大学院の入試・試験の方法は?

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大学院に進学する場合、入試を受験して合格する必要があります。

ただし、入試と言っても大学入試とはスケジュールや受験科目など、大きく異なる点が多々あるため注意が必要です。

大学院入試を受ける際の勉強方法や注意点など、意識しておくべきポイントをまとめました。

大学院への進学を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

大学院入試の概要

大学院入試は大学入試と比べて受験する人の数が少なく、情報も限られているのが実情です。

そのため、入試のスケジュールや試験科目など、事前に知っておくべき点をしっかりと確認しておく必要があります。

大学院入試のスケジュール、試験科目、難易度について整理しておきましょう。

また、大学院にも推薦入試があります。

推薦入試を受ける場合の注意点についても確認しておきましょう。

大学院入試のスケジュール

大学院入試には秋入試と春入試があります。

秋入試がメインとなる試験日程で、春入試は二次試験的な位置づけとなっています。

秋入試は7月〜10月頃の期間内に実施されることが多く、春入試は1月〜3月の期間内に実施されることが多いです。

国立大学院や一部の私立大学院は年1回のみ入試を実施していることもありますので、志望する大学院の試験日程をよく確認しておくようにしましょう。

秋入試・春入試ともに、願書の提出は入試のおよそ1ヶ月半前となっていることがほとんどですので、忘れずに準備を進めて提出する必要があります。

秋入試がメインの試験日程となることから、大学院に進学する場合は大学3年次の1月頃から試験勉強を始めておくのが望ましいでしょう。

大学院入試の試験科目

大学院入試は試験科目が大学入試と比べて少ないのが特徴です。

大学入試では幅広い科目の学力を問われるのに対して、大学院入試ではとくに専門科目における学力が重視されるからです。

志望する大学院や専攻によって異なりますが、一般的には英語+専門科目、または専門科目2〜3科目のパターンがよく見られます。

ただし、理系の分野においては大学院入試でも数学を必須科目としていることがあります。

英語は大学院で独自試験を実施することもありますが、TOEFLやTOEICのスコアを事前に受検し、スコアを提出することもあります。

大学院での研究内容は大学よりも専門性が高く、海外の論文や文献を調べる機会も増えますので、英語の配点やスコアの比重を高く設定している大学院が多く見られます。

また、面接試験や口頭試問を実施している大学院もありますので、面接対策も試験対策として重要な位置を占めています。

大学院入試の難易度

日本の大学の多くは「入学するのが難しく卒業するのは比較的容易」と言われていますが、大学院の場合は「入学するのは比較的容易で修了するのが難しい」ケースが多いと言えます。

修士論文や博士論文が審査に合格しなければ大学院を修了することができないのが主な理由です。

そのため、大学院入試は「落とすための試験」というよりは、大学院での研究に耐えうるだけの学力が身についているかを確認するための試験となっています。

難易度としては、おおむね大学院が所属する大学の偏差値と連動していると考えていいでしょう。

大学よりも入りやすいとはいえ、入試を実施する以上、とくに専門科目と英語の学力面で基準を満たしていないと判断されれば不合格となる場合があります。

大学院の推薦入試

大学院にも大学と同様、推薦入試があります。

一般入試のおよそ1ヶ月前に推薦入試が実施されるのが一般的です。

推薦入試の受験は、大学院が所属する大学の内部生を優先されることがほとんどです。

ただし、大学院によっては外部生や社会人の推薦を受け入れていることもあります。

推薦入試では主に面接試験と小論文試験が実施され、研究計画書を元に大学院で取り組もうとしている研究内容を中心に合否が判断されます。

高校での学業成績が重視される大学入試と比べて、大学院の推薦入試は大学での研究成果や実績が重視される傾向があります。

大学の研究室やゼミで優れた成果を上げてきた学生は、指導教授の推薦により実質的に合格が決定している状態で推薦入試を受験することもあります。

大学院入試の勉強方法

大学入試と比べて大学院入試は受かりやすいとはいえ、志望する大学院の入試に合わせた対策を講じておくことは必須です。

では、大学院入試に向けて具体的にどのような勉強をしておく必要があるのでしょうか。

大学院入試の勉強方法について、主に3つの観点から解説します。

過去問を入手して効率よく勉強する

志望する大学院が決まったら、必ず大学院入試の過去問を入手しましょう。

過去問は大学院のWebサイトからダウンロードできることもありますが、見当たらない場合は研究室見学などの機会に問い合わせることで入手可能です。

大学院の入試問題は所属する研究室での研究内容に耐えうる学力が身についているかを確認するためのものですので、過去問と同程度の難易度、傾向の問題が出題される可能性が高いと言えます。

