「たたき台」とは

会社に入ると、意味を知っていないと困ってしまうような用語があります。その一つが「たたき台」です。

「たたき台を作って」と頼まれても言葉通りに想像しても何のことか分かりませんよね。今回はこの「たたき台」についてお話しします。





「たたき台」の意味

「たたき台」とは一言で言うと「とりあえずの試案」という意味です。

企画書を正式に作る前段階の概要を作ることを「たたき台をつくる」あるいはもっと短く「たたきをつくる」といいます。

「たたき台」という言葉は鍛冶屋さんが金属を叩いて成形するための台から来ている言葉といわれています。

「たたく」という言葉には、打つ、鍛える、批判するという厳しい意味だけでなく、打診する、教えてもらうために訪ねる、といったやんわりとした意味もあります。

ビジネスの現場でたたき台と言う時は後者の意味合いが強く、批判するための材料ではなく、前向きに企画をみんなで作り上げていくもととなる案、という意味で使われます。

「たたき台」を作る意味

何か企画を立てるときに、はじめから綿密に企画を練ったつもりでも実際には抜け落ちている部分があるものです。

いろいろな人に意見を聞き、より現実的な企画を作るためにまず「たたき台」を作って、検討を重ねていくのが結果的にはより能率的であることから、企画を立てるときのはじめの案として「たたき台」を作ります。

たとえば画家が一つの絵を描きあげる前にたくさんのスケッチを残しているのを見たことはありませんか?

自分のイメージする絵の完成形に近づけるために思いついたときに、ささっと輪郭を描いたり、アイデアを言葉に書き記したりすることもあります。

ビジネスのたたき台はこのような画家のラフスケッチのようなものです。

大きな違いとしては画家はたたき台から、より形になった企画書までブラッシュアップしていく作業がビジネスでは複数の人で行うという点でしょう。

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「たたき台」を使うシチュエーションと会話例

たとえば新しい商品やサービスの企画を考えるように上司に言われた時、同時に「今度の会議までにたたき台だけ作っておいて」と言われることがあります。

たたき台を作ることでより、ただ口頭で企画を伝えるよりも、現実的に企画を進めていきやすくなるからです。

自分で企画を考えた時も同様に、「今度のイベントの内容について、たたき台を作ってみました」と自分から積極的にたたき台を作って資料を配るなどをしてプレゼンテーションをした方が、他の人たちにも意図が伝わりやすくなります。

「たたき台」を作るには

それではたたき台は具体的には、どのような内容にすれば良いのでしょうか。

まず必要なのはその企画の目的、つまりコンセプトをはっきりさせるということです。

何のためにその企画を立てたのか、その企画が成功すると、どのような良いことがあるのかという利点を考えます。これがたたき台の骨組みになります。

ここが一番大切な部分で、後はそのためには具体的にどのようなことをやる必要があるのか、大まかに想像できる予算などを加えていきます。

上司に頼まれた場合でも自分で考えた場合でもアイデアが思いついたら、まずはなるべく早めにたたき台を作ってしまいましょう。

たたき台を作ったらなにはともあれ、とりあえず人に見せるということが必要です。

「たたき台」を作ることに時間をかけるより、もっと大切なのは「たたき台」からどう企画を練り上げていくかです。

たたき台と言うのはいわゆるツッコミが入るのが前提となったものなので、いろいろなことを言われても気にすることは全くありません。

いろんな人の意見をもとに、より良い内容の企画書が作れるように、何度も作り直していくための第一歩が「たたき台」なのです。

この記事のまとめ

このようにたたき台を作ることはアイデアを実現するための第一歩です。

多くの人が関わるビジネスの現場ではたたき台を見せることで、経験者から貴重な意見をもらうことも多いので、とても勉強になる作業でもあります。

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