職種と業種の違いとは? 使い分けや「職業」との違いを解説

「職業」「業種」「職種」は、どれも似ているように思うかもしれませんが、いずれも違う意味を持っています。

ここで、それぞれの意味と使い分け方について、具体的な例を挙げながら説明していきます。

「職業」とは

『デジタル大辞泉』によると、「職業」とは、「生計を維持するために、人が日常従事する仕事。生業。職。」とあります。

人は皆それぞれ、生きるためにさまざまなことをしています。

そこで、「その人が日常的に主に何をして生活を成り立たせているか?」ということが職業になります。

なお、しばしば勘違いされがちですが、職業は、決してお金を稼ぐことだけが当てはまるわけではありません。

職業の例
  • 会社に勤めてお金をもらって生計を立てていれば「会社員」
  • 独立して自分の力で事業を経営する人であれば「自営業」
  • 学校で勉強して国民の義務を果たしている人は「学生」
  • 自宅で家事や育児をして生活を維持している人は「主婦」
  • 何の職業にもついていない人は「無職」

「業種」とは

次に、「業種」とは、「職業や工業などの事業の種類」のことを意味します。

業種の具体例
  • 農業
  • 建設業
  • 金融業

細かく分ければ1000近くあるとされますが、現在、総務省統計局では19に大別されています。

総務省統計局平成26年経済センサス‐基礎調査 産業分類一覧

「職種」とは

職種とは、「職業・職務の種類」のことを意味します。

会社員の場合
  • 事務職
  • 営業職
  • 企画職

このように、会社で具体的に携わっている業務内容が職種になります。

そのほか、専門性が高いとみなされる仕事も、職種の一種になります。

専門性が高いとみなされる仕事の例

ただし、これらの専門職に就いている人は、職種ではなく職業を聞かれた場合にも「パイロット」「アナウンサー」と話すことはよくあります。

実際の社会のなかでは明確な線引きがされておらず、場面によって使い分けられると考えておくとよいでしょう。

それぞれの使い分け方について

人は、何かしらの「職業」についています。

もし職業を聞かれたら、自分の立場によって「会社員」「学生」「主婦」と答えればよいでしょう。

一方、「業種」は会社としての活動目的を意味し、「職種」は、自分自身が会社で行っている業務内容を指します。

「業種と職種」に関しては、セットで考えるとわかりやすいです。

業種と職種の例

ここで注意したいのは、たとえ同じ職種であっても、業種によって具体的な業務内容は異なるという点です。

たとえば、「不動産業の営業職」と「製造業の営業職」では大きな違いがあります。

不動産業の営業であれば、主に個人のお客さまに対して戸建てやマンションを販売するのが仕事、一方、製造業の営業職の場合は、販売店に対して自社の製品を売り込むことが仕事、といった具合です。





職業・業種・職種の違いのまとめ

「職業」「業種」「職種」という言葉に関して、普段、あまり意識せずに使っていた人も多いかもしれません。

しかし、就職・転職の面接などでは、「希望する職種」や「以前働いていた業種」について聞かれることも多くなります。

仕事内容について調べていく際も、それぞれの言葉の意味を知っておくことで、より深く理解できるようになるでしょう。

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