華やかなケーキの舞台裏、体力勝負なパティシエの仕事!

投稿者プロフィール

パティシエ ゆっかりんさん

30代前半(就労時) 女性経験:4年0ヶ月 香川県

退職済み / 正社員

投稿者の仕事満足度

総合満足度
3.00
仕事内容
3.50
やりがい
4.00
働きやすさ
2.50
給料・年収
2.50
休日・待遇
1.50
成長・将来性
4.00
メッセージ

専門学校を卒業しての入社でも、未経験のままの入社でも、はじめはお店でさせてもらえることはあまり変わりありません。

朝早くから出勤、夜も遅くまで仕事。

立ち仕事で休憩もご飯を食べて終了。重い小麦粉や砂糖を運んだり、大きなミキサーボウルを使っての作業など、体力的にはとてもつらい仕事です。

しかし、やる気さえあれば自分の技術を向上させることができ、少しずつ上達していくことに喜びを感じられます。

また自分が携わった商品をお客様がおいしそうに食べてくださったり、嬉しそうに買っていかれると、また良いものを作ろう、とやる気になります。

食べることが好きな方、お菓子が好きな方が向いていると思いますが、好きだけでは続かないのが現状です。忍耐力、体力も求められます。

仕事内容

私は地方の個人店、東京のカフェで勤めました。

個人店は家族経営だったので従業員が4名のみ(店長と奥さんも含む)。

人数が少なかったので販売員は奥さん以外おらず、パティシエも販売員を兼務していました。

私は未経験で入社し、何もできない状態からのスタートでした。

7時に出勤して、店頭の掃除。

その後ケーキの飾りつけ、シュークリームなどの詰め物。

開店時間になったら店頭へ出て販売の対応。

その間に焼き上げられた焼き菓子などを詰める作業。

お客さんも来ず、厨房に余裕があるタイミングでクッキーなどの焼き菓子から教えてもらいました。

なるには

私の場合は専門学校には行かず、社会人になってから未経験で入社しました。

多くの人は高校卒業後に専門学校に行き、卒業後に就職するのが一般的なようです。

専門学校に行っても行かなくても、最初に任せてもらえる仕事はほとんど変わりないと思います。

道具の名前や使い方、チョコなどで文字を書いたり、クリームの塗り方を知っていたりと有利なこともありますが、現場では即戦力にはなりません。

私自身は専門学校に行っていないため、基本の技術や道具の使い方、フランス語・製菓理論などが分からず最初は苦労しました。

しかし、現場で学びながら勉強するほうが効率よく学べると感じました。

現場では仕込む量も多く、効率の良い動きが求めらるのですが、これは技術の問題ではなく慣れと経験だと思います。

学校ではそのようなことは学べないので、私は早く現場に出て働くことをおすすめします。

やりがい

自分が作ったお菓子やケーキを嬉しそうに買っていかれたり、食べていただいたのを見た時がとても嬉しいですね!!

