大学入学から必要になるお金はどれくらい? 実家と一人暮らしの違いは?

大学に進学すると授業料をはじめとする学費が必要になります。

しかし、大学生活で必要な費用は学費だけではありません。

とくに親元を離れて一人暮らしをする場合、食費や生活費も考慮してお金を準備しておく必要があります。

実家暮らしと一人暮らしでは必要なお金がどのくらい違うのか、大学生活で必要なお金について考えていきましょう。





大学入学時にかかる主な初期費用

大学に入学すると、それまでの高校生活とは生活が大きく変わります。

一人暮らしをする場合、生活するための部屋や家具、家電などもそろえておかなくてはなりません。

実家から持っていくものがあれば、引越業者に依頼する場合もあるでしょう。

何にどのくらいの費用が必要になるのか把握しておくことが重要です。

大学入学時にかかる主な費用について見ていきましょう。

賃貸アパート・マンションの契約にかかるお金

部屋を賃貸契約する場合、契約時に初期費用が必要になります。

初期費用とは、敷金・礼金・仲介手数料・火災保険料などです。

敷金・礼金は契約する物件によって異なりますが、目安として家賃の1ヶ月分がそれぞれかかるケースがよく見られます。

契約時には1ヶ月分の家賃を前払いすることも多いので、敷金・礼金と合わせると少なくとも3ヶ月分の家賃が必要になると考えておきましょう。

家賃は住む地域や交通機関の事情など周辺環境に大きく左右されます。

調査によれば一人暮らしの大学生の家賃は5〜6万円が26.8%と最多であり、6万円以下が半数を占めています。

一人暮らしの大学生の家賃(共益費・管理費を含む)
参考:suumo学生版

下の表は、家賃が6万円の場合に想定される初期費用の一例です。

敷金 60,000円
礼金 60,000円
前家賃 60,000円
仲介手数料 30,000円
火災保険料 8,000円
鍵交換費用 10,000円
保証料 30,000円
合計 258,000円

