ツアーコンダクターのワークライフバランスは? 準備から帰着までと休日の過ごし方
日帰りツアーや10日間にも渡る海外ツアーパターンを経験してきた中で、私自身はマイペースなライフスタイルを保っていました。
様々なツアーを任されるツアコンのワークライフバランスは?
イメージしやすいように関連業務で共通点の多いことをお伝えしようと思いました。
それぞれ個性的なライフバランスを作っている中で一人の例でもあります。
打ち合わせからツアコン関連業務の全てが終わるまで
多少なりともワクワク感もあり、この期間内は、仕事以外の予定はまず入れられませんでした。
多かれ少なかれ煩雑な書類ワークがあるので、自宅から旅行会社までの移動時間が短い方が有利です。
私はドアtoドアで往復3時間でしたが、それでも比較的普通の範囲でした。
添乗の一連の業務の合間に、私生活の質をどうコントロールするのかは本当に大事でした。
ツアー事前の打ち合わせ業務
ツアー開始日の前には旅行会社へ出社して書類ワークをしたり、参加者の個人情報の一部と預かり金を受け取ったりなどの業務があります。
日帰りツアーですと前日が打ち合わせ日です。
旅行会社への往復や、家に帰ってからも何かしらのホームワークがあったので実質的には丸一日かかっていました。
海外ツアーでは出発の前々日が打ち合わせ日ですが、その翌日にも必ずホームワークがありました。
加えて自分自身の荷物準備などもありますから気が抜けません。
ツアコンは誰でもそうですが、打ち合わせ日と出発前日は真剣に準備をする日なので、遊びの予定を入れる人は稀だと思います。
ホームワークの質は添乗業務に直影響でしたので、添乗は出発前から始まっているような感じもしました。
私の場合は書類ワークが苦手だったので、時間が許す限りの準備をしていました。
特に参加者の名前と年齢、グループ構成を覚えておくのは重要でした。
ツアー初日から帰着まで
ツアー出発の日、又は帰着日に旅行会社へ寄ることはまずありません。
国内海外の添乗共に、添乗員は集合場所で受付から最後まで旅程管理業務を遂行いたします。
楽しさ、充実感、ストレス、プレッシャー、などなどツアコンの醍醐味もいっぱい!
また添乗期間中には自分の時間をいくらかみつけられた日もありました。
そういうときはジョギングしたり、買い物に出かけたりなどしました。
でもその自由な時間を次回の添乗に活かそうと情報収集目的で活動すればそれは仕事の一部でしたし、レポートを添乗中に少しでも書いておこうとなるとそれも仕事時間でした。
でもこういうのは本当にケースバイケースでした。
帰着後の清算業務
ツアーが終わって帰宅し、その翌日か翌々日に出社して、現金出費の清算や、レポート類の提出、加えて口頭報告や、書類の返還や破棄などをします。
ツアー中に何らかの問題があった場合は、その報告と対応についての話し合いなどをしたりしました。
私達ツアコンも余計な時間と手間を費やしたくないので“ツアーを問題なく終わらせたい”という想いで添乗に取り組むようになります。
そうできるかどうかもツアコンのスキルという認識を私達は持っています。
この日の作業が終わると一連のツアコン業務が完結となります。
ツアー中の宿泊で生活費が浮く
ここで言う生活費とは、電気代、ガス代、飲食費、を指すことにします。
大体想像できると思いますが、家族数人で暮らしている添乗員よりも一人暮らしの方がメリットは大きいですね。
また、一か月に10日間の宿泊日があるとすると、2泊を5回するよりも5泊を2回するなど、宿泊の連続日数の多い方が得です。
添乗員がツアーを選択できるかどうかは一概には決まってませんでしたが、宿泊添乗の頻度をリクエストすることは可能でした。
ちなみに私は、宿泊添乗は好きだったのでどんなツアーでも受けていました。
ツアコン職は業務時間とプライベート時間を明確に区別ができないケースが多く、それは個人的なホームワークである観光場所の事前勉強や、添乗レポートや、書類を自宅で書いたりなどです。
生活費が浮くというのは、それらの埋め合わせに少しはなるという程度でした。
また、ツアー中の食事は供給されますが栄養価のコントロールには限界があるのは仕方ありません。
休日はストレスと回復
ストレスという意味合いも色々ありますが、私達ツアコンにとっては、おおざっぱに言うと、嫌だったこと、疲労の原因になったこと、などです。
難しい内容は省略しますが、ここで私がお伝えしたいのは、ツアーが終わって帰着したあとに、どうやって回復していたか、ということです。
私の場合はとにかく食べて休養して、それと運動でした。
ジョギングやストレッチ、ハイキングなどに出かけるとリフレッシュできたのです。
人によってどう過ごすかはまちまちですが、多くのツアコンに共通して耳にしたのは、自分の旅行に出かけるということでした。
旅行の仕事で疲れたときは自分の旅行が良薬!
自由な旅行によって楽しみや癒しを得るのが好きな私達なのです。
レベルアップ研修
所属する派遣会社、または派遣先の旅行会社が行う研修が時たまありました。
添乗員によって、又はツアー内容によって個別の研修というのがあるのです。
これは必ずしもという訳ではありませんが、私のいた会社では選択制でした。
例えば、初めての国への添乗、登山専門のツアコン、大きなイベントツアーに参加するためのツアー、などなど。
その研修に賃金が発生するかどうかは場合によりけり。
こういった研修に参加するかしないかの選択も悩みどころでしたが、プロであり続けるには自分を磨くことが必要だなと思うようになりました。
これもワークライフバランスだったのですね。
ハッキリ言ってワークライフバランスのあり方はツアコン個人によって個性的です。
それぞれが慣れるにしたがって仕事とプライベートを徐々に選択し、管理するようになってゆくようです。
私自身は難しい時期と簡単な時期がありましたが殆んど問題ありませんでした。
ツアコン職は、時給制の労働ではないことと受け入れられれば納得のゆくライフにつながると思います。