漫画家を目指しながら生活する方法 【お金と時間編】

前回のコラムでもお伝えしたとおり、漫画家を目指しながら生活するためのポイントは 、

・お金(生活費の工面ができるかどうか)
・時間（マンガを描く時間を確保しやすいかどうか）
・メンタル（将来への不安が軽減されるかどうか）

この３つです。

私は漫画家としてデビューした現在も、ほぼバイトで生計を立てています。
（原稿料をいただけるのは掲載が決まった時だけです。）

今回は具体的にどのような工夫をして漫画を描く生活をしているかをまとめたいと思います。

生活費を工面する工夫（部屋選び）

シンプルに支出を減らす　これに尽きます。

なぜ今までそこに気づかなかったのかというくらいシンプルです。

まずは家賃です。

今住んでる部屋は過去に1人暮らしをしていた時の約半分の家賃です。

私の過去の部屋選びのポイントはたくさんあって、例えば

というのも、大学時代はそのような部屋に住んでいたんです。

人は今までの生活レベルを落とすことに躊躇してしまうものらしく、当時の私は「そういう物件じゃないとやだな」って思ってしまっていました。

その後仕事を辞め、実家で家事手伝いをしながら漫画家志望生活の土台を作り、そろそろまた一人暮らしを始めたいと思った時、ひとつの言葉に出会いました。

みなさんは足るを知る者は富むという言葉をご存じですか？

満足することを知っている者は、たとえ貧しくとも精神的には豊かで、幸福である。
という意味の言葉です。

まさに目から鱗でした。

そう考えると今までの部屋選びの条件はどれも夢を叶えるためには必要ありませんでした。

夢を叶えるために必要なことは何よりも、漫画を描く時間の確保。

それができたら十分満足！

そこをポイントに部屋を選んだら、すべてが真逆にひっくり返りました。

不動産屋さんに「この広さでこの家賃の物件はなかなかないですよ」と広い格安物件をオススメされましたが、「家賃はいいけど広いのがちょっと…」と言って断りました。

住めば都です。

生活レベルを下げると思うとためらってしまうけど、凝り固まってた視点を変えてみると、今までデメリットだと思っていたものも、いざとなればメリットにもなるということが私にとって大きな気づきでした。

漫画を描く時間を確保するための工夫（仕事選び）

部屋選びの次は仕事選びです。

色んな仕事を試した結果、個人的に早朝勤務が一番合っていました。

とはいえこれもあくまでも私の場合です。

どんな仕事が合っているのかはもちろん人によって違うと思います。

ちなみに、今まで漫画を描く時間が取れなかった時期は主に栄養士や写真館スタッフのバイトをしていました。

栄養士として働いていた時は、決められた時間に食事を提供するために早めに調理を開始したり、洗い物のために毎日残業が当たり前というところもありました。

写真館スタッフも楽しくてやりがいを感じていたため、時間外に着付けやヘアセット、商品知識の勉強をしたりしてました。

どちらも時間を確保するという点ではあまり向いていませんでした。

本気で漫画家を目指すなら、資格ややりがいにはこだわらず、あくまでも時間を確保するという観点で選んだほうがいいかもしれません。

その観点で選んだ結果、私には早朝勤務の仕事が合っていたということです。

まとめ

部屋選びも仕事選びも、私は今まで、

「部屋は広い方がいい」
「資格は活かしたほうがいい」
「やりがいのある仕事がいい」

など 世間一般の常識 のようなものに自分を当てはめてしまっていました。

私の周りには同じように漫画家を目指してる知り合いが一人もいなかったので、人と違う道を歩むという覚悟ができていなかったんだと思います。

でも、 人と同じような道 をなぞりながら 人と違う夢を追いかける方が、もっと 難易度が高い ということに気づきました。

漫画家志望に限らず 人と違う道 を選ぶのは不安が伴います。

だからこそ私は今まで思い切った決断ができずにいたのです。

そんな私がどのようにして不安と向き合えるようになったのか次回のコラムでまとめたいと思います。