【世界流しそうめん協会会長/そうめんマイスター】全国各地でそうめんの魅力を発信する―—上田悠貴さん

(読了時間:6分34秒)

好きを仕事にしてる人を紹介するインタビュー記事。
今回は、ほぼ毎日そうめんを食べている、世界流しそうめん協会の会長であり、そうめんマイスターの中村祐介さんからお話を伺います。

「世界流しそうめん協会」の活動について

はじめに「世界流しそうめん協会」について教えてください。

「世界流しそうめん協会」は、日本の夏の風物詩であり子どもから大人まで楽しめる「流しそうめん」の魅力を多くの方に伝えるべく活動をしています。

具体的にはどのような活動をされているのでしょうか?

流しそうめんの普及啓発活動に繋がるイベントの企画や監修などを行っています。

要望があれば日本全国に出張して流しそうめん体験をパッケージとして提供する「出張流しそうめん」の実施。

イオンモールなどのショッピングセンターや住宅展示場、自治会、学校、企業の夏の慰労会で流しそうめん体験を提供する「オフィスDE流しそうめん」の実施をしています。

これまで、西は鹿児島、東は北海道まで全国各地に伺いました。

また、海外に呼ばれる機会も増えてきており、シンガポール、中国、アメリカでも実施した実績があります。

「そうめんマイスター」の活動について

続いて「そうめんマイスター」という肩書きについて教えてください。

私は、夏に限らずほぼ毎日「そうめん」を食べている“そうめんマニア”です。

日本全国のそうめんを食べ歩き、あらゆる地域のそうめんのことを熟知しているため、自身で「そうめんマイスター」という肩書をつけました。

「そうめんマイスター」としてはどのような活動をされているのでしょうか?

日本最古の麺である「そうめん」の魅力を発信すべく活動をしています。

雑誌やテレビ、ラジオなどのさまざまなメディアで日本各地の素麺の紹介、WEBでの素麺販売、スーパーさんとコラボして素麺売り場の展開など。

また、流しそうめん協会のイベント時にもさまざまな企画を考えています。

例えば、手延べそうめんの魅力を発信すべく、地域の素麺を流す「利きそうめん」などです。

「そうめん」の活動に関するスケジュール

流しそうめんといえば“夏”のイメージがあります。季節によって忙しさは変わりますか?

流しそうめんのハイシーズンである6月下旬~9月上旬頃はほぼ毎日、全国各地に車で飛び回って仕事をしています。

土日は集客イベントでの流しそうめん、平日はオフィスイベントでの流しそうめんやネット注文の仕事をしています。

夏以外の時期については土日がイベント、平日は打ち合わせやイベント準備、事務処理などをしています。

夏以外の収入はどのようになっているのでしょうか……?

夏以外の時期は、世界流しそうめん協会を運営しているNPO法人日本農林再生保全センターでの事業をメインの活動としてます。

例えば、出張型の農園体験イベント「出張農園」の実施・運営。

春には「出張いちご狩り」、秋は「出張いも掘り」など、さまざまな野菜・果物の収穫体験イベントを各地で実施してます。

年間の収入の割合としては、世界流しそうめん協会が30%、NPO法人の活動が70%(出張農園が40%、ECサイトなどの物販関係10%、その他の出張体験イベント20%)となっています。

「そうめん」に関する活動を始めたキッカケ

もともと流しそうめんやそうめんがお好きだったのでしょうか?

実は、流しそうめんを初めて体験したのは高校生くらいの頃でした。

それまで流しそうめんをする機会がなかったので、まさか自分がここまで流しそうめんに関わるとは想像もしてなかったです。

高校卒業後もそうめんとは関係ない仕事に就職し、20歳のときにはIT関係の仕事で独立して事業を行っていました。

独立と同じ時期に、地元である京都府の南部地域を盛り上げていきたいと考え、土日などの空いてる時間に地元の友人を誘ってNPO活動を始めたのです。

それが、そうめんを仕事にするキッカケとなっています。

どのような経緯で協会を設立されたのでしょうか?

