物理学(読了時間:1秒)

物理学の概要・理念

物理学は、自然界のあらゆる現象を観察し、その根本にある法則を探る学問です。

研究対象は元素から宇宙まで及び、基礎となる理論を学ぶだけでなく、実験や演習によって理論が正しいかどうかを確かめる立証科学の考え方が重視されています。

現象を観察し、そこから得られた仮説を法則化したのち、実際にその通りであるかどうかを実験などを通じて立証していきます。

もともとは複雑に入り組んだ自然現象から本質的な法則を見出だす学問とされていましたが、現代においては自然界で生じ得ない状況を人為的に作り出し、その環境下で実験を行うこともあります。

物理学の基礎となるのは数学であり、数学を用いてさまざまな現象を法則化していくことから、物理学を学ぶ上で数学の力は必須となります。

近年では、ベンチャー企業がロケットを作ったり人工衛星を軌道に乗せたりと、物理学の知識を持つ人材が注目を集めています。

物事の本質にあたる法則を見出だす学問という意味においても、物理学は時代の変化に左右されることなく必要とされ続けていく学問の1つと言えるでしょう。

物理学で学ぶこと

物理学には大きく分けて5つの分野があります。

力学では力と運動に関する現象を、微分・積分を利用して解明していきます。

電磁気学では、電流と磁力の関係について研究します。

量子力学では、電子や素粒子の性質や働きについて体系的に学びます。

統計力学は力学の一種で、分子・原子・素粒子の運動から物理法則を見出だす手法について探求します。

熱力学は熱現象の法則性を、エネルギー保存、エントロピー増大、絶対零度への到達不能の3つの理論を柱として研究します。

いずれの分野においても、まずは講義で基礎となる理論を習得したのち、実験や実習を通じて理論を立証していきます。

ときには実験機器を手作りするなど、大がかりな実験が必要になる場合もあります。

物理学の大学での授業科目の例

力学

運動や振動について、微分・積分を基礎として理論化した原理を学びます。

量子力学

分子や原子、電子などの微視的な物理現象について研究します。

究極物質研究

原子核や素粒子に関する研究を行い、トップクォーク、ニュートリノといった物質の姿についても探求します。

物性物理研究

超伝導物質などの新物質の発見で知られる研究分野で、物質の構造や性質を追究します。

宇宙物理研究

天体の生成や地球の成り立ち、ブラックホールに関する研究など、物理学を応用した宇宙研究を行います。

物理学のレポート・テーマの例

物理学のレポートは、実験レポートとして書く場合も多いことから、1本のレポートを仕上げるために多くの時間と労力が費やされていることもめずらしくありません。

仮説を立てたように実験結果が出ないときは、振り出しに戻ってやり直さなくてはならないこともあります。

  • ・粘性係数測定について
  • ・重力の磁気効果について
  • ・位相的場の理論と超弦理論の関係
  • ・暗黒エネルギーについて
  • ・ブラックホールと熱力学

物理学と関連する学問

物理学と関連の深い学問としては、数学が挙げられます。

自然現象の中から法則を見出し、理論化していく過程で基礎となるのが数学の考え方ですので、数学の力は否応なく求められることになります。

宇宙物理学の分野においては、古くから天文学で研究されてきたことについて物理学の視点から法則化を試みるケースも少なくありません。

また、化学の一分野として量子化学があり、量子力学に基づいて化学の諸問題を論じることから、量子力学とは関連性の高い学問領域と言えます。

物理学を学んで就職に有利な業界・仕事

物理学を学んで就職が有利になりやすい業界としては、製造業、IT系、教育業界が挙げられます。

製造業では電機や精密機械メーカーは人気がありますが、研究職として就職するとは限らず、総合職など他の学問を学んできた場合と同じ働き方をするケースも多いようです。

IT系企業にてエンジニアとなる人も少なくありません。

教育業界については、物理の高校教員や理科の中学教員のほか、参考書や問題集を発刊する出版社といった選択肢も考えられます。

このように、物理学を学んだことで有利になりやすい業界や職種はいくつも存在します。

直接的に物理学の知識が活かせる仕事ではなかったとしても、論理的思考や数的処理において優れた能力を持った人材として見てもらえることが少なくないため、物理学を学んだことが就職においてプラスに働く場面は少なからずあるはずです。

実際には金融業界など、物理学の専門性とは直接関係のない分野に就職する人も多く、人気も高い傾向があるようです。

物理学の知識は人生でどう役立つ?

物理学はさまざまな現象の背景にある法則を見つけ出していく学問ですので、本質を捉えるための思考が身につくとともに、仮説を検証して立証するプロセスを学ぶのに役立ちます。

不確かな状況から法則を見出だそうとするとき、抽象度を高めてより本質に迫ろうとするものです。

仕事や日常生活のあらゆる場面において、客観的な事実の積み重ねから本質に迫ろうとする思考法は、冷静で客観的な判断を下すにあたって役立つでしょう。

また、物理学を研究する上で大切なこととして、いろいろなものに関心を寄せる好奇心が挙げられます。

「なぜだろうか?」と関心を持って探求する気持ちを大切にできれば、社会に出て働く際にも好奇心を失うことなく仕事に取り組めるはずです。

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