雇用保険とは

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もし景気が悪くなって会社が倒産したり、リストラに遭ってしまったりしたら、どのように生活をしていけばよいのでしょうか?

労働者が何らかの理由で失業してしまった場合、早く再就職できるように、就職活動中の生活を支えてくれるお金を「雇用保険」から受け取ることができます。

今回は、そんな雇用保険の内容について紹介します。

雇用保険とは何か

雇用保険とは、民間企業で働く人が失業状態となった場合、再就職するまでの一定期間、一定額のお金を受け取ることができる保険のことをいいます。

この保険の内容を「基本手当」といいます。

労働者が基本手当を受け取るには、まず、雇用保険に加入している必要があります。

会社は、会社の規模にかかわらず、従業員が次の2つを満たしていれば、正社員、パートやアルバイト、契約社員、派遣社員などの雇用形態に関わらず、雇用保険に入れなければなりません。

・1週間で定められた労働時間が20時間以上
・31日以上、雇われて働く見込みがあること

雇用保険の対象者となっている場合、労働者は雇用保険料として毎月の給与の0.5%を納めます。

ただし、就職してすぐに会社をやめた場合は、基本手当を受け取れない可能性があります。退職の理由によって「12か月以上」あるいは「6か月以上」などの一定期間、雇用保険に加入している必要があります。

雇用保険加入の手続きは、会社が行います。

また、自分が雇用保険に入っているかどうかわからないときは、ハローワークで「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」を提出することで調べられます。

基本手当は、失業すればだれでも受け取れるの?

基本手当の目的は、お金の心配をしないで仕事を探し、1日でも早く就職できるようにすることです。

働きたいと思い、いつでも働ける状態なのに、ハローワークに相談したり、自分で探しても仕事が見つからなかったりする「失業状態」の人に支給されます。

基本手当を受ける人は、その期間中、定期的に就職活動などについて報告しなければなりません。

また、結婚して家庭に入る人や、就職するつもりがない、親の店を継ぐといった人は、退職しても基本手当を受け取ることができません。

病気やケガ、妊娠・出産、育児などのためにすぐには働けない人も、基本手当の申請はできません。

しかし受け取る期間を延長する届を出して、働けるようになったら、基本手当が受け取れるようになります。

就職を応援する基本手当と職業訓練

基本手当の支給額は、退職前の給料のおよそ50~80%です。

ただし、失業した翌日から受け取れるわけではありません。また、手当だけでは足りない場合もあるので、働いている間に貯金をしていれば安心です。

受け取れる期間(受給期間)は、失業した理由や年齢などによって90日~360日の間で日数が決められています。たとえば、退職理由が「自己都合退職」で、「勤務期間が10年未満」の場合は90日です。

このほか、雇用保険のしくみとして、失業中に就職に役立つ技能を身につけたい人には、基本手当を受けながら無料の公共職業訓練を受けることや、民間の講座で学んだ費用の一部を支給してもらうこともできます。

また、雇用保険の制度ではありませんが、アルバイトや派遣社員など、正社員の経験が少ない人で、正社員を希望する人には、職業訓練や職場体験のできる「ジョブ・カード制度」もあります。

失業したときの基本手当のほか、このような職業訓練の相談窓口もハローワークとなっています。

雇用保険の基本手当や職業訓練は、安心して働くために必要な制度ですが、失業した人に仕事を与えてくれるものではありません。

景気の悪いときや、そのときの社会の状況によっては仕事が見つかりにくいこともあります。働く人自身も、仕事の経験を重ね、新しいことを学び続ける努力が大切です。