トリマーになるためにトリミング学校には通うべき? 学校の選び方と卒業後の進路を解説
主婦で二人の子育て中の現役トリマーりんごです。
自宅トリミングサロンを開業して10年になります。
トリマー向けのお悩み解決ブログ『とりまーる。』も運営中です。
とりまーる。
今回はトリマーになる方法、学校選びのポイントについて解説します。
トリマーになるには:トリミング学校の選び方
じつはトリマーは理美容師のように働くために必要な国家資格というものがありません。
国家資格の代わりに民間の資格があり、雇う場合の目安にされることが多いです。
・トリミング学校へ通う
・通信講座を受ける
通う期間が長く費用もかかるトリミング学校に通うよりも、手軽な通信講座でも資格が取れた方が良いと考える方もいるかもしれませんが…
はっきりと言っておきます。
通信講座よりもトリミング学校でしっかり学ばれることをおすすめします。
理由は簡単、トリミングサロンの現場では資格の有無よりも実力が重視されるからです。
失敗しないトリミング学校の選び方
トリミング学校を選ぶ時に一番重視するべきなのが、トリミングの技術をしっかりと身に付けられるかどうかです。
そのため実習が豊富でトリミングの頭数を多くこなせるかどうかを学校を選ぶ時の基準にすると良いでしょう。
・犬1頭を何人で担当するのか
学校によっては座学(講義)が多く実習日が少ないところや、犬1頭に対して3~4人でトリミングを行なうところもあります。
生徒数に対してモデル犬(学校に連れて来てくれるお客様の犬)の頭数が少ないとこういうことが起こります。
私が行った学校では、
・1頭を1人で担当
・上級生になると1人で1日に2~3頭を担当する
という感じで、トリミング実習に力を入れている学校だったので、卒業後は即戦力を目指すというイメージでした。
それでも実際のトリミングサロンでは1日2~3頭のペースでは全然戦力にはならないのですが、他の学校の生徒に比べるとトリミングができると評判が良かったようです。
個人的にはもう少し座学(講義)でしっかり犬のことを学びたいと思いましたが、勉強することは就職してからでもできるから大丈夫です。
トリミング学校卒業後の進路
学校卒業後の進路も気になるところです。
・トリミングサロンに就職する
・動物病院併設サロンに就職する
・ペットショップ(販売店)に就職する
・自分のお店を持つ(トリミングサロン・出張トリミング等)
トリミングサロンと動物病院併設サロンの違いは、就職先の動物病院によってはトリマーにも動物看護士と同じような仕事内容を求められる可能性があるということです。
通常、動物看護士になるにはトリミングの勉強にプラスして専門知識を得る必要があるので、動物看護科で勉強して動物看護士の資格を取得します。
小さな個人経営のような動物病院の場合、動物看護士の資格を持っていないトリマーにも診察中の犬の保定などを求める病院もありますので、面接のときにしっかり確認しておきましょう。
ペットショップに就職すると、販売業務や仔犬・仔猫のお世話などの仕事が多くなり、仕事全体に対してのトリミングの割合は少なくなります。
トリミング学校卒業後すぐに自分のお店を持って開業する強者もいますが、卒業直後の技術では不安な面も多いために、できれば数年はトリミングサロンへ就職して下積みをしておくことをおすすめします。
トリミング学校在学中におすすめのアルバイト
トリマーは犬を洗ってキレイにカットするという技術職ですが、お客様とのコミュニケーションをしっかり取り、要望をお聞きするという接客業の部分もあります。
犬が好きでトリマーを目指す人は多いと思うのですが、人と話すのが好きだとか接客が得意だからとトリマーを選ぶ人はあまりいないと思います。
トリミング専門学校の時に出会った生徒たちは、むしろ人と話すのが苦手という人が多かったです。
トリミングサロンへ就職したら接客は必須スキルになってくるので、人と話すのが苦手、接客未経験の方は苦しい新人時代を送ることになりかねません。
そこでトリミング専門学校に通う間に接客業のバイトを経験しておくということをおすすめします。
コンビニでもカフェでも、服のショップでも接客業であれば構いません。
トリミング専門学校へ通う期間に、技術の向上のためにトリミングサロンへのバイトをしたいと考える方は多いと思います。
確かに現場を見ておくのも勉強になるし、仕事の流れが具体的に分かるようになるので良いことです。
夏休み期間やトリミングサロンが忙しい年末に短期間だけトリミングサロンへのバイトへ行き、普段は接客業のバイトがベストな選択かなと思います。
ちなみに私自身は高校生時代からトリミング専門学校へ通う間もたくさんの接客業のバイトをしてきました。
・レストラン
・パン屋さん
・ボウリング場
・靴屋さん
短期のバイトも含めればまだあります。
ボウリング場では接客の7大用語を教え込んでもらったり、常にホール全体を見渡して気を配っておくことをしっかりと教えてもらいました。
・いらっしゃいませ
・かしこまりました
・少々お待ちください
・お待たせいたしました
・恐れ入ります
・ありがとうございます
・申し訳ございません
靴屋さんでは、店頭のお客様への積極的な声掛け、電話対応の仕方なども身に着けることができました。
お客様からどんな靴をお探しかの情報を元に、ニーズに合った靴を提案するといったこともしていました。
自分が紹介した靴をお客様が気に入ってくれてお買い上げいただいたときは、お客様のお役に立てたとうれしかったことを覚えています。
上記のバイトでの経験があったことで、トリミングサロンへ就職して接客や電話対応が恥ずかしくてできないと苦労することはありませんでした。
初めての接客のときはお客様への声掛けひとつにドキドキして勇気がいるものです。
就職してからの不安を少しでも減らすために、接客業へのバイト経験はためになりますよ。