医療事務の仕事の9つの良いところと5つの悪いところ
私は17年前から医療事務を始めました。
これから医療事務を目指す方に私の経験を通して感じた医療事務の良いところと悪いところをお伝えします。
医療事務の良いところ
①働き場所がたくさんある
全国どこにでも病院やクリニックはあります。
引っ越しをしても続けられますし、自分に合った医療機関に比較的簡単に代わることも出来ます。
私も夫の仕事の関係で何度か引っ越しをしましたが、すぐに新しい土地で医療事務の求人を見つけることが出来ました。
②色々な働き方が出来る
正社員として働くのはもちろん、週3回だけ午前中だけ夜の受付だけ又は月の最初の10日間だけという風な働き方も選べます。
今は副業も盛んな時代です。
病院の許可がもらえれば副業も可能です。
パートとして働き数か所の病院をかけもちしている方もいます。
③学歴不問
医療事務に学歴は不要です。
私の一番の友人は中学校を卒業した後に高校には進まず、色々とアルバイトをしていましたが上手くいかず、その後に病院の事務として働くようになり今では主任にまでなっています。
やる気と努力があれば学歴がなくても上に上がることが出来ます。
医療事務は門戸が広く開いている仕事です。
④資格不要
医療事務の資格は民間の試験のみで国家試験はありません。
民間の資格を取ってから働く人もいますが、実際のところ資格なしでも始められます。
また働きながら資格を取ることも出来ます。
私は最初に民間の医療事務資格を取って仕事を始めましたが、最初は全くその知識が役に立ちませんでした。
現場で経験を通して成長することが出来ます。
⑤多種多様な業務
医療事務は一般的には病院の窓口で働いている人と思われがちですが、事務所の中では他にも様々な仕事があります。
・病院の窓口で働く人
・その日の診療の計算をする人
・病院内の案内をする人
・外来で患者様の順番を呼ぶ人
・ドクターの補助(医師事務作業補助者)をする人
・統計を取ったりまとめたりする人(医療管理士)
・支払業務(レセプト請求)をする人
・保険証を確認したりカルテを整理する人
・入院患者様の事務のために病棟で仕事をする人
・看護師の補助をする人
・病院長の秘書をする人(医療秘書)
等々自分の得意分野を見つけることが出来ます。
⑥医療従事者として人の役に立てる
コロナ禍で医療従事者という言葉をよく耳にしました。
医療事務ももちろん医療従事者で大勢の患者様のために役立つ仕事です。
⑦病気の知識がつく
医療事務は事務の知識だけではありません。
業務を通じてこんな病気の時にはこんな治療をするのか、今流行っている感染症は何なのかなど、生きていく上で役に立つ知識がたくさん身に付きます。
私もたくさんの薬の名前と効能を覚えたので家族の服薬管理に役立てています。
⑧友人がたくさん出来る
医療事務には中学高校大学を卒業したばかりの若い人から、子育て中の人そして子育てを終えた60歳以上の人まで、様々な年代の人がいます。
世代を超えてたくさんの友人仲間が出来ます。
女性が多い職場なのでワイワイ賑やかに過ごすことが出来ます。
⑨ドクターと結婚?
ドクターとのやり取りや仕事も多いですし、恋愛結婚願望のある人ならばお付き合いまでに発展することがあるかもしれません。
ドクターだけでなく医療従事者との出会いを求めている人にはぴったりです。
医療事務の悪いところ
①給料が安い
最初は給料が安いと感じる人が多いようです。
しかし自分の努力によって少しづつですが昇給します。
キャリアを積んで給料の高い医療機関に移る人もたくさんいます。
私も最初は病院のパートで安い時給に不満がありその後キャリアを積んでからクリニックへ転職しました。
今では満足のいく給料を頂いています。
②月末月初が忙しい
これはレセプト請求業務に携わる場合ですが月末月初は残業が増えます。
土日でも出勤することがあります。
土日に家を空けられない方は家族の協力が必要になります。
③女性が多い職場でのトラブルも
こちらは良いところの⑧でも書きましたが、女性が多いゆえの縄張り争いやトラブルが生じることもあります。
④髪型化粧等に規則あり
病人相手の清潔さを求められる仕事です。
派手な髪型や化粧は認められません。
病院によってはネールやアクセサリー禁止、髪の毛の色・まとめ方にも規制があります。
詳しくは勤める予定の医療機関にお尋ねください。
⑤クレーマー患者の対応
病院ですので患者様は長時間待たされたり病院の治療に関して不満があると、イライラして事務にクレームをつけてくることがあります。
理不尽なことで頭にくることもありますが、相手は病人ですので怒らず冷静に患者様の気持ちを汲み取って、低姿勢に出ることが求められます。
正しいクレーム対策を身に着けなくてはいけません。
医療事務を目指す方へ
医療事務は地味な仕事ではありますが、困っている人の役に立てる素晴らしい仕事です。
仕事も最初は専門的で難しく感じると思いますが、じっくり学んでいくととても面白い仕事です。
医療の知識も身に付きますし自分や家族が病気をした時に役に立つこと間違いありません。
医療事務の良いところ、悪いところを挙げてみました。
少しはお役に立てましたでしょうか。
医療事務は一言で言うと地味だけれどもやりがいのある仕事です。
そして誰でもいつからでも始めることが出来ます。
誰かと競って成長していくのではなく自分のキャリアをじっくりと積み上げていく仕事です。
人とのコミュニケーションが好きな人もそうでない人にもきっと自分のやりがいを見つけることが出来ます。
まずは病院やクリニックで診察を受ける機会があったら医療事務がどういう仕事をしているかじっくりと観察してみて下さい。