冒険家の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説
「冒険家」とは
国内外の海、山、川、極地などを旅して、人類の新たな発見や過酷なチャレンジをする。
冒険家とは、日本全国や世界の海、山、川、極地などを旅して、チャレンジを続ける人のことをいいます。
人類未踏の場所へ出かけ、新たな発見をすることが冒険の主な目的です。
冒険家には特別な資格や学歴は必要とされませんが、職業としては確立していない部分が大きく、冒険そのものでの収入を得るのは難しいのが実情です。
スポンサーを付けない限りは、自分でアルバイトなどをしてお金を貯めて冒険に出るしかありません。
ただし、有名になれば書籍の執筆や講演活動などで収入を得ることも可能です。
冒険家は夢とロマンあふれる生き方ですが、過去には危険な場所で命を落とした人もいます。
冒険に関する知識や技術と、恐怖に打ち勝つ精神力、強い熱意がなければ、とても続けていけないことだといえるでしょう。
「冒険家」の仕事紹介
冒険家の仕事内容
人類未踏の地を目指して挑戦を続ける
冒険家とは、日本全国をはじめ、世界中を旅して人類未踏の場所を探索し、新たな発見をする人のことです。
数千メートル級の山やジャングル、あるいは北極・南極など、一般の人々にとっては馴染みのない土地への冒険が中心となります。
冒険家は「新しいものを見つけたい」「誰も成し遂げたことのない挑戦をしたい」などの思いを強くもっています。
夢とロマンあふれる生き方ですが、ときに危険な場所に足を踏み入れることもあり、過去には冒険中に命を落とした人もいます。
冒険家は、冒険に関する知識や技術と、恐怖に打ち勝つ精神力、厳しい環境で生き抜く体力、そして強い熱意があってこそ成り立つ存在といえます。
冒険家という生き方
冒険家の多くは、特定の勤務先に所属するのではなく、個人で活動しています。
冒険のためには多額の資金が必要となるため、多くの冒険家は他の仕事をして自分でお金を貯めたり、スポンサーを募集したりして冒険に出ます。
冒険家は、一般的な会社員のような「職業」とはやや異なり、その人の「生き方」と表すほうが近いかもしれません。
ただ、さまざまな冒険を続けて新しい発見をし、世の中に発表すると、書籍の執筆やテレビ出演、講演などの依頼を受けるようになり、そこから収入を得ることができます。
冒険家になるには
職業として成り立たせることは難しい
冒険家として生きていくのは、極めて難しいと考えておいたほうがよいでしょう。
まず、冒険家という仕事が、職業としてしっかりと確立していないという特徴があります。
なるための方法も具体的に確立されておらず、冒険そのものでお金を稼ぐのはほぼ不可能であることから、冒険家になって暮らしていくのは非常にハードルが高いといえます。
また、冒険家は冒険の途中で命を落とす可能性もあります。
前人未到の地に足を踏み入れる恐怖心に打ち勝つ勇気を持つ人でなければ、冒険家として生きていくことはできないでしょう。
情熱があれば、学歴や資格は不要で誰でも目指せる
しかし、冒険家には学歴や資格が一切求められません。
「誰がなんと言おうと冒険に出たい!」という強い意思があれば、どのような人でも冒険家を目指せます。
冒険家になりたいのなら、まずは体力と、冒険や探検をしていくために必要な知識・技術を身につけなくてはなりません。
さまざまな方法が考えられますが、大学の山岳部や冒険部、探検部に所属すると、実際に山岳や川、海などに出かけ、冒険家としての基礎を養うことができます。
さらに冒険家の情報をできるだけ集めて、身につけるべきスキルや考え方を習得しておきましょう。
冒険家の学校・学費
特別な学校に通う必要はないが、知識の習得は大切
冒険家として生きるうえで、学歴は問われません。
たとえ勉強が不得意でも、冒険家としての適性や熱意があること、そして健康でありさえすれば冒険をすることができます。
ただし、安全に冒険をするにあたっては、冒険する土地の歴史や風土・文化などをしっかりと見につけておくことが大切です。
そうした知識を十分に習得しておくことが、いざという時の危険を察知したり、安全に冒険するために役立ったりすることもあるからです。
大学に進学し、学生時代に山岳部や冒険部で山岳や川などを探索する機会を増やしておくのもよいでしょう。
冒険家として活動していくためには、常に知識欲を持ち勉強していくことが重要です。
冒険家の資格・試験の難易度
資格は一切不要で活躍できる
冒険家にとって、資格はまったく意味をなさないものと考えておいてよいでしょう。
難関資格を持っていれば冒険が成功するというわけではなく、それよりも、冒険家に求められる体力や技術を備えておくことが大切です。
なお、冒険家は世界中を旅することも多いため、英語などの語学力に関しては、身につけておいて損はありません。