もともとNPOでは、山城地域の放置竹林問題で何かお役に立てることはないかと活動をしていました。

山城地域は竹や京タケノコの産地ですが、生産者の高齢化が原因で、放置竹林が増えています。

放置竹林はイノシシなどの害獣、地滑りの原因にも繋がる深刻な課題です。

そんな課題解決のために、竹を使ったさまざまなイベントを企画しました。

その中の一つが流しそうめんだったのです。

そして、せっかく流しそうめんをするなら世界一を目指そうと思い、無謀にもギネス記録に挑戦しました。

2009年に井出町という場所でチャレンジし、そのときは失敗に終わりました。

ですが、それがキッカケで私の活動を知り、地域のみなさんがサポートしてくれるように。

最初のチャレンジから2年後の2011年に同じ井手町でチャレンジした際、見事にギネス認定されました。

そのときの経験を活かし、地域活性化のために何か貢献できないかと「世界流しそうめん協会」を設立しました。

活動を始めた当初は副業のような形だったのですが、多くの人との出会いやさまざまな場所へ訪れる楽しさに魅了され本業になりました。

「そうめん」の活動の楽しさ、つらさ

「そうめん」の活動をする上で、どんな場面に楽しさややりがいを感じていますか?

やはりいろいろな方との出会いが一番楽しいです。

そうめんの生産者を始め、流しそうめんイベントで出会う関係者や地域の方たち、テレビをはじめ色々なメディアの関係者など、本当に多くの方に出会い、交流ができることがこの活動の楽しさに繋がっています。

また、流しそうめんイベントを実施した際、子どもから大人まで多くの方が楽しんでいる様子を見ることができます。

それは、やりがいに繋がっていますね。

逆につらいな、大変だな、と思うことはありますか?

そうめんに対するイメージに偏りがあることですね。

どうしても「そうめん=夏」を連想される方が多いようで…。

そうめんの活動をしている身としては、できれば年中食べてもらいたいのですが、昔からみなさんが持っているイメージの部分が大きいかと思います。

最近では、夏以外にも流しそうめんを実施する機会も少しずつ増えてきてますが……

現実的にはまだまだ難しい問題だと感じています。

「そうめん」に関する活動の目標

今後、「そうめん」に関する活動で目指していることを教えてください。

そうめん自体の消費量が年々減少しており、もっとそうめん業界を盛り上げていきたい。

そのためには、もっと多くの方に「流しそうめん」「そうめん」の魅力を発信していきたいと考えています。

そうめんの生産者自体も家族経営や小規模事業者が多く、後継者不足に悩んでいる作り手の方も多く見てきました。

若年層にも「そうめん」の魅力をアピールし、業界がこの先も続いていけるように微力ながら尽力していきたいです。

具体的にどのような活動を考えていますか?

「流しそうめん」を切り口に、「そうめん」の魅力発信していければと考えています。

流しそうめん自体ほとんどの方は知っていると思いますが、大人になっても体験したことがない方は結構多いです。

なので、ぜひ人生に一回でも流しそうめんを楽しんでもらいたい!、そんな想いで流しそうめんができる環境をつくっていきたい。

そして、海外の方にも日本が誇る「食のエンターテインメント」として、流しそうめんの文化を伝えていきたいと考えています。(実際に外国人の方が体験されたらみなさん凄く楽しんでくれています)

好きを仕事にしたい人に向けてメッセージを

最後に、好きを仕事にしたい方へメッセージをお願いします。

自分の「好き」なことが見つかっているようでしたら、一度きりの人生なので、ぜひチャレンジしてほしいと思います。

私はあまり後先考えずすぐに実行へ移すタイプです(そのせいで失敗したこともたくさんありますが)。

失敗してもいいからいろいろと試してみる。

そして、その中で一つでも良い形になりそうなことがあれば、そこに全力投球しても良いのではないかと。

もちろん計画を立ててから実行することは大切ですが、計画を立てすぎるあまり、自信を持てずにスタートできないくらいなら、とりあえず「やってみて!」と思います。

やってみてから軌道修正することはいくらでもできますから。

私自身、20歳という右も左も分からないような年齢のときからいろいろと挑戦してきましたが、ここまで続けてきて本当に良かったと思ってます。

なので、もし「やる!」と決めたら、ぜひ全力で頑張り続けてほしいです。

上田さんに聞く、そうめんの3つの魅力

1. 手軽に食べられる
うどんなどと比べると湯で時間も2分前後なのですぐに茹でられて手軽に食べられます。

2. のどごし
細くてコシがあるのでのどごしが抜群です!

めんつゆ以外にも洋風にしたり、様々なアレンジも楽しむことができます。

3. 色々な種類がある
日本各地に有名な素麺の産地があり各々こだわりや特色があるので、ぜひ食べ比べをして楽しんでもらいたいと思います。