【コンビニ研究家】「多角的視点から日本コンビニのワクワクを伝えたい」 365日コンビニに通う 田矢信二さん

好きを仕事にしてる人を紹介するインタビュー記事。
今回は、365日コンビニに通っているコンビニ研究家・田矢信二さんからお話を伺います。

コンビニ研究家の活動内容

「コンビニ研究家」とはどのような職業でしょうか?

コンビニ業界に関する講演・執筆・メディアなどを通して、コンビニの良さを消費者・企業の皆さんに発信しています。

コンビニの知識はどのように得ているのでしょうか?

もともとコンビニ企業で本部社員として働いていた経験があります。

その経験を活かしつつ、毎日3~5回はコンビニへ行って売り場をチェックするのが私の習慣です。

すべてのお店で商品を購入するわけではなく、チェックしたお店の中から“買いたくなる売り場”を選択して、商品を購入します。

特に、コンビニでは新商品が火曜日に発売されるため、火曜日には各社コンビニで気になる商品を食べ比べします。

出張などで他府県に行く際は、約20~30店舗ほど巡回することも。電車を乗り継いで、行きたいお店を回ります。

ウルトラ・ヘビーユーザー的な“プロ顧客”として、超絶な来店行動をしています(笑)

コンビニ研究家の収入

コンビニ研究家の活動が現在の収入に結びついているのでしょうか?

そうですね。

中でも、講演の収入が中心となっています。

コンビニ業界に興味がある「企業・団体・商工会議所」などから依頼を受けて、イベントやセミナーなどで講演を行います。

最近では、インバウンドの影響もあり、中国を中心としたアジア企業の団体研修ツアーに呼んでいただくことも増えていますね。

ほかにも、メーカー企業から依頼を直接受けることもあります。

新商品のPRや売り方など、コンビニ業界に関する相談を電話でお受けして、コンサルティングのような仕事も収入に結びついています。

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コンビニ研究家になったキッカケ

なぜ、それほどコンビニへ興味を持ったのでしょうか?

私の“商売の原理原則・ビジネスの基本”を学べたのは、コンビニ企業で働いたおかげなんです。

学生時代は柔道部に所属し、練習に明け暮れる日々でした。

ところが、怪我で柔道ができなくなり、一般社会へ飛び込むことになりました。

スポーツばかりの毎日で、商売素人だった自分が、コンビニ企業に務めたことで「コンビニ・ビジネス」を学べました。

コンビニ業界へ“恩返し”したいそんな想いが、日々強くなっていきました。

そこからコンビニ研究家の道へ?

いえ、一度コンビニ業界から離れ、コンサルティングの仕事に就きました。

ただ、離れたことで、なんとなく「あの時の経験が何か活かせないかな…」と感じて。

ブログ『コンビニ研究家の365日コンビニ視点』をスタートさせました。

そしたら、なんと1か月後にテレビ出演の依頼がきたんです。

そのあとも定期的にメディアに呼んで頂いています。

そこからコンビニ研究家としての活動が本格的に始まったという感じです。

専門家や評論家などある中で、「研究家」の肩書を選択したのには何か理由が?

自分の得意分野に専念できる肩書を考えた結果、「コンビニ研究家」と名乗るようにしました。

当初、肩書には相当迷ってまして…流通の専門家や評論家は競合も多く、埋もれてしまう可能性もあったんです。

また、“消費者に近い存在と現場主義で在りたい”という想いもあったため、専門家や評論家という肩書は違うのではないかと思いました。

研究家であれば「研究家って何?」と消費者の方に興味を持ってもらいやすい、身近で便利で近寄りやすい存在になれるのではと。

このプロデュース方法が功を奏し、本当にさまざまな形で取り上げていただき感謝しかありません。

最近ではバラエティ番組に出る際、ニューヨークにあるゴリラがトレードマークの架空の人気コンビニ店「NYTAYA」の制服を着て出演しています(笑)

これも自己プロデュースの一環です。

消費者・コンビニ業界など多角的な視点から、コンビニのワクワクを伝えるマインドを常に意識して取り組んでいます。

コンビニ研究家のやりがい、つらさ

コンビニ研究家の活動をする上で、どのような場面で楽しさを感じていますか?

人前で話す仕事が私の性格に合っているのと、コンビニが大好きということが重なっているため、コンビニ研究家の活動をしている時はとても楽しいです。

「コンビニ + トーク(話す)= コンビニ研究家」この公式が成り立つので(笑)

また、この活動を通じて、現場(店舗)の方たちに役立つキッカケを伝えられることがあります。

講演によっては、10~300名とかなり幅が広い人数の方の前で話します。

現場は、人に関連する何かしらのお悩み事を抱えている方も沢山いらっしゃいます。

そういった方たちの“明日の現場”に少しでも貢献できる学びを伝えることが、やりがいに変わります。

逆につらいな、大変だな、と思うことはありますか?

