じているので、学ぶ機会があれば、自身のスキルアップのためにぜひ保育の基礎は学んでおいた方が良いと思います。
【2位】看護師業務が決まっていないことが多い
「え?看護師が必要だから採用しようと思われたんですよね?」
「なぜ看護師の業務が決まっていないのですか?」
と、転職初日から「?」が脳内を錯綜していました。
なぜ看護師にしてほしい業務が決まっていないのに採用されるのかというと、保育園側にも事情があります。
自治体によって0歳児を預かる場合は、看護師を採用すると補助金が出るとか、必ず看護師がいないと許可が下りないとかそういう保育園は看護師を採用することが多いです。
自治体から言われて仕方なく(?)採用している状態なので、現場の保育士さんからすると、看護師いるけど何してもらう?って困るんですよね。
保育士養成課程で看護師と一緒に働くことなんて教わってきていないので、余計混乱しますよね(笑)。
そんな状況なので最初は手探り状態で、
「保育園で必ずしないといけない健診って何?年に何回?」
「え?歯科健診の準備・介助って看護師何したらいいの?」
というパニック状態でGoogle検索や自治体の保育担当課に問い合わせたり、とにかく最初の1年間は調べる事が膨大でした。
前任の看護師がいて、ある程度マニュアルもそろっているという恵まれた保育園でない限り、看護師の業務は、看護師自身で整備していくしかありません。
【1位】歯科の知識が必要
これが一番びっくりしたんですけど、歯科健診や歯磨き指導の結果を保護者や自治体に伝えたり、歯科医師や歯科衛生士さんと打ち合わせをする時に、看護師にも歯科知識が必要でした。
例えば、
・乳歯はA~Eで表記して、永久歯は1~7で表記(それぞれ歯の名称もあるんですが、覚えられません)
・咬合(かみ合わせ)不全の種類や原因、治療法など
・シーラント、サホライドなど処置の名称
・う歯の進行度(C0、C1等)
等々、歯科特有の用語を覚えないといけません。
病院では看護師が歯科に配属されることってあまり経験がないことですし、歯科領域の詳細って学生時代にも習ってないんですよね。
なので歯科衛生士用の書籍を読んだり日本小児歯科学会のホームページを見たりして基本の歯科知識を勉強しないと、医師・歯科衛生士の記載した記録の解読や保護者への歯科健診結果の説明などができません。
歯科健診で使用される用語ってある程度決まっているので、覚えてしまえば、そこまで難しくはありません。
最初の1年の頑張りどころです。
病院から保育園に転職すると、最初はびっくりすることだらけなのですが、病院には病院の、保育園には保育園の充実ポイントがあります。
保育園は、子どもの生活により近い支援を学べるので、びっくりしながら模索していく楽しさがあるなと感じています。
私のブログでも、保育園看護師の実態を紹介しているので、もっと知りたい、という方はご参照ください。
保育園看護師Labo