資格手当とは
仕事に就いた後も、資格取得までに得た知識などを仕事に活かせます。
さらにもう一つ、資格を持っていることで得られるメリットが「資格手当」です。
具体的にどんなものか、説明していきます。
資格手当とは
資格手当とは、仕事に活用できる資格を取った社員や、持っている社員に企業が支給する金銭のことです。
この手当を取り入れる企業の主な狙いは、資格取得による社員の能力向上や、資格取得者を増やして「多数の資格保有者を抱えた企業」として信用を得ることです。
資格手当には、給料に加算されて毎月支給される純然たる「資格手当」と、資格取得時のみに支給される「合格報奨金」の2種類があります。
2種類の内、どちらか一方が支給されることが多いようですが、中には両方支給する企業もあります。
主に、不動産業、建設業、IT業、金融業、医療業などに、資格手当のある企業が多くなっています。
資格手当の現状
どんな資格に、どれだけの金額の手当てがつくか、支給条件などは、業種、企業によってさまざまです。
対象となる資格
職業別に手当の対象となりやすい資格を挙げてみると、
不動産業では「宅建」(宅地建物取引士)
IT業は「基本情報技術者」
医療業(医療事務職)では「診療報酬請求事務能力認定試験」
などがあります。
一方、
「FP(ファイナンシャルプランナー)」1級・2級
「TOEIC」(650点以上など高得点の場合)
「中小企業診断士」
などの資格は、業種を問わず、資格手当が付く傾向があります。
金額と支給条件
資格手当の金額は、資格の難易度や仕事への関連度、企業規模や企業側の社員の資格取得への熱意の度合いなどにより、かなりの幅があります。
相場としては、合格報奨金が、5,000円~20万円、月額の資格手当が1,000円〜5万円ぐらい。
同じ資格への月額手当でも、ある企業では5万円、別の企業では3,000円ということがあります。
また、特に月額の資格手当については、「資格を持っているだけ」で支払われる場合もありますが、
・社内でその資格が必要な仕事を任された時から支給開始
・支給期間は数年間に限定
といった支給条件が付くケースもあります。
20代で正社員への就職・転職
今後、資格手当はどうなるか
最近、建設業や医療業など一部の業種を除いて、資格手当は、コスト削減などの理由から見直されたり、廃止されたりする傾向にあると言います。
見直す場合は、合格報奨金のみにしたり、月額手当を資格が不可欠な仕事の担当者だけに支給する形にしたりするケースが多いようです。
現在、対象とする資格を持っていれば毎月の資格手当を支給している企業でも、今後は、持っているだけでは手当が付かなくなる可能性があるわけです。
資格取得を狙う場合の注意点
さて、こうした資格手当の状況を踏まえ、資格を取ろうとする際の注意点をまとめてみます。
企業・業種の資格手当をチェック
まずは、就職・転職を考えている企業や業種の場合、どのような資格が手当の対象となるのかなどについて、就職情報サイトや企業のホームページなどを参考に調べてみます。
調べた結果を基に、取得すべき資格をピックアップしましょう。
「入社後に資格取得」が得か?
注意したいのは資格を取るタイミングです。
入社前に取得した資格には合格報奨金は出ないので、報奨金を狙う場合、就職・転職後に取得を目指さなければなりません。
中には、資格試験の受験費用の補助などをする企業もあります。
入社後の取得を目指すなら、この点も確認しましょう。
苦労に見合うだけの合格報奨金か?
難易度の高い資格であれば、取得までに、それなりの期間や費用がかかります。
「資格手当の見直し・廃止」傾向を考えると、入社後に資格取得に挑む場合、忙しい仕事の合間を縫って資格を取っても、合格報奨金しかもらえないかもしれません。
果たして報奨金が、苦労に見合った金額か、検討してみる必要があります。
場合によっては、資格手当は「もらえたらラッキー」ぐらいにとらえ、就職・転職前の余裕のある時に資格を取り、実力で評価されて、給料アップを狙うことも考えられます。
これらの点に注意して、マイペースで資格取得にチャレンジしましょう。
この記事のまとめ
資格手当とは、仕事に役立つ資格を取得したり、保有したりしている社員に企業が支払う金銭を指します。
自らが目指す業界では、どんな資格が、どういう条件で評価されるのかを踏まえつつ、資格取得を収入やキャリアアップに結び付けていきましょう。
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