家具や家電、生活用品一式をそろえるためのお金

賃貸アパートやマンションには、家具が備え付けのタイプとそうでないタイプがあります。

備え付けでない部屋であれば、本棚やタンスなど必要な家具を自分で購入するか、実家から持ってくる必要があります。

家電に関しても、冷蔵庫や洗濯機、炊飯器、電子レンジ、掃除機、ドライヤーなどをそろえておく必要があります。

一人暮らしであれば冷蔵庫や洗濯機は大型のものは必要ありませんので、どちらも3万円前後で購入することができます。

他にも、自炊するためには調理器具や食器類が必要になります。

部屋によっては照明器具が備え付けでない場合もありますので、もし付いていなければ自分で購入して取り付けなくてはなりません。

歯ブラシやトイレットペーパーといった日用品も含めると、一人暮らしを始めるにあたって準備しなくてはならない物品は意外とたくさんあります。

家具や家電を一式すべてそろえる場合、目安として初期費用は15万円前後かかると考えておきましょう。

引越しにかかるお金

一人暮らしで荷物がそれほど多くなければ、引越は自家用車やレンタカーで済ませてしまう人もいます。

一方、実家から家具や家電を移動させるなど荷物が多い場合は、引越し業者に依頼することもあるでしょう。

引越し費用は業者の繁忙状況によって変動するので注意が必要です。

単身の引越しで荷物量が平均程度であれば、引越し費用は4万円前後で収まるケースがほとんどです。

しかし、2月〜4月は学生の入学・卒業や社会人の転勤が多い時期にあたるため、繁忙期の料金が適用されます。

繁忙期は、単身で荷物量が平均程度でも5万円前後に値上がりすることがあります。

引越し費用は移動距離や荷物量によっても変動しますので、できるだけ荷物量を減らすなど、費用を抑える工夫をすることも大切です。

大学生活で毎月かかる主な費用

引越しを終えると、いよいよ大学生活が始まります。

一人暮らしを始めるにあたって初期費用がかかるというイメージを持つ人は多いかもしれませんが、総額でかかる費用としては月々のランニングコストのほうが多くなります。

毎月かかる費用にはどのような項目があるか把握し、抑えられるものはできるだけ抑えると出費を減らすことができます。

毎月の家賃・光熱費・通信費

部屋の家賃は毎月必ず支払わなくてはなりません。

物件の契約内容によりますが、一般的には2年に1回、家賃1ヶ月分の更新料がかかるケースがよく見られます。

4年間トータルで考える場合、賃貸物件の更新料も考慮に入れておく必要があります。

また、電気代や水道料、ガス代といった光熱費の支払いも発生します。

目安として、水道・電気・ガスを合わせて月10,000〜15,000円かかると考えておきましょう。

通信費とは、スマートフォンやインターネットプロバイダの利用料として月々必要になる費用のことです。

加入するプランにもよりますが、目安として月1万円前後を想定しておきましょう。

食費や交通費・書籍代

食費は自炊するかどうかによって大きく変わります。

完全に自炊するのであれば、月2〜3万円に抑えることも可能です。

一方で、自炊を全くせず外食やコンビニで済ませる場合、月5万円以上かかることも想定されます。

大学に通学するための交通費も必要です。

電車やバスであれば、通学定期を利用することで費用を抑えることができます。

バイクや自転車で通学する場合、ガソリン代や保険料、駐輪場の費用なども必要になります。

大学の授業で必要な教科書や書籍を購入するための費用も無視できません。

専門書は一般書よりも1冊あたりの価格が高くなりがちなので、受講する講義の数だけ書籍をそろえるとなると、費用は数万円にのぼることもあります。

交際費や娯楽費

大学生活が始まり新しい友人ができると、授業後や休日に遊びに行く機会も増えるでしょう。

サークルに入るとサークルでの活動にもお金がかかるため、こうした費用も織り込んで計画しておく必要があります。

大学生の交際費・娯楽費の平均はおよそ月2万円と言われることがありますが、人によって出費は大きく異なります。

あまり多額の出費が重なってしまうと、アルバイトで稼いだお金をほとんど交際費や娯楽費に費やしてしまうことにもなりかねません。

交際費・娯楽費としていくら使ったのか分かりやすくするためにも、友人との外食費を食費に含めてしまうのではなく、交際費として分けて考える習慣を身につけるといいでしょう。

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実家と一人暮らしの違いとは?

ここまで一人暮らしをする場合の出費について主に見てきました。

では、実家から通学する場合、一人暮らしと比べてどのような違いがあるのでしょうか。

実家と一人暮らしのメリット・デメリットを比較しながら、それぞれの出費の違いについて確認しておきましょう。

費用が抑えられるのは圧倒的に実家暮らし

一人暮らしと実家暮らしでは、実家のほうが大学4年間でかかる費用を抑えられるのは明らかです。

家賃がかからないだけでなく、実家で食事をすることも多くなりやすいため、通学のための交通費以外はほとんどかからないからです。

実家から通学するのであれば、家電や家具を新たに購入する必要はなく、初期費用を大幅に抑えることができます。

もし大学が実家から通える範囲であれば、費用面を考えれば実家から通学するほうが圧倒的に有利です。

一人暮らしをするなら食費をいかに節約するかがポイント

一人暮らしをする上で出費がかさむのは「食費」です。

自宅に用意されていた食材を使って調理すれば新たに費用はかかりませんが、外食すれば1,000円近くかかってしまうこともあります。

毎食を完全に自炊でまかなうのは難しい場合もあるかもしれませんが、お米だけは炊くようにしたり、レトルト食品をうまく組み合わせるなど工夫を加えることで、外食よりも費用を抑えることができます。

1日あたり、1食あたりにかける食費を決めておくなどして、外食が続かないよう節約することが大切です。

通学時間などお金以外のコスト面で実家が不利なこともある

大学生活にかかる費用面で実家暮らしが一人暮らしよりも有利なのは前に述べた通りです。

ただし、実家と大学の距離によっては毎日の通学に時間がかかってしまうなど、一人暮らしよりも不利な面もあります。

仮に通学に片道1時間かかるとすると、毎日往復で2時間かかっていることになり、1週間で10時間、1ヶ月で40時間を通学だけのために費やすことになります。

この時間を使って勉強やアルバイトをすれば、自分にとって将来の糧となる経験を得ることもできるはずです。

また、通学時間が長いと体力面でも大変です。

通学で疲れてしまい、大学と自宅を往復しているだけの生活になってしまうようでは、せっかく大学に通っていても勉強時間が確保できないことも考えられます。

通学にかかる時間・労力といったお金以外のコストが見過ごせないことも考慮した上で、実家から通学するか一人暮らしをするか選択するようにしましょう。

この記事のまとめ

大学生活で必要なお金と聞くと、学費を真っ先にイメージする人が多いはずです。

しかし、学費以外にも学生生活に必要な費用には多くの項目があります。

節約できるものは節約し、4年間で必要な費用をできるだけ抑えることが大切です。

とくに大学生活のスタートと同時に初めて一人暮らしをする場合、どのくらいの費用が必要になるのか見当もつかないかもしれません。

まずは必要な費用を項目別に整理し、月間・年間でどのくらいのお金を使うことになるのか試算することから始めましょう。

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