「メソッド」とは
今回はこの「メソッド」について説明します。
「メソッド」の意味
メソッドとは、「方法」とか「方式」という意味を持つ英語の「method」をカタカナにしたものです。
スポーツや音楽が上達するための方法や、ビジネスなどさまざまな分野で問題を解決するための方法が体系的にまとめられたものを「メソッド」といいます。
メソッドは考え出した人の名前をつけることがあります。
たとえば、音楽の教育方法で有名なものに「鈴木メソッド」というものがありますが、これは鈴木さんが編み出した手法のことです。
これは赤ちゃんが母国語を自然に身に付けるように、音楽に囲まれた環境で子どもの頃から教育を受ければ、誰でも音楽的な才能を伸ばすことができるという考えにものづいた教育方法です。
ビジネスにおいても、問題を解決するメソッドやマーケティングのメソッド、経営を革新するためのメソッドなどさまざまなメソッドがあります。
ビジネスの現場で使われる「メソッド」
ビジネスにおいてよく使われているメソッドの一つに「KJ法」というものがあります。
これは文化人類学者の川喜田二郎という人が1970年代の日本で開発したメソッドです。
「KJ法」とはある問題について考えるときに、漠然としすぎていて、どこをどう改善して行ったら良いのかわからないようなときに効力を発揮する方法です。
例えば会社のグループ内で「なぜ最近業績が伸びないのか」ということについて問題を提起したとします。
KJ法ではまずその原因として考えられることをグループ一人ひとりが付箋紙に思いつく限り書いていきます。
書く時は付箋紙一枚に対して一つの項目だけ書くことが大切です。
たとえば「販促活動が不足している」「社員が不足している」「新製品が少ない」など、付箋紙一枚に一つづつ、なるべく多くその要因となるものをみんなで書き出します。
書いたものはボードにランダムに次々に貼っていきます。
そうやって要因として考えられることをたくさんあげていくと、その中から似たような内容のものが出てきます。
そうしたら貼り替えてまとめてグループ化していきます。
たとえば「製品に対するクレームが多い」「検査段階での欠陥がよく見られる」という内容は品質管理という視点から見れば同じグループに入りますよ。
このようにグループ分けしたら、そのグループ一つひとつにラベリングをしていきます。
たとえば品質管理という面で共通点があるグループには「品質管理」と名付けます。
このように問題を洗い出して行くと、業績が伸びないという漠然とした問題点がだんだんに細分化されていき、改善点が具体的に見えてきます。
このような問題解決方法がKJ法というメソッドです。これは社内だけでなく、自分でものを考えるときにも使える方法ですね。
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「メソッド」という言葉を使うシチュエーションと会話例
メソッドという言葉を使う場合は、何かのやり方についての会話などで使われます。
「業績を伸ばして行くいい方法はないかな」「KJ法という評判のメソッドがあることをこの前知りました。その本をお貸ししますので試して見ませんか」というように使います。
例えばジャズやポピュラー音楽の分野で有名な音楽理論にバークリー・メソッドというものがあります。
そこで「ジャズをやりたいのでバークリー・メソッドを学ぼうと思っています。」と言うこともあるでしょう。
メソッドというのは別に誰かから学ばなければならないこととは限りません。
自分が試行錯誤して学んできたことを他の人にもわかりやすく教えられるように体系づけることができれば、自分のメソッドを作ることができます。
たとえば自分で身につけた英語の勉強法を使って田中さんという人が塾を開きたいと思ったら「田中メソッドによる英語塾」というように名付けることもできます。
この記事のまとめ
「メソッド」とは何かを効率よく学んだり問題解決をするための体系づけられた方法のことをいいます。
ビジネスの世界でもさまざまなメソッドがあります。
既存のメソッドを試すことでさまざまな問題解決に効果を上げることもできますし、自分で学んだことをメソッドにすることもできます。
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