公務員の雇用形態(6選)(読了時間:4分42秒)

民間企業では「正社員」のほか、「契約社員」や「派遣社員」など多様な雇用形態によって働く人がいますが、公務員も同様に、雇用条件の違いなどによってさまざまな働き方をしている人がいます。

今回ここでは、公務員の代表的な雇用形態の種類と特徴について紹介します。

任期を定めず、常勤で働く形態

公務員の雇用形態にはさまざまなものがありますが、公務員試験に合格し、正式に採用された常勤として働くのが「正規職員」という雇用形態です。

正規職員は任期も定められていないため、自ら辞職したり、何か問題を起こしたりしない限りは定年退職まで勤め上げることが可能です。

配属先ごとに責任ある業務を任される一方、給料や待遇などについては、他の公務員の雇用形態と比べても最も恵まれているといえます。

正規職員

任期を定めない常勤の職員として働く公務員のことをいい、企業でいえば正社員にあたる形で「正職員」と呼ばれることもあります。

ただし、いずれも法令上の呼称ではありません。

「法定の事由による場合のほかは、職員の意に反して、降任、休職、免職されない」といった身分保障の対象となるため、問題を起こさない限りは定年退職まで勤め上げることができ、雇用形態としては最も安定しているといえます。

給料や待遇、さまざまな福利厚生が適用されるなどの面でも安定性は高いですが、それぞれの職場において責任ある職務を任されるため、勤続年数や実績に従って昇進・昇給することや、数年ごと(人によって異なる)の転勤や異動の対象にもなります。

定められた期間だけ働く形態

公務員として働く人のなかには、何らかの理由で一時的に雇用されたり、定められた期間のみ働いたりしている人もいます。

「臨時的任用職員」は、正規職員が一時的に不足した場合や、臨時の職が設置された場合などに採用される形態です。

こちらは6ヵ月を限度とする任期を切って雇用され、その後の更新が認められるのは1回のみとなりますが、雇用期間中についての業務内容は正規職員と同様で、待遇も正規職員に準じるものを受けることができます。

常勤勤務と短時間勤務の2種類があります。

「任期付採用職員」は、採用時に任期を定めて採用される雇用形態です。

業務量が増加する場合など、一定期間のみ職員の増員が必要な場合に採用されることが多くなっています。

基本的に、雇用期間中は正規職員に準じる待遇を受けることができます。

「再任用職員」は、定年退職等によって一旦退職した職員のうち、1年以内の任期を定めて再任用される雇用形態です。

この雇用形態では、常勤勤務と短時間勤務の2種類に分けられます。

臨時的任用職員

臨時的任用職員とは、正規職員が産前産後休暇や育児休業を取得するなどの理由によって一時的に欠けるなどの緊急の場合や、臨時の職が設置された場合などに、緊急避難的に置くことが法律で認められた職員のことをいいます。

略して「臨時職員」とも呼ばれます。

あくまでも「臨時」での働き方となるため、正規職員のように定年まで働くことはできません。

6ヵ月を限度とする任期を切って雇用され、その後の更新が認められるのは1回のみとなっています。

ただし、雇用期間中は正規職員に準じる待遇を受けることができ、業務内容も正規職員と同様のものとなっています。

なお、昇給や転属はないことのほか、人によっては常勤ではなく短時間の勤務となる場合もあり、その場合はもらえる給料にも限りがあります。

任期付採用職員

任期付採用職員とは、定年まで働き続けることができる正職員とは異なり、採用時に任期を定めて採用される職員のことをいいます。

高度な専門的知識を有する人を一定期間のみ必要とする場合や、特定の業務量が増大する見込みなどから一定期間職員の増員が必要な場合などに採用されます。

任期付採用職員の中でも、職員が育児休業を取得した際に、その職員の代替となる「育児休業代替任期付職員」と、募集時から採用予定日や任用期間を定「その他の任期付職員等」に分かれており、種類によって働き方が異なります。

基本的に、雇用期間中は正職員に準じる待遇を受けることができます。

再任用職員

再任用職員とは、定年退職等によって一旦退職した職員の中から、1年以内の任期を定めて再任用された職員のことをいいます。

本人の希望があったうえで、退職以前の勤務実績等を基に任用されます。

臨時的任用職員と同様、再任用職員も「常勤(フルタイム)勤務職員」と、それよりも短い時間の勤務となる「短時間勤務職員」の2種類に分かれます。

再任用職員の休暇は定年退職前の職員と同様となりますが、給与は定年前と異なり、採用の際にあらためて格付けが行われ決定されます。

職務は定年退職前の職員と同等とされ、人事評価の対象となります。

退職金の支給はありませんが、フルタイム勤務を行う際は、雇用保険の加入や共済組合員になることができます。

定められた時間内で働く形態

いわゆるフルタイムではなく、短時間や限られた時間内で働く雇用形態を紹介します。

一週間の勤務時間が正規職員の4分の3以内で働く公務員の雇用形態は、「非常勤職員」と呼ばれます。

非常勤職員は特別職と一般職に分かれ、一般職では事務など常勤職員の補助的な仕事を任されることが多くなっています。

「任期付短時間勤務職員」は、「3年以内(場合によっては5年以内)」の任期を定めて働く職員で、1日の勤務時間は7時間45分以内、かつ1週間の勤務時間は31時間以内となっています。

非常勤職員

非常勤職員とは、常勤勤務をしない職員のことを意味します。

非常勤職員の中でも、主に教育委員会の理事や市会議員、消防団員、審議会や審査会の委員のような「特別職」のものと、嘱託職員等にあたる「一般職」のものに分かれます。

一般職の非常勤職員の場合、業務内容はあくまでも常勤職員の補助的な事務に当たるものとされており、責任ある仕事を任されることはほとんどなく、昇進することもありません。

よって、給料や待遇も常勤の職員に比べると不安定なものになりがちです。

任期付短時間勤務職員

任期付短時間勤務職員とは、一定の期間内に終了することが見込まれる業務や、一定の期間内に限り業務量の増加が見込まれる業務を行う場合などに、「3年以内(場合によっては5年以内)」という任期を定めて働く職員のことをいいます。

任期付短時間勤務職員の1日の勤務時間は7時間45分以内、かつ1週間の勤務時間は31時間以内となっていますが、時間外勤務が発生することもあります。

その際の時間外勤務手当ほか、地域手当、期末勤勉手当、通勤手当等は支給されますが、昇給制度は採用されておらず、退職金や生活のための扶養手当や住居手当等は支給されないものとなっています。

一般的に、将来の進路として公務員を目指す人の多くは「正規職員」を目指すことでしょう。

安定性の面でいえば、もちろん正規職員がベストな選択肢だといえるでしょうが、ここで挙げた通り、その他の雇用形態によって公務員の仕事を経験することも可能です。

正規職員以外の募集は自治体によって不定期で行われることも多く、募集される雇用形態の詳しい働き方がわかりにくい場合もあるかもしれません。

興味がある方は、各自治体のホームページなどから採用募集情報をチェックしてみてください。

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