陸上選手の1日・生活スタイル
陸上選手の1日の過ごし方
シーズン中とシーズンオフではまったく違う
陸上選手の生活は、シーズン中とシーズンオフではまったく違います。
また、シーズン中でも、トラック&フィールド競技とロードレースの選手では、スケジュールが大きく違っています。
シーズン中は、出場する大会に合わせたスケジュールになってきます。
たとえば、ロードレースの選手だと、個人で出場する種目に向けた練習の期間と、チームとして出場する駅伝に向けた練習の期間で内容が異なります。
大会でよい結果を残すために、日本を離れて海外で高地合宿を行うこともあります。
逆にオフシーズンは、会社所属の選手は仕事をしたり、体のケアを行って次のシーズンに備えます。
自分に足りなかったものを見つめなおし、補強できる期間として時間を使う選手もいます。
オリンピックや世界陸上が開催される年
オリンピックや世界陸上の開催される年は、6月の日本選手権などの大きな大会が、代表決定大会に指定されます。
日本代表を狙う選手は、1年以上前から代表決定大会を意識した生活をしています。
オリンピックや世界陸上に出場するには、定められた期間内に標準記録を突破することが条件になります。
そのため、標準記録をいつ突破するか、そして、代表を決定する大会にいかに臨むか。
さらにはトレーニングや調整をどのようにしていくかも含めて綿密に計算した生活になります。
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試合日の陸上選手の1日
ここでは、陸上選手の大会当日の1日の動きをご紹介します。
練習日の陸上選手の1日
ここでは、企業の契約社員として競技生活を送る長距離選手の通常練習日の1日を紹介します。
陸上部の一員として行動しますが、契約社員は、会社の仕事を免除されています。
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陸上選手の1週間の流れ
トップ選手は大会に追われる
トラック&フィールド競技のシーズンは、4月〜10月頃までです。
シーズン中は、1、2週間ごとに大会があり、たいてい土曜、日曜に行われます。
マラソンや駅伝、競歩といったロードレースのシーズンは、基本的に11月〜3月です。
ですが、とくに駅伝に出場する選手の場合、トラック競技の1万メートルや5000m、3000mにも出場すると、1年を通じて大会に出場することになります。
さらに、トップレベルの選手になると、出場しなければならない大会が多く、大会へ出ることに追われるようになります。
次々とやってくる大会に向けて、平日に練習を行い、週末に試合に出場する日々になります。
そのため、企業に所属する社員選手の場合、大会直前は仕事が免除される企業が増えます。
大会に合わせてスケジュール調整をする
通常、大会の1週間から10日前になると、トレーニング量や強度を落とします。
たまに練習強度を上げて体に刺激を加えたり、体のゆがみをとるなどの身体調整をしながら、万全の状態で大会に臨みます。
大会は、全国各地で行われます。
大会会場が生活拠点から遠い場合、大会の2、3日前には会場近くのホテルに入り、会場で練習したり、調整する人もいます。
ロードレースの場合は、数日前に大会の開催地に入り、実際のコースを走って、確認しておきます。
大きな大会になると、大会前日にトップ選手が集まって記者会見が行われたり、レセプション(歓迎会)が開かれます。
大会会場までの移動手段
企業選手の場合、チームメイトと一緒に現地入りすることが多いです。
遠隔地の場合、移動は新幹線や飛行機が使われます。
大会会場が近いときは、当日、専用バスや電車、タクシーなどで会場入りします。
陸上選手は、他のスポーツに比べ荷物が少なく、移動は楽ですが、棒高跳びのポールやハンマー、槍は自分で持ち込むのが基本です。
大会が終了すると、その日のうちにそれぞれの生活拠点へ戻っていきます。
陸上選手の休日の過ごし方
シーズン中は、毎週のように大会がやってくるため、まとまった休みを取ることは難しいのが現実です。
しかし、それでもショッピングやカフェ巡りなど、街中で過ごしてリフレッシュする選手も多いようです。
もちろん、部屋の掃除や映画鑑賞などインドア派な趣味を持っている選手もいます。
過ごし方はそれぞれですが、次の目標に向かうための英気を養う大切な時間です。
陸上選手のオフシーズンの過ごし方
シーズンオフになると、社員選手は、会社で仕事する時間が増えます。
契約選手は、オフシーズンでも会社の仕事をする必要はありません。
シーズンオフは、休養とトレーニング、体のケアが中心になります。
とくに故障やケガをしていれば、治療を優先させたり、体に蓄積した疲労をとります。
シーズンオフには、トレーニングの一環として筋力トレーニングや体幹トレーニング、メンタルトレーニングなどを取り入れる選手もいます。
また、バスケットボールなど他のスポーツを取り入れて体を動かす選手もいます。