トリマーの仕事に将来性はあるの? AI時代でもなくならない?
自宅トリミングサロンを開業して10年になる、主婦で二人の子育て中の現役トリマーりんごです。
今回はトリマーのお仕事の将来性についての記事です。
コロナ禍でのペット事業の現実と、AI(人工知能)技術の発達によりトリマーという仕事はどうなるのかをお伝えします。
トリミングサロンの将来性
近年外出自粛やリモートワークが加速して家にいる時間が増えたことにより、ペット需要は高まっています。
2020年は新しく迎えられた犬が46.2万頭(前年比14%増)、猫が48.3万頭(同16%増)でまさにペットブームとなりました。
憂鬱なニュースが多い今、ペットとの時間はストレスを解消する癒しの時間になっています。
ペットの存在に精神的に助けられたという人も多いのではないでしょうか。
私のお店にも新しく仔犬を迎えたというお客様が実際に例年よりも多くいらっしゃいました。
家にいる時間が多くなったことで犬の汚れが気になったり、きれいな状態で一緒に過ごしたいという方も多いようで、1頭1頭の来店頻度も高くなっています。
以前は2~3ヵ月に1度のペースでご来店のお客様の割合が多かったのですが、今は1ヵ月に1度、または2~3週間に1度のペースでご来店のお客様も増えてきています。
私自身がご来店頻度を高くしてもらう工夫をしてきた効果もあります。
詳しくは私の運営するブログ記事をご覧ください。
大ダメージを受けた業種や経済的に大変な思いをしている方が多い状況で、右肩上がりの経営となっているのは本当にありがたいことです。
AI時代でもなくならない仕事
近い将来AI(人工知能)技術がさらに発展して自動化が進むと、今ある職業の多くは不要になると言われています。
今後10〜20年の間で今ある職業のうち約半数が消える可能性があるとも言われています。
「近い将来自分の仕事が無くなるかもしれない…。」
そう不安に思いながら働くのは誰だって嫌ですよね?
トリマーという仕事は生きた動物相手の特別な技術が必要な職種であるため、なくなる可能性は低い職業と言えます。
昔から「手に職をつけろ」とはよく言います。
誰にでもできないスキルを身に付けてそれを活かして働くことが、今後のAI時代を生き抜くカギでもあります。
トリマーの仕事がなくならない理由
本当にAI時代が到来してもトリマーという仕事はなくならないのでしょうか?
私が考える答えはこうです。
「犬が飼われ続ける限りはなくならない可能性が高いでしょう。」
もしかしたら性能の良いシャンプーマシーンが開発されてシャンプー作業の機械化はあるかもしれませんが、全部の犬が大人しく機械に洗わせるとは思えませんので、完全に人の手が不要になることはないでしょう。
そしてカットはまだまだ機械化は難しいでしょうね。
「動かないで」と言えばじっとしていてくれる人間の髪の毛を切る場合とは違って、相手は言葉の通じない動物です。
もちろん中にはまるでぬいぐるみのように大人しくカットさせてくれる優秀な犬もいます。
でもそんな大人しい犬はほんの一部で、たいていの犬は動くし、嫌がるし、そう簡単にはカットさせてくれません。
一見簡単そうにカットしているように見えて、作業中のトリマーの頭は常にフル回転です。
・どのラインでカットすると可愛く見えるか
・不要な箇所をスッキリさせつつ、可愛くするにはどうすればいいか
・犬の不意な動きに一瞬で反応して失敗を防ぐ
・犬の目線、動き、筋肉の緊張を感じて犬の動きを予測
かなり色んなことを考え・感じながら常に全集中で作業を行っています。
これはまだまだ機械に任せるにはハードルが高いと言えるでしょう。
ただし、もし高性能なペットロボットが流行って、みんなが犬の代わりにペットロボットを持つようになってしまえば、トリマーの仕事は減ってしまいますね。
未来というのは分からないからおもしろいです。
トリマーという職業が将来性のある仕事だということが分かっていただけたでしょうか?
この記事を通じて少しでもトリマーという職業に興味を持っていただけたらうれしいです。