そのため、過去に出題された問題とその傾向を知っておくことで、効率的に入試対策を講じることができます。

過去問の内容を確認したら、過去問と同レベルの難易度・傾向の問題が少なくとも7〜8割は理解できるように勉強を進めていきましょう。

選択科目は得意な科目を選ぶ

大学院や専攻によっては、選択科目が設けられている場合があります。

大学での専攻と一致しているか、少なくとも親和性のある科目を選ぶことが大切です。

ここでゼロから勉強し直さなくてはならない科目を選択してしまうと、学力面で基準を満たしていないと見なされ合格できない可能性があるからです。

大学院の入試は論述が中心ですので、大学の授業やゼミで使ってきた専門書を中心に、文章で論じられるレベルまで勉強しておく必要があります。

大学内部から大学院へと進学する場合、専門科目の授業やゼミで使用したテキストは有力な入試対策教材となります。

過去に提出したレポートや大学での試験内容も思い出しながら、改めて知識を整理していくようにしましょう。

TOEIC、TOEFLのスコアを取っておく

前に触れたように、大学院によってはTOEICやTOEFLのスコアを提出することで英語の入試に代替している場合があります。

そのため、大学院への進学を検討している人はできるだけ早い段階でこれらの検定試験を受検し、一定以上のスコアを取っておくことが重要です。

TOEICやTOEFLは複数回受検することができますので、目標とするスコアに届かなかった場合でも勉強期間を設けて再度受検することにより、スコアを伸ばしておくことができます。

見方を変えれば、TOEICやTOEFLのスコアは大学院の入試前に合格をより確実なものにできる希少な材料となります。

できるだけ早めに受検して、目標とするスコアを取っておくようにしましょう。

大学院入試の注意点

大学院入試を受けるにあたり、いくつか注意しておくべきポイントがあります。

とくに外部の大学院を受験する場合や、推薦入試を受験する場合は注意が必要です。

事前に講じておくべき対策が内部からの受験や一般入試とは異なることも多いため、入試対策に取り組む際には注意点を知っておくようにしましょう。

外部生は専門科目のハードルが上がりやすい

大学院での研究内容は大学よりも専門性が高くなるため、入試においても専門科目で問われる知識は高度なものとなります。

大学院入試で課される専門科目の問題は、所属する大学の学部で研究されている内容が理解できるかどうかを基準に作成されていることも考えられます。

そのため、内部生にとっては大学の研究室やゼミで取り組んできた研究内容が理解できていれば、それほど難しいものではないこともあり得ます。

一方、外部生にとっては大学の学部でどのような研究が行われているのか知るための情報が不足しやすく、必然的に大学院入試のハードルも上がりやすくなります。

外部生を受け入れている大学院であれば外部から受験することももちろん可能ですが、内部生と比べてとくに専門科目のハードルが高くなっていることを前提として対策を講じる必要があります。

推薦入試では小論文、面接、口頭試問対策をしておく

大学院での研究は、大学と比べてより自発的に研究テーマを追究する姿勢が求められます。

そのため、研究の目的や見通しについて一人の研究者として確固とした考えを持って研究に取り組もうとしているかどうかが問われます。

推薦入試で行われる小論文や面接、口頭試問といった試験においても、取り組もうとしている研究内容について問われるものと考えて対策を講じる必要があります。

大学院の推薦入試は「落とすための試験」ではありませんが、大学院に進学して取り組みたい研究について最低減答えられないようでは不合格になる可能性も十分にあります。

専攻に関する基礎的な知識面も含めて、小論文、面接、口頭試問の準備を怠らないようにする必要があるでしょう。

大学院は大学と比べて入りやすいイメージがあるかもしれませんが、入試が実施される以上、しっかりと対策を講じた上で受験する必要があります。

入試のスケジュールや出題内容など、大学入試よりも情報が不足しやすい面がありますので、不明な点があれば大学院に問い合わせることが大切です。

大学院入試への対策を万全なものにし、自信をもって入試当日を迎えられるようにしましょう。