ケーキは心の栄養だと思うので、誰かの特別な日に使ってもらったり、食事の最後に笑顔を運べるというのが最大の魅力だと思います。

また、クリスマスなどでたくさんのケーキを作って売った時はやりきった感があります。

つらいこと

とにかく体力勝負なところが大変です。

20kg、30kgある砂糖や小麦粉を持ち上げたり、子供が入るくらいの大きなミキサーボウルに生クリームを何リットルも入れて、肩に担いで中身を出したりします。

女子だから体力面を考慮される、という考えは一切ありません。

勤務時間も長く、クリスマスや冬のシーズンは朝日が昇る前に出勤し、夜も終電前に帰る日が続くということもあります。

休憩時間以外はずっと立ちっぱなしです。

また場所によっては先輩やシェフに厳しい言葉を投げかけられることもあります。

体力的にも精神的にもつらい状況になるかもしれない、ということは覚悟しておいた方が良いと思います。

向いてる人

実験が好きな人や探求心が強い人がむいていると思います。

卵、砂糖、小麦粉、バター、同じ材料から調理法や分量で出来上がるものが変わります。

また全く同じ材料でも卵の泡立て方、温度、スピード、合わせ方などで全く出来上がりが違うものになります。

何故こうなるのか、何が失敗の原因だったのかなど追求できる人はパティシエに向いていると思います。

お菓子が好きなだけの人だと、パティシエは続けていくのが難しいかもしれません。

ただ、お菓子が好き、はパティシエになりたいと思う初めのきっかけだという人も多いと思います。

お菓子が好きというのは、食べるのが好きなのか、趣味で作り続けるのでは満足できないのかを考えてみると良いと思います。

志望理由

私自身が食べることが大好きで、小学生の頃にバレンタインで作ったブラウニーを友達にとても喜ばれたことがきっかけでした。

「お菓子を食べて嬉しいのは皆一緒なんだ!自分が作ったもので喜ばれるとすごく嬉しい!!」と感じたことがパティシエを目指したきっかけです。

高校生の時にパティシエになるか、安定しそうな栄養士になるかで悩みましたが進学校だったこともあり、大学進学をしました。

しかし社会人になっても小さいころから憧れていたパティシエになる夢を忘れられず、25歳の時にパティシエに転職をしました。

年下の先輩たちに怒られながら仕事をすることもあり、自分のふがいなさに泣きながら帰ることもありました。

もっと早くにこの仕事につけば良かった、と後悔することもありましたが、諦めなければスタートが遅くても成長していくことが出来るんだなと、任せられる仕事が増えるたびに感じていました。

成長スピードは本当にゆっくりでしたが、目に見えて出来ることが増えていくのは嬉しかったです。

働きやすさ

職場の人や店の考え方によるので一概には言えませんが、私の勤めていたお店は比較的良い人間関係でアットホームな雰囲気でした。

ただ上下関係が厳しかったり、体育会系な考え方のシェフがいる場合もあるので本当にお店次第です。

良くも悪くも男女平等で重いものも持たされるし、怒鳴られて怒られることもあったりします。

女性でも働いている方はたくさんいます。

ただ結婚して子どももいるような方はあまり見かけませんでした。

給料・年収

私が働いていた個人店は手取りが13万円以下でした。

もちろん未経験で入社したことも大きかったと思います。

また厚生年金、健康保険がついていなかったので自費で払わなければいけませんでした。

正社員で労働時間も決して短いわけではなかったので、時給にすると500円以下になることも…。

アルバイトのほうが稼げるなと思ったこともあります。

ホテルや大手チェーンなどしっかりしているところもたくさんあるので、待遇面も考慮してお店を選ぶことをお勧めします。

休日・待遇

個人店では定休日が週に1回、平日のみでした。

夏場はお客さんがあまり来なかった事もあり、早く退勤出来ることもありました(17時くらい)。

ただやはり友達や恋人との予定が合わず、プライベートとのバランスはあまりとれなかったです。

また厚生年金、健康保険への加入がなく自費ですべて払わなければいけなかったのが個人的にはつらかったです。

就職・転職

私は福利厚生や休日面で後悔したので、福利厚生がしっかりとしている所を選ぶことをおすすめします。

面接では体力的にきついけど大丈夫か、販売業務もすることになるが良いか、などを聞かれました。

個人店とカフェ、合わせて4年ほど働きましたが、やはり金銭的にも体力的にも長くは続けられないと判断し、30歳を機に私はパティシエをやめて新卒で働いた栄養士に戻りました。

とても夢のある仕事ですが、結婚や子供ができた時のことを考えて転職をしました。

20代であれば他業種、多職種で未経験でも雇ってもらえる可能性は高いです。

自分が何を重視しているのか、何を目標にしているのかをよく考えてパティシエとして頑張るのか、転職するのかを決めたほうが良いと思います。

恋愛・結婚

私が働いていた個人店、カフェでは結婚している人は僅かでした。

シェフや店長といった管理職の方(男性)のみ結婚されていました。

パティシエは職場内ではホールなどサービススタッフの人と付き合う人もいるようですが、私の見た中では出会いがないといって友達に紹介してもらったり、飲み会に出かけたりする方が多かったです。

また、専門学校や高校時代から付き合っているという方もいらっしゃいました。

女性の方は結婚後もこの仕事を続けるのであれば、パートになるなど時間を早くに切り上げられる方法を見つけたほうがいいかもしれません。

または、パートナーに帰宅時間が遅くなることを理解してもらう必要があると思います。

成長・将来性

新しい技術、最近の流行など勉強を続けていかなければいけないので、学ぶ意欲がある限り成長していくことができる仕事だと思います。

ただ、勤める場所が個人店なのか、ホテルなのかなどによって学ぶことができるスピードは変わってきます。

個人店だと人数が少ないため、様々なことを任せてもらいやすいです。

ホテルでは待遇面がしっかりしていますが、人数も多く、様々なポジションを任せてもらうまでに時間がかかります。

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