自社養成航海士になるまでのエピソード 面接で聞かれたことは?
初めまして、船乗り君です。
ご覧頂きありがとうございます!
今回の記事では、自分の経験を基に下記のことをご説明したいと思います。
・自社養成航海士を目指したきっかけ
・採用試験全般(主に面接について)
以下、お付き合い頂けると幸いです!
自社養成航海士を目指したきっかけ
文系大学生だった私が航海士の自社養成制度を知ったのは、部活の先輩が勤めていたからです。
パイロットの自社養成は有名ですが、船にも同じ制度があるとは知られてないですよね。
その先輩は4年ほど勤務し、既に退職されていたのですが、だからこそ給与面など現役社員には聞きづらいことも教えて頂きました。
小さい頃から乗り物が大好きだった私は就活の際は、鉄道、航空、重工メーカーなど乗り物に関わる企業ばかり受けていました(笑)
採用試験全般(面接について)
※2015年のデータである旨、ご了承頂けたらと思います。2015年は面接が8月解禁となった異例の年です。なお、大学の就職課に提出した記録を基に作成しています。
1次面接(8月1日)
社員2人に対して学生3人で行われました。
社員は50歳くらいの海上職2名でした。
下記に質問内容と私の回答を掲載します。
自分の回答を忘れてしまったものもあるので、あくまでご参考まで(笑)
・「自己紹介、志望動機」
・「どんな貨物船に乗りたいか?(コンテナ船やLNG船といった種類について)」
・「新人が乗船するにあたって何が大切だと思うか」
→当直でペアになるフィリピン人操舵手とのコミュニケーションに努め、階級に関わらず謙虚に教えを乞う姿勢を持つこと。
・「乗船中、海賊にロケットランチャーを撃ち込まれたらどうする?」
→海賊からは護衛艦が守ってくれるし、放水や蛇行運転などの対処法があるから問題ないが、ミサイルには対処しようがないと思う。
・「将来、どんな社員になりたいか」
なお、ロケットランチャーについての質問は、当時アデン湾の海賊活動が活発だった事情があります。(現在はかなり減少しています)
2次面接(8月2日)
社員3人に対して学生2人で行われました。
社員は人事部所属の船長・機関長・女性社員(地上職)でした。
・「自己紹介」
・「なぜ船乗りに興味を持ったのか?」
→高校時代、友人に誘われ護衛艦の体験クルーズに参加したのがきっかけで船舶の操縦に興味を持った。
・「事務職ではなく、なぜ海上職なのか」
→事務職でも乗船研修や訪船等、現場に赴く機会はあるが、私はやはり巨大船を自分で操縦してみたい。また海上職は、海・陸双方で活躍でき、私にとって事務職より魅力的。
最終面接(8月4日)
私一人と役員5人で行われました。
「自己紹介」
「自社養成コースを知ったきっかけ」
「船や船乗りに興味を持ったきっかけ」
「親や友人は船乗りを志望することについて何と言ってるか」
→部活のOBで自社養成の先輩がおり、海上職の知名度が高いので(ボート部の)友人には特に驚かれてはいない。
以上が、私が聞かれた主な質問事項です。
船員という特殊な職種のため、仕事内容を理解しているかを見られているような気がしました。
面接員は和やかな人も、ぶっきらぼうに見える人もどっちもいますが、決して圧迫ではありません。
役員面接は堅い雰囲気という話も聞いていましたが、全くそんなことなかったです。
むしろ、一次・二次の方が硬かったような気がします。
質問内容は、乗船したときのことをイメージしながら答えさせるような内容が、特に一次では多かったです。
また、熱意や覚悟を確かめられる質問もされるので、用意が必要です。
熱意については、純粋に「乗り物の運転が好きだ・興味がある」など幼稚でもいいと思います。
できればその原体験となるものも持っていると強いと思います。(私の場合は護衛艦の体験航海。)
変に格好つけて、「国際物流の最前線で・・・」などというより、船や海が好きだとかロマンがあるといった素直な理由で十分だと思います。
覚悟については予想していたほど聞かれませんでした。
役員面接で、親の反応について聞かれただけでした。
私は聞かれませんでしたが、同期の中には「結婚はどうするのか(乗船中は出会いがないので)」と聞かれた者もいたようです。
彼は、「長期休暇を利用してたくさん合コンし、(長期間会えないという特殊な仕事に理解のある)良い人を見つける」と答えたそうです笑
各面接の通過連絡は電話で即日です。
最終面接は昼にやりましたが、夜7時に連絡があり、本店に来るように言われました。
そこで意思確認の握手と小さな飲み会がありました。
だらだらと長くなってしまいました・・・
次回は入社後どのようなカリキュラムで進んでいくのかについてお伝えできればと思います。
また、アメーバブログ「外航貨物船の自社養成航海士による徒然日記」 もやっていますので、是非お立ち寄り下さい!