毎回、“一発勝負な要素”があるので、常に緊張感はあります。

定期的に講演があるわけではありません。

そのため、一回の講演では集中力を高めなければなりません。

他府県であれば、長距離移動です。

ホテル滞在の場合は、普段とは違う生活リズムになるため、規則正しい生活や体調管理の意識も必要不可欠。

どんなに良い講演資料を作成したとしても、当日声が出ないと全く意味がないため、声の管理も重要です。

このようにさまざまな場面で意識を高めて、勝負(講演)に挑まなければならないので、そこは大変だと感じますね。

コンビニ研究家としての目標

今後、コンビニ研究家の活動を通して目指していることを教えてください。

コンビニ講演で全国を巡ることですね。

夢のまた夢かもしれませんが、『セブン-イレブン・ファミリーマート・ローソン』など大手コンビニ企業の加盟店向けに全国各地へ講演したいと思っています。

また、大学の授業で「日本のコンビニ」「コンビニ研究家の仕事」についてビジネス講演をしたいという夢もあります。

特に、私の母校でもある6年連続志願者数が日本一の近畿大学(笑)なので、コンビニに興味のある大学からの講演依頼もお待ちしています。

そして、最終的には日本のコンビニの魅力を世界に発信していきたい。

近い将来、アジアを中心に海外でのコンビニ講演が実現できそうです。

まずは日本の中で、コンビニの魅力を多くの人たちに知ってもらう時には、“コンビニ業界への恩返し”を胸に、これからも伝えていきたいと思います。

KBCテレビ(九州朝日放送) ドォーモ 迷えるテレビ【出演】コンバット満/髙木悠未(LinQ)/岡本啓

好きを仕事にしたい人に向けてメッセージを

最後に、好きを仕事にしたい方へメッセージをお願いします。

得意不得意などの素質に関係なく、行動することが大切です。

そして、地道に続けてきた仕事や好きな趣味などを掛け合わせて、“新しい肩書”をつくり、名乗ることが重要だと思います。

万が一、あまり肩書が意味をなさなければ、変えれば良い。

“成功する確率”を自ら増やしていくのです。

コンビニ研究家の肩書はまさに、新しい肩書だったといえるでしょう。

ほかにも、ロシア国技『サンボ』の日本代表になった経験もあります。

怪我をして柔道を辞めましたが、トレーニングはずっと続けていました。

柔道で日本代表になれるレベルでもなく、柔道以外で日本代表になれるスポーツを探しました。

そこで、柔道よりも競技人口の少ないサンボを選びました。続けていたトレーニングが活かされ、日本代表、そして世界大会への出場を果たしました。

本当に好きなことを仕事にできる人は、かなり少ないと思います。

しかし、どんな場所でも自分が1番になれる場所はきっとあります。

そんな場所を探すこと、場所を見つけたら自身の持つ長所を“一点集中”で成長させるために行動していきましょう。

KBCテレビ(九州朝日放送) ドォーモ 迷えるテレビ【出演】コンバット満/髙木悠未(LinQ)/岡本啓

田矢さんオススメのコンビニ製品TOP3

1. おにぎり編

セブンイレブンの『具たっぷり手巻 リッチマヨ仕立てツナマヨネーズ』(当時)です。

この商品が誕生したことで、コンビニのおにぎりといえば“ツナマヨ”と言う不動の人気を誇るおにぎりが生まれました。

日本人の国民食であるおにぎりが「家庭で食べるおにぎり」から「コンビニで買うおにぎり」へ生活が変化しました。

また、一番の人気商品でありながら約50回もリニューアルしているという、徹底した商品開発もすごいですね。

2. 冷凍食品編

ファミリマートの『濃厚肉味噌ジャージャー麺』(当時)です。

この商品は、店内の電子レンジで調理が完成する「一食完結型のワンプレート商品」。

イートインや自宅での食事に皿を使わなくても良いのが便利です。

また、より手軽な冷凍食品の品揃えを強化することで、「フードロス削減」に繋がる取り組みをしています。

3. コンビニスイーツ編

ローソンの『バスチー バスク風チーズケーキ』(当時)です。

“ローソン史上最高傑作のスイーツ”が誕生といわれており、2019年3月の発売から3日間で100万個達成を記録。

5日間で100万個売れた「プレミアムロールケーキ」を上回る、累計販売数2000万個を突破しました。

■書籍情報
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