アスレティックトレーナーに向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
アスレティックトレーナーに向いている性格・適性
アスレティックトレーナーは競技者やチームの健康管理を担う専門家ですから、担当する競技者やチームに対して思いやりをもつことが非常に重要です。
どうすれば怪我を予防できるか、怪我をしてしまった場合にはどのようなリハビリテーションをおこなうのが最適かなど、状況に応じて競技者の立場に立って親身に考えることが求められます。
自分自身が競技をするわけではありませんが、アスレティックトレーナーもチームの一員です。
部外者として競技者やチームをサポートするのではなく、一丸となって勝利の喜びを分かち合ったり、成績が振るわないときにはともに苦しい時間を味わったりします。
仲間と力を合わせて喜びやつらさを共有できる人が、アスレティックトレーナーには向いています。
実際、アスレティックトレーナーにもっとも必要なのは人柄のよさともいわれます。
アスレティックトレーナーはさまざまな立場の人と関わる仕事ですから、誰からも慕われ、信頼される人でなければ務まりません。
アスレティックトレーナーに必要なスキル・能力
アスレティックトレーナーとして活動するには、まず人体や怪我に関する基礎知識やスポーツマッサージなどのスキルが必要です。
しかし、そういったスキルが身についているだけではアスレティックトレーナーは務まりません。
実際の現場では予想外の事態が発生することもあり、状況に応じて柔軟に対応することが求められます。
アスレティックトレーナーとしてのスキルがあるだけでなく、発生した事態に対してその都度、さまざまな人の意見を聞きながら最適な方法を導きだすバランス感覚も必要です。
アスレティックトレーナーは、怪我の予防や応急処置、リハビリテーション、体力トレーニング、コンディショニングなどをおこなううえで、スポーツドクターやコーチなどと連携をとります。
競技者が怪我をした際には専門的な医学的知識をかみくだいてコーチや競技者に伝えたり、コーチや競技者の希望する治療法を医師に伝えたりするのも、アスレティックトレーナーの役割です。
解剖機能学や運動学など、スポーツ医科学全般にわたる幅広い知識や技術を身につけることも大切ですが、それと同時に現場で重要なのは判断力やコミュニケーション能力です。
アスレティックトレーナーには突発的な事態に対応する柔軟性や判断力、そしてさまざまな人の間に入って物事を進めるコミュニケーション能力が求められます。
アスレティックトレーナーに向いていないのはどんな人?
競技スポーツの現場で働くアスレティックトレーナーは、そのスポーツに対する知識や愛情が不可欠です。
怪我の治療を行う医師はそのスポーツにあまりくわしくない場合もありますから、そういった場合にはアスレティックトレーナーが競技者と医師の間に入ります。
競技者やコーチに代わってその競技の特性を医師に伝えるのも、アスレティックトレーナーの役割のひとつです。
必ずしもその競技のプレー経験がある必要はありませんが、スポーツに対する情熱があるかどうかは、アスレティックトレーナーに求められる大事な適性です。
スポーツに対する知識や愛情がとくにないのであれば、医療機関や福祉施設などでリハビリテーションに関わる仕事を選択したほうがよいかもしれません。