現地の案内板や標識を読むことができたり、現地の人とコミュニケーションをとれたりすると、冒険をスムーズに進めやすくなる可能性が高まるからです。
資格そのものではなく、冒険家として習得すべき知識とスキルを養うことを考えましょう。
冒険家の給料・年収
冒険そのもので収入を得るのは困難
冒険家として収入を得ることは非常に難しいです。
多くの冒険家は、自分でお金を貯めるか、スポンサーを募って冒険に必要な資金を調達しており、経済的に豊かな人は決して多くありません。
ただし冒険家として困難な冒険を成功させたり、一定の評価を受けたりすると、冒険の成果を発表することで収入を得られます。
たとえば書籍執筆による原稿料や印税、メディア出演、講演会などでの報酬が見込めるでしょう。
有名になればなるほど多くの依頼が舞い込んでくるため、自分が好きな冒険をしながらお金も入るという理想的な状態になります。
ただし、冒険をして生計を立てられるのはごく一部の人に限られ、シーズン以外は地道にアルバイトを続けている人も多くいます。
「どう生きたいか」が問われる
冒険家がスポンサーをつけるには、冒険をして功績を残すこと、スポンサーのメリットになるような偉業を成し遂げることが必要です。
冒険家のほとんどは、誰かに頼まれるわけでもなく、自分が冒険に出たいから冒険をしています。
実際に「冒険家は職業ではない」という意見もあり、決して儲かる職業とはいえないため、「自分がどう生きたいか」こそが重要になってきます。
冒険家の現状と将来性・今後の見通し
冒険家が生きるフィールドはどこまでも広がっていく
人類の長い歴史の中で、数多くの冒険家といわれる人たちが前人未到の場所へ出かけ、さまざまなチャレンジを行ってきました。
いまや、地球上で誰も足を踏み入れたことのない土地は、もうほとんどないといわれています。
しかし「知らないものを見たい」「難しい挑戦をしたい」という情熱が尽きない限り、冒険を続ける人たちがいます。
冒険家は需要のあるなしに関係なく、自分が冒険をしたいから、しています。
今後は深海、海中あるいは密林の奥地など、まだあまり探索が進んでいない場所へ積極的に訪れようとする冒険家が出てくるだろうと考えられています。
また一般人でも宇宙飛行が可能になれば、冒険家の活躍のフィールドはさらに広がりを見せるでしょう。
冒険家の就職先・活躍の場
活躍の場は世界のあらゆる土地
冒険家の活躍の場は世界のあらゆる土地です。
冒険家が「ここに行きたい」と思った場所が活躍の場になるため、自分で行きたいところを選ぶことができます。
しかし、これといった具体的な就職先はないため、非常に不安定な生き方といえます。
冒険家として活躍している人のほとんどは、決して「安定した生活を手に入れるため」「お金を稼ぐため」に冒険をしているわけではありません。
冒険で成果を残せばスポンサーが付くこともありますが、基本的には個人で「冒険家としてどう生きるか」を突き詰めていく姿勢が求められます。
冒険家の1日
一般的な職業とは異なる特殊な生活
冒険家のほとんどは個人事業主(フリーランス)として活動しています。
そのため、一般的な企業に勤める人のように、勤務時間や休日がはっきりと決まっているわけではありません。
いつ冒険に出るかも自分で決められますが、スポンサーがいない場合はアルバイトなどでお金を貯める日々が続くこともあるでしょう。
ここでは、ある程度知名度のある「スポンサー付きの冒険家」で、海外へ冒険に出る直前の1日の様子を紹介します。
冒険家のやりがい、楽しさ
「非日常」を体験し、目標を成し遂げた瞬間の大きな感動
冒険家の多くは、「見たことのないものを見たい」「日常では味わえない経験がしたい」という強い意思をもって、冒険に出かけます。
ガイドブックには載っていない場所に危険を承知で訪れたり、世の中にあまり知られていないものを写真に記録して人々に伝えたりと、勇気ある冒険家だからこそできることがたくさんあります。
冒険を通し、日常では絶対に経験できない興奮を味わえることや、誰もがやらないことに挑戦して成果が出た瞬間の感動は、冒険家しか味わうことはできないものです。
冒険を通じて、自分が理想とする生き方を表現することに、喜びを感じている人が多くいます。
冒険家のつらいこと、大変なこと
厳しい環境に身をさらし、命の危険を感じることもある
冒険家には、危険を承知であえてチャレンジするという一面があります。
一般の人はやったことがないことに挑戦したり、前人未到の地に足を踏み入れたりするときには、少なからずリスクがつきまといます。
険しい山岳地帯や何十キロも続く森の中を探索するようなこともあり、過去には、冒険の途中で命を落とした冒険家も少なくありません。
冒険の途中で恐怖を感じ、引き返すことが頭によぎる瞬間もあるはずです。
いつでも危険と隣り合わせであることを覚悟し、ハードな環境や孤独な状況にも耐えうるだけの強い体力と精神力がなければ、冒険を続けていくことはできないでしょう。
冒険家に向いている人・適性
冒険への情熱があり、失敗を恐れずにチャレンジできる人
冒険家は、未知なる場所を探索したり、過酷なチャレンジをしながら新たな発見を目指します。
誰しも、前例のないことに挑むのは恐怖を覚え緊張しますが、それを乗り越えて挑戦しなければ、本当の意味での冒険家とは言えないでしょう。
当然、うまくいかないケースや、失敗する可能性は十分にあります。
それでも、とにかく目標に向かってひたすら突き進んでいく姿勢をもち、自分を信じて行動できる人こそが、冒険家として生きていけるのです。
決して楽な日々ではないため、まずは冒険に対する情熱があることが大前提です。
冒険家志望動機・目指すきっかけ
冒険したい理由は人によって異なる
冒険家は、一般企業の就職試験を受けるわけではないため、形式的に志望動機を聞かれることはめったにないでしょう。
実際に冒険家となる人の目指すきっかけは、以下のようにさまざまです。
・映画や小説などの「探検もの」が好きで憧れた
・過酷な挑戦をしたかった
・世界のさまざまな場所に足を踏み入れたいと思った
など
ただし、スポンサーを集めたり、現地で冒険をする許可を取ったりするために、自身の「冒険をする理由」を相手に伝える機会はあります。
冒険家としていったい何がしたいのか、どんな冒険家になりたいのかなどをしっかり考えておきましょう。
冒険家の雇用形態・働き方
フリーランスとして活動する
一般的な冒険家は、フリーランスとして活動をしています。
どこかの企業に所属して一定の給料をもらうわけではなく、冒険の成果を発表するなどのかたちで収入を得ることになります。
ただ、冒険家としての熱意や実績、魅力などが認められると、スポンサーを付けることも可能です。
冒険にかかる費用のサポートをしてくれる代わりに、冒険に出る際にはスポンサーのロゴが入った衣類を身に付けたり、スポンサーが提供する機器を使用したりします。
ただし、それはあくまで「冒険のための資金」であり、生活の保障をしてくれるものではありません。
そのため、冒険家は職業ではなく、趣味や生きがいの延長線上として考える人も少なくありません。
冒険家の勤務時間・休日・生活
冒険の内容によっては、長期間家に戻れないことも
冒険家の生活は、どのような冒険をするかによっても異なりますが、いったん冒険に出れば、数ヵ月、あるいは数年という長期間、自宅には戻らないということもあるでしょう。
少なくとも、一般的な会社員のような生活とは無縁の日々を送ることになります。
冒険は誰かに強制されてやるものではありませんし、いつまでに冒険を終わらせなくてはならないということもありません。
そういう意味では自由度がかなり大きく、思い通りの生活することができますが、だからこそ自分自身をしっかりと律して、生活をコントロールすることが必要になるでしょう。
冒険家の求人・就職状況・需要
いつからでも冒険に出ることはできる
冒険家には、これといった就職先はないため、「求人」や「需要」といったことは関係ありません。
自分自身が「冒険家」と名乗り、相応の行動をとれば、いつからでも冒険家としての人生を歩むことができます。
しかし、実際には金銭的なサポートをしてくれるスポンサーを見つけなければ、なかなか長期的に冒険を続けるのが難しいでしょう。
まずは人脈を作るための仲間集めをしたり、スポーツ用品メーカーなどのイメージ戦略を立てているスポンサーを探したり、インフルエンサーとして活動したりして、自分を売り込むことが重要なポイントになってくるでしょう。
もちろん、冒険家として必要な知識や技術の習得、体力をつけておくといったことも欠かせません。
冒険家の転職状況・未経験採用
誰でも挑戦はできるが、強い意思が求められる
冒険家には学歴や資格は必要なく、チャレンジしようと思えば男性・女性の区別や年齢も問われません。
冒険家になるのに学歴も資格も関係なく、男性・女性の区別や年齢も一切問われません。
ただし、少しでも安全を意識して冒険に出るためには、その冒険の目的にあった体力づくりやプラン作り、その土地の気候や自然、風土や文化、冒険に潜む危険性などさまざまなことを勉強しておく必要があります。
「冒険」の捉え方は人それぞれですが、本気で世界の未知なる場所に足を踏み入れたいのだとしたら、軽い気持ちで挑むのは危険です。
自分が目指す冒険家の姿を具体的にイメージし、きちんと準備を整えてからチャレンジすべきでしょう。
また、冒険家として生活できるほどのお金を稼げる人は非常に少ないため、収入面も含め、どう生きていくのかプランを立てておくことが